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第226話九天大戦17


戦い…いや、蹂躙が終わり、そこにはナタリー、ウラドス、ラディアの三人が彫像の様に立ち尽くす…


「感謝はしない。あの程度のゴミ共私1人で十分だった」


セリーは言った。


「………」


ライナーは何も言わない。


「だが、ラグア様に仕える同胞として、少しは認めてやってもいい」


セリーはライナーの顔を見ずに言った。


「セリー!?」


ライナーは感動してセリーに近づくが、再びマジックハザードを込めたセリーの全力の一撃に吹き飛ばされるのだった。



〜〜〜


なんだ?

アイツら仲いいのか悪いのか?

これがアオハルってヤツか?

まあ、俺アオハル経験してねーから知らんけど?


とりあえずこれで向こうはなんとかなった。

俺も自分の戦いに集中しよう。


俺はそんな事を考えていると、シオンが言う。


「あら?さっきから防戦一方ね?まさかその程度な訳ないわよね?」


「悪いな。ちっとおしゃべりと覗き見に忙しくてな」


「………なめてるの?」


はい。

なめてます。

正確には神通と神の千里眼だけど、ぶっちゃけ配下達の心配するぐらいには余裕だよ。

まあ、この体でシオン相手に押し切れるかって言われればちょっと微妙だけど、守りに徹していれば別の事に意識を割く余裕は全然ある。


「あ?今忙しいんだよ?これから別のとこも覗き見しなきゃなんねーんだから」


俺は正直にそう答えてやったが、シオンの顔が見る見る険しくなる。


「ふざけないで真面目に戦いなさいっ!!」


「あ?なら落ち着くまで、休戦するか?」


「騙されないわよ?休戦して有利なのはあなただけでしょ?」


「わがままなヤツだな。他にやる事がなかったら殺してるとこだぞ?」


「だったら今すぐ真面目に戦えぇぇぇ!!」


キャラが崩壊し始めたシオンが攻撃をしかけてくるが、俺はひたすら防戦を続ける。



〜その頃ダミーエルライド王国、ダミーエルライド城〜


「エリス様っ、侵入者ですっ」


フィリアが叫ぶ。


「数は2人、2人共神級か。だがまあ、放っておいてもいいだろう。既にエリローズ様が向かった事だしな?」


エリスは言った。



〜ダミーエルライド城、侵入者側〜


「ゼオンさまー?これ本当にラグアの居城なの?遮断されてる最上階はわかんないけど、それ以外人っ子1人いないよ?」


「確かに妙だが、油断はするな。どんな手を使ったのかは知らんが、ラグアはフィローラを手なづけている。オレはともかくアナシスタ、お前にフィローラの相手はきつい」


「まあ、私でもバルトの足止めぐらいはできるけど…いくらなんでもこの城静か過ぎない?」


今回ダミーエルライド城にきているのは、男女2名…

九天、大魔王ゼオン・ヴェルゾアス…

そして、同じく九天、大勇者、アナシスタ・ホルン

アナシスタはイグロシアルの人間で、唯一神級にまで上り詰めた存在だ。

大魔王と大勇者…

本来なら敵対する立場同士が、こうして手を組んでいるのは滑稽に映るかもしれないが、互いの利になるなら魔王も勇者も関係ない。

それこそが九天なのだ。


そして、現在はラグアが一位に座っている九天だが、それでも元四位の…イグロシアルの人類最強の実力は伊達じゃない。


その時だ。

唐突に声がする。

ゼオンとアナシスタは警戒をMAXに引き上げる。


「ふふふっ、それは絶対に信用のおける者が守りについている証…。雑魚の足止めなどもはや不要…。そもそもこんな低俗な世界、私1人いれば十分なんですよ」


そこにいたのは真っ白な女…その瞳は真っ赤に爛々と輝いている。

消滅を司る女神、エリローズが2人の前に立ちはだかるのだった。


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