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第252話アルムスクローンパニック5


「プロトセリー、戻ったか。それでどうなった?」


イグロシアルから戻ったプロトセリーを迎えたのはプロトライナーだ。


「予定通りだ。ラグア様の命令を遂行する。それと喜べ。今回の作戦の成功の暁には私達には新たな名が与えられ、幹部入りを約束された」


プロトセリーの言葉を聞いてプロトライナーは目を見開く。

新たな名と幹部入り…つまりはそれは主人であるラグアに認められることを意味する。


「プロトセリー…絶対生きて成功させるぞ」


「無論だ。してプロトエリスはどこにいる?」


「プロトエリスならもう次の準備をしてるよ。いつでも出撃できるってよ?お前待ちだよ?」


プロトライナーの言葉を聞いてプロトセリーは広角を吊り上げて言う。


「プロトライナー、お前もプロトエリスと共に軍を纏めろ。私も含めそれぞれ1億の手勢を率いて攻める。最初の目標は13魔王、リリス・ヘヴンだ」


「あいよボス。短い付き合いだがお前が味方でよかったよ」


プロトライナーは言った。

プロトセリー達には現在も上下関係はない。

だが、この場の指揮官としてプロトライナーがプロトセリーを認めた瞬間だった。


「そうゆう事は勝ってから言え。絶対に全員揃って幹部入りするぞ」


そう言ったプロトセリーの言葉には強い決意が見られた。



〜〜〜


プロトセリーがイグロシアルから戻って数日後…


プロトセリー達は魔王リリス・ヘヴンの居城、堕天魔城の周りを完全に包囲していた。


「プロトセリー、どうする?敵は完全に籠城だぞ?」


そう言ったのはプロトエリスだ。

彼女もまた、指揮官としてのプロトセリーを評価してのことだった。


「アンデットを数体斥候として送る。問題が無いようならそのまま進軍。何かあった場合はまたその都度対応策を打つ」


プロトセリーの言葉で斥候が出される。



〜〜〜


魔王リリス・ヘヴンの国は魔王の国としてはかなり小さい。

だがそれは今にはじまった事ではなく、好戦的なリリスの性格的な問題が強い。

人間を下等生物と見ているリリスは、幾度となく人間の国に対して戦いを仕掛けた。

人間対魔王の間で起きた人魔大戦…

彼女はかつてその発端とも言える存在だったのだから…

だが、そんな彼女もミグに復活してもらってから数十年は大人しくしていた。

ちなみに今回ミグ達の呼び出しを蹴ったのは、ラグアが帰還の影響が大きい。

自分が直接殺されたのはテオレーム・クリムゾンだが、ラグアに植えつけられたトラウマは大きい。

ミュラ達はラグアと和解するなどと言っていたが、そもそもリリスはもうラグアとは関わりたくなかった。


そんなリリスの元に部下が1つの報告を持ってくる。


「リリス様っ!!我が国はおよそ3億のアンデットに完全に包囲されておりますっ!!」


「バカなっ!!何故そんなになるまで気づかなかったっ!?」


リリスは部下を怒鳴りつけた。


「それは自分にもわかりかねます…」


部下の男は情けない声で答えた。


ふざけるな。

泣きたいのはこっちだ。

また殺されるなど冗談じゃない。

リリスはそんなマイナスな思考を一旦振り払って考える。

勝てるか?

そもそもアンデット…

ロロの手勢か?

まさか自分が今回の呼び出しを蹴った事に腹を立てて…

いや、さすがにそれは…


リリスが考えてる間にそまた状況が動く。


「城の敷地内にアンデットが放たれましたっ!!おそらく斥候かと、リリス様ご命令を!!」


「まだ敵の正体もわかっていない。斥候は殺さずに捕らえろっ。こちらも斥候を出せ」


リリスはそう部下に命令を出しながら暗黒王を発動させる。

発動まで時間がかかるこのスキルは、万が一の時の為に先に発動準備をしておいた方がいい。

リリスはそう判断した。


数十分後彼女は知ることになる。

自分が誰の軍と戦闘状態にあるのかを…

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