閑話ラグア・エルライド過去編(第二回人気投票特別編)
時はアルムス中でプロトクローン…
後のセシル達に名を与える少し前まで遡る。
〜エルライド城地下〜
そこにはラグア専用の拷問部屋があった。
その部屋には昼夜問わず誰かの悲鳴が響きわたる。
〜
ふう。
俺は今日の分の玩具で遊び終わって死体を眺めながら酒を飲み出す。
「ねえパパ?遊び足りないよ。もう一回やろうよ?」
そう言ったのはリーゼだ。
今までここは俺専用のプレイルームだったが、最近ではリーゼも入り浸っている。
「もっかいやりたいのは山々だが、今進めてる計画の準備もあるしな…」
俺は少し考えながらそう言った。
「ねえパパはさ転生者なんだよね?パパはリーゼぐらいの歳の頃からこうゆう遊びをしてたの?」
リーゼは唐突にそんな事を言い出した。
リーゼの歳?
あれ?
リーゼって確か生まれたばっかだよな?
拷問部屋で喜々として遊ぶ0歳児とか怖すぎだろ?
将来は確実にサイコパスだ。
ん?
それ今の俺か?
まあいいや。
俺は答える。
「いや、それはねーわ。さすがにお前ぐらいの頃は…ふつう…ではねーが、少なくともこんなんじゃなかったぞ?」
「じゃーパパの子供の頃の話聞かせてよ?」
まあそれぐらいなら大して時間もかからないしいいか。
俺はそう判断して言う。
「あー、俺のガキの頃はな…」
〜〜〜
俺が生まれたのは甲信越地方にある、とあるど田舎だ。
俺は3人兄弟の末っ子…
借金だらけの親父や母親はほとんど家には帰って来ず、年の離れた兄は俺が生まれた頃には懲役に行っていたし、俺は実質姉に育てられたと言ってもいい。
家には毎日訳のわからん闇金がくるが、姉がいつも対処して追い返していた。
そういえば姉は妙に羽振りがよかったな…
まあ、当時は分からなかったが今思うと兄と一緒でロクな事をしてなかったのは理解できる。
ちなみに姉と兄はあまり仲が良くはなかったが、俺はどちらともそれなりに仲がよかった。
「鋭治またやってるし…動物いじめるなら一思いにやりなよ?可愛そうでしょ?」
決して殺すなとは言わないこの姉も大概である。
ちなみに鋭治と言うのは俺の最初の名前だ。
そんな姉が捕まり俺が家から逃げ出したのは12の頃だ。
その日は姉の部屋から異臭がした。
何かと思って姉の部屋に行くと姉は植物を育てていた。
「クソ兄貴がっ。何もウチの部屋でやらなくてもいいのにさ…鋭治、今日から家は農家になるらしいよ?」
姉は言った。
「姉ちゃん、農家って何するの?」
「限定品のタバコを作る素敵なお仕事だよ」
俗に言う大麻である。
この時の俺はガキ過ぎて分からなかったが…
それから数ヶ月で姉は捕まり、兄は逃亡…
誰もいなくなった家に俺がいる理由はなかった。
俺は借金取りに奪われないようにと床下に隠した俺のゲーム類と、同じ隠し場所にあった姉のヘソクリだいたい300万はあったと思う…を持ち出して家を出た。
俺がその金を使い果たして最初の殺人をするのはこの三年後の話である。
一応を人気投票特別編で少年時代ラグアを少しだけ書いてみました。
上手くかけた自信は正直ありませんが…




