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第248話アルムスクローンパニック


「さて、話すのははじめだな?プロトライナー、そしてプロトセリー」


プロトエリスが言った。

彼女らの人格は基本的にオリジナルを元に作り出した擬似人格だ。

ちなみにこれはリーゼには組み込まれていない。

ウリンが失敗作と断言したのは、彼女らはただのオリジナルの劣化コピーに過ぎないからだ。


「プロトエリス、私達がウリン様になんと呼ばれているか知っているか?失敗作だ。だが私は今回の命令はチャンスだと思っている」


プロトセリーは言った。

オリジナルとは違い、彼女らに上下関係はない。

故にダミーエルライド城の玉座は空席だ。

ウリンが彼女らに与えたのは、最低限の知識と王級スキルのみ…

そこには10年以上の時間をかけて出来上がったラグアの配下としての関係性も、長年の仲間としての信頼もありはしない。

まあ、彼女らにそれを与えなかったのは、ウリンがこれ以上劣化させれば本当に使い物にならなくなると言う思いも強かったのだが…


「アルムスを俺達だけで落としてラグア様に献上する。そうすればラグア様やウリン様の俺達に対する見方も変わる」


そう補足して言ったのはプロトライナーだ。


「まずは各地に斥候を飛ばそう。幸いセリー様の作り出したアンデット軍は潤沢にある。私のスキルで誤魔化せば簡単に見破られる事もあるまい」


プロトセリーは、本物のセリーそっくりの凶悪な笑みを言ったのだった。



〜〜〜


ほう、おもしれーな。

俺はダミーエルライド王国を神の千里眼で見ながら思った。


才能が頭打ちの劣化コピーの中では、プロトセリーが参謀的な役割を果たすらしい。

まあ、セリーは元々スキルの才能はエリスやライナーには劣るし短気なところは欠点たが、地頭自体は相当いい。

どっちかと言うと指揮官タイプなのかも知れない。

ただアイツ性格的に状況が悪くなっても突っ込む癖があるんだよな…

俺はそんな事を考えるのだった。



〜死王星〜


「ミュラ様、ご報告します。先日アルムス近郊に出現した巨大な惑星に続き、新生ドーラス王国及びリンガイア王国の消失…更には新生ドーラス王国の跡地には突如エルライド王国が出現しました」


ミュラは部下の報告を受けて思う。

ラグアだ。

確実にヤツが帰ってきた。

先日の惑星出現の時にもしやとは思ったが、今回の件で確定した。

と言うか、こんなあからさまな事をされれば、バカでもわかる。


「ミグ、主要メンバーを連れて妾達もアルムスに降りるぞ。いいか?一応釘を刺しておくがラグアとその関係者との交戦は禁止だ」


ミュラは言ったのだった。

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