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閑話13魔王

おはようございます^_^

今日も頑張ります^_^


「えーめんどくさい。帰っていい?」


会議が始まって早々に爆弾発言をしたのは、単純な戦闘力では上位3魔王に次いで最強の魔王ミグ・ヒピー。


「まあ、そう言うなミグ。魔王の秩序を保つのも13魔王の役目だ。」


ミュラはミグに向かって言う。

ミグとの付き合いは長いが、単純な戦闘ではミグには敵わない。

それはミュラが、1000万年近くの時間をかけて少しずつ力を伸ばしてきた堅実な努力型であるのに対し、ミグは13魔王に入った頃から楽しむ以外の事に興味が持てない天才型だ。

もっともそんな性格のミグだからこそ、実力では劣っている自分の方が、13魔王内での序列は高いのだが。

しかし、ミュラは実力では紛れもなくこの中で最強であるこの魔王に対しては、強気には出れない。


「まあ、ミュラっちがそう言うならちょっとだけならいーよー。でも、あんまり長々つまんないのヤダから早くしてね?」


ミュラには、コイツが素で言っているのだと言う事はわかる。

だが、他の付き合いの浅い魔王達からしてみればそうではない。

ナメてるようにしか聞こえない。


「ミグっ!古参だからってあんまナメた発言してんじゃねーよ?」


そう言うのは序列第7位、ゴルド・シーマ。

彼はミュラの実力、そして求心力を尊敬している。


「えー?ミュラっちはもう長い友達だからいいけど、神魔大戦時、生まれてもいなかったガキにそんな事言われる筋合いないよ?殺すよ?」


「2人共やめろ。俺はお前らの喧嘩みるために、貴重な時間を奪われて呼び出されたのか?」


と言うのは序列第5位、ジオ・デストロイア、ちなみにこの中で神魔大戦時に生まれていたのは、ミュラ、

ジオ、ミグの3人だけ。

ただ、上位魔王3人の余波だけで、世界が崩壊する程の戦いから逃げ惑っていただけで、参加できたと言えるかは怪しい。

とは言っても、あの地獄を知っているものと、知らないものは根本的な考え方が違う。

アルムスの生物のほとんどが死滅した大戦。

それまで静観を貫いていた、創世神達をも動かした戦い。

実際、創世神達が新たに命を生み出さなければ、本当に世界は破滅していただろう。

ミュラはそんな事を考える。


「えーなんかあたしが悪者みたいじゃん?ジオっちひどいー。」


余談だが、ミグが名前で呼ぶのは、相手を認めている証拠である。

ミグが魔王として、いや、同じ同列の生物として認めているのは、同じ地獄をみてきた、第2世代の魔王までだ。

魔王達には、一世代違う事に決してひっくり返りようがない明確な実力差がある。

ミュラとミグが戦えば勝てないまでも、善戦はできるだろうが、これがゴルド達では勝負にすらならない。

正直7位以下の魔王が全員でミグにかかっていっても、一瞬で皆殺しにされて終わりだろう。

それだけの差が世代事にある。


「頼む。話が進まない、喧嘩はあとにしてくれ、皆の意見が聞きたい。誰かいるか?」


ミュラは完全に拗ねている、旧友を見ながら言った。

こんな性格じゃなければ、ミュラの席に座っているのは彼女だが、それは彼女に言っても仕方がない。


「私の手のものを捜索に出しましょう。見つけ次第ミュラ殿に報告しましょう。こちら側につくならそれもよし、もし世界の秩序を乱すような魔王なら早急に討伐すべきです。」


はじめてまともな事を言ったのは、序列第8位ゼブル・ガイウス。


「それではこの件は、ゼブルに一任したいと思うが反対意見はあるか?」


魔王達の面々はめんどくさいから、興味がないから、ミュラと話したくないから、会議中に居眠りブッこいて聞いていないなど、理由は様々だが反対意見は出なかった。


「終わった?ミュラっちー。久しぶりにお喋りしよー?」


会議は終わったが、扱いが大変な旧友の相手は残っている。

ミュラため息をつきながら、ミグを連れて自分の城に転移する。

参加者が全員帰った会議室は、静寂に包まれるのだった。

次回から本編に戻ります。魔王編は説明が多い件。

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