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閑話ノーマン改革(第二回人気投票特別編)


時はラグアがカティアを連れ戻した直後にまで遡る。


エルライド王国の特別王族に与えられる特別室…

エルライド城の中でも有数の豪華絢爛な部屋にノーマンはいた。


ノーマンの隣に座っているのはカティア。

その前に跪くのはセリーとライナーとフィリム、そしてカティアの配下であるミリア…

ミリアを除いて、ラグアの命令で龍王星の攻略に参加していない最高幹部の面々が勢ぞろいしている。


「みんなよく来たね。それじゃこれよりエルライド王国大改革をはじめるよ」


ノーマンは高らかに宣言した。


「ノーマン様、改革とは一体…」


ライナーの問いにノーマンは答える。


「ライナー君わかってないなー。僕は見てしまったんだよ?カティアちゃんの国の見た事もない楽しそうな施設の数々を…。いつまでも魔物コロシアムや竜馬レースで満足している僕じゃないんだよ」


「はっ、さすがはラグア様の盟友であるノーマン様です。してどの様に改革を?」


そう聞き返したのはセリーだ。


「うんセリーちゃん、いい質問だねー。それは…」


カティアはノーマンのその言葉を聞いて某ジャーナリストが頭に浮かぶが、その考えを振り払う。


「まずこの国には娯楽が無さすぎる。ウリンちゃんの国と技術協力してからはだいぶマシになったけど、ラグア君はそうゆうのにあんまり興味ないみたいだし、ここは僕が頑張るしかないでしょ?ラグア君には好きにしていいって言われてるしさ?」


「「はっ、ノーマン様のお心のままにっ!!」」


最後の言葉が決定打となり最高幹部の面々は深々とノーマンに頭を下げる。


「それで何をするかだけど…。カティアちゃんの国にあったクラブって言うのとパチンコとか言うのはすぐに作るとして、ボーリング、カラオケ、ダーツも採用…。あとはホストはなぜかこの国にもうあるけど、逆のキャバクラってのは思いつかなかったな。これも採用だね」


ちなみに約30年前エルライド王国にホストクラブを作り出したのはもちろんカティアである。


「カジノも採用、ゲームセンターも採用…あとは…」


ノーマンは次々と娯楽施設の建設を最高幹部達に指示する。


「ノーマン様申し訳ございません。施設を作るのはスキルを使えば簡単ですが、従業員の方が…」


どうやっても間に合わない。

そう言いかけたフィリムに対してノーマンの返答は早かった。


「セリーちゃん!!死霊帝を使って見た目のいいアンデットをすぐに揃えてよ!!」


「はっ」


セリーはすぐに取り掛かる為に部屋から退室する。


「じゃーみんな、半日もあれば全部実現できるでしょ?今言った他にも色々書いといたからよろしく」


ノーマンはそう言ってライナーに辞書の様な厚さのあるメモを渡す。


「こっこれを半日でですかっ!?」


ライナーは言うがすでにノーマンは話を聞いてない。




半日後…

全ての施設はスキルによる突貫工事とセリーのアンデット達によりオープンする。


「うんうん。じゃー僕はしばらく遊んでくるね。カティアちゃんも一緒にどう?」


「………ノーマン相変わらずやりたい放題ね。私はあんたが羨ましいよ…」


カティアは大改革が施されたエルライド王国を見つめながら呟いたのだった。


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