表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
284/1167

閑話主人なき亜神

今回はテオレームの閑話です。


時は第二次神魔大戦まで遡る。



〜〜〜


憎い憎い憎い憎い…

全てが許せない。

エリローズ様を別次元に追いやった最高神も、エリローズ様の邪魔をした二代目ラグアも…

どいつもこいつもエリローズ様の崇高な目的の前には、無価値に等しいのに何故それが分からない?

理解できない。

そして何故エリローズ様は、最後に自分ではなくあんなヤツを選んだ?

自分は誰よりもあの方の為を思って行動しているのに…

テオレームはラグアとエリローズが消え去ったのを神の千里眼で見届けた後、一人そんな事を考える。


だが、自分がやるべき事は変わらない。

今までもそしてこれからも…

自分はただ待ち続けるだけ。

主人が帰る日を…

何しろ1000万年近く待ち続けたのだ。

今更例え数十万年待ったところで誤差の範囲だ。


だが、今回の事で1つ学んだ。

自分は今まで自惚れていた。

神にさえなれば、エリローズ様のお役に立てると思っていた。

だが、それは間違いだった。

今の自分ではエリローズ様の敵である最高神を倒す事はおろか、エリローズ様の邪魔をしたラグアにさえ勝つ事はできない。

あげく自分の制止は全く聞いてもらえず、最高神との決死の戦いの時に隣に立つのも、自分ではなく邪魔をしたラグアに奪われる始末…

屈辱だ。

こんなの屈辱以外何物でもない。

テオレームは思った。


テオレームは転移を発動させる。

行き先は自分の星ではない。

アルムスの外…

つまり他の星である。

一応アルムスの衛星である、自分の星には分体を置いて来ているが、それはエリローズ様が帰られた時にすぐにわかるようにする為である。


そして自分自身が宇宙空間から他の星を目指すのは、アルムスではこれ以上の成長が望めないからである。

ラグアと繋がっている、ゼギウスやセルナースはエリローズ様が帰ってきた時の為に倒すわけにはいかない。

そもそも挑んでも勝率は5割程度だ。

グロムスとソドムは倒す事自体は問題ないが、そちらも勝率は5割…

エリローズ様の為ならともかく、今はそんな賭けの様なことをする訳にはいかない。

また、半神シーラ・ベルネイアや帝級クラス達は高い確率で勝てるだろうが、そっちに手を出せば確実にロロが出張ってくる上、エリローズ様とラグアの最後の会話を聞く限り、ミグ・ヒピーが蘇る確率はかなり高い。

危険度で言えば、グロムスとソドムの方がまだマシだ。


もうアルムスに残る必要はない。

帰るのは、今言った勢力をどうにかできる力を得た時だ。

もし、それより先にエリローズ様がお帰りになった時は分体でしか出迎えできないのは、申し訳ないがこれもエリローズ様の為だ。


こうして主人なき亜神、テオレーム・クリムゾンはアルムスから飛び立つ。

ここにはいない、主人の隣に立つ日を夢見て…

次回はミグ・ヒピーの閑話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ