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第232話神界


さて、見渡す限り真っ白な世界…

白い山、白い湖、白い川、白い城、白い…


「なあ、エリローズ。神界ってどこもこんななのか?」


「少なくともアルムスのある宇宙は違いましたね?まあ、趣味の問題じゃないですか?」


俺とエリローズはついた瞬間そんなやりとりをする。



今、俺とエリローズはイグロシアルのある宇宙の神界に転移してきている。

まあ、普通なら弾かれて転移なんかできないが、そこは神級スキルとオリジンゴッド2人の力のゴリ押しで無理矢理こじ開けた。

まあ、あのジジイより弱い時点でいけるだろうとは思ってたから殴り込みを決行したんだけどな。


冒頭に戻る。


「で?とりあえずどうする?」


俺は言った。


「お出迎えが来ないですね。あのクソガキならこんな事をすれば、大軍を連れて出てくるところなんですが…」


「まあ、ここの最高神はジジイとは違う考えなんだろ?いくぞ」


俺達は白い城に向かって歩き出す。



〜神界、ウルドナート居城〜


「いやいやいや、いくらなんでも早すぎるでしょ!?」


ウルドナートは言った。


神界に感じる気配はたった2つ。

片方は分体だが、本体はオリジンゴッドだと言う事はわかっている。

しかも女の方はおそらく自分と同格…

全力を出せば相打ちぐらいはできるかも知れないが、それは実質負けに等しい。

2体1で戦えば確実に負ける。

それに自分の概念は概念自体の数はけっこうあるが、かなり特殊だ。

1つ1つは概念の中ではかなり弱い。

戦いになった時点で終わり。

だが、逃げる訳にもいかない。

これはどの最高神にも言える事だが、最高神としての力は神界にリンクさせている。

そのリンクを使って最高神は様々な最高神としての力を使える。

つまりここを空け渡せば最高神を譲る事になる。

あんな連中を最高神にしたら終わりだ。

ならばどうする?

配下の神を使って戦力を削る?

いや、ありえない。

ウルドナートはバカな考えを振り払う。


これ以上敵を太らせてどうする?

ラグアとか言うヤツの分体はまだ発展途上…

分体までオリジンゴッドにした日には確実に詰む。

いや、もう詰んでるかも知れないが…

ウルドナートは思った。


どうする?

ヤツらに気づいた時に準備ははじめたが、まだ一割もできていない。

戦えば確実に負ける。


そんな時だ。

神界に感じる気配が動き出す。

もちろん真っ直ぐこちらに向かってくる。


マズイ…

考えろ考えろ考えろ…

ウルドナートがそんな事を考えていると…


「よお?お前にはなんの恨みもねーが、クソジジイをぶち殺す為の生贄になってもらうぜ?」


悪神…

そうとしか表現できない存在達がウルドナートの前に現れるのだった。


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