表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
330/1167

第282話神の5秒間


「ショーメツ…ショーメツ…」


既にアルムスの半分は崩壊している。


エリローズに言った5秒まであと4秒…

俺はニヤリと笑う。

ちなみにコイツの本当に恐ろしいところはその概念じゃない。

それだけならこんなヤケクソみたいな状況に追い詰められてからではなく、普通に運用する方法もあった。

問題はコイツが消滅の概念を発動させる過程で、自分以下の神格エネルギーの神を取り込みながら成長する事とコイツが時空の神を持っている事…

全ての神とオリジンゴッドを取り込み、存在しえる全ての宇宙や亜空間を消滅させるまでコイツは止まらない。

だからこそエリローズと俺で無理矢理、神格エネルギーの差で何もない亜空間にぶち込んだのだ。

今のコイツの力では、まださすがに俺の神級スキルは破れない。


そして今回、俺の力が下級神クラスにまで落ちているにも関わらずコイツを解き放った理由…

俺は当然、神格エネルギーを戻さない限りコイツを止められない。

それは調停の概念持ちのジジイがいる事が大きい。


まあ不滅の概念を持ってる俺は死なねーけど、森羅万象に入れた他の連中はそうはいかない。

コイツを放っておけば俺は永遠に森羅万象を解除できなくなるだろう。

まあジジイがいる時点でそうはならないだろうけどな?


究極の他力本願…

おそらくジジイはこの宇宙を守るためにコイツを止めるだろう。

そして俺は時間稼ぎと粗大ゴミの処分を同時にできる。

実にお得だ。


「ミグ、どけ。儂がやる」


残り3秒ジジイがついに動き出す。


「不滅の帝、無限分裂」


俺の分体が足止めにすらならずに次々に消えてなくなる。


これでいい。

さすがに何もしないでコイツを討たせればジジイは不審に思うだろう。


「概念、調停、封印の手」


残り2秒。

ジジイの手が幼子に迫る。

通常神同士の戦いでステータスに任せて戦えば1秒間に数兆撃とも言える攻防になるが、今回はそうはならなかった。

下級神クラスにまで力が落ちているとは言え、俺の神級スキル、時空の神は健在だ。

もっとも自分自身も含めた全ての対象の時間を進める様に能力を使っているからもあるが…

自分だけが有利になるようにではなく、全てを巻き込む様に使えば下級神クラスの神格エネルギーしかなくても、神級スキルはかなりの使いようがある。


にしてもそれでも残り2秒足りないか…

さすがジジイと言うべきか。

俺は今出せる最大の技を使う事にする。


「万物の神、神格ビックバンっ!!」


俺の神格ビックバンがジジイに…いや、全方位に爆発する。


「!?っ」


ジジイが一瞬怯んだ。

ジジイにもミグにもそして幼子にすら、まともなダメージはない。

コイツらには下級神クラスの神格エネルギーなどゴミに等しい…

気の遠くなる様な回数を当て続ければ勝てるかもしれないが、まずそんな状況は一生こないだろう。

だが、これで1秒稼げた。


ジジイは幼子に封印の手をぶつける。

幼子はそれだけで消えてしまった。

そしてその封印の手はそのまま俺に迫るが…


「!?っ」


消えたのは俺ではなく、ジジイの腕の方だった。


「邪魔だ。失せろ」


俺は腕がなくなって呆然としているジジイに向かって言ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ