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第221話九天大戦12


さて、どうすっかな?

正直予想外なんだよな。

神の力でわかる敵の実力は、おそらく俺の分体と同格の上級神クラス…

つまり、フィローラやバルト、そしてエリスの様な中級神クラスではコイツを抑えられない。

なら俺がやるしかない。

だが、本体を使わないで勝てるかどうかは正直五分五分だ。

俺は考えるがその間に少しずつ状況が動き出す。


マズイな。

今まで押していたセリーが拮抗しはじめた。

セリーのアンデット軍団自体は、一体一体は弱いが圧倒的な物量で善戦している。

だが、ナタリーと残る三魔王のラディアが術者であるセリーに直接仕掛けてきて戦況が変わった。

そして残る帝級クラスのウラドスも、物凄い勢いでアンデットを蹴散らしながらセリーに向かっている。

このままでは、いずれセリーは押されはじめ、最悪負ける。

そしてダミーエルライド王国城内にも新手が転移してきた。

まあ、こっちは心配してないがな。

何しろエリスにエリローズ、九天3人と言った最高戦力が揃ってる。

ここを抜かれる様では、はじめから勝てない。

とりあえず無限分裂でセリーに分体の分体でも送るか。

俺はそう思って無限分裂を発動させようとするが…


「あら?やらせないわよ?父上の造る新しい世界が出来上がるまであたしが遊んであげる。発動、ゴッズギフト、夢想の神国」


俺の分体の分体は発生した側から搔き消える。


「あたしの夢想の神国は想像を現実にするわ。もちろん神格エネルギーの総量しだいで、できない事もたくさんあるけどね?」


は?

なんだそのふざけたチート能力は?

俺は自分の神級スキル、万物の神など完全に棚に上げてそんな事を思うのだった。



〜〜〜


時は少し遡る。

ラグアが転移した直後、セリーの戦況はこの上なく順調だった。


セリーのアンデットは一体一体の力は大したことないが、その恐ろしさは無尽蔵に兵を召喚し続けられる事にある。

しかもセリー自身がやられない限り止まる事はない。

ラグアが転移した直後は、暴力的とも言える物量にまかせたセリーは完全に敵軍を圧倒していた。

だが、そんな展開は長くは続かなかった。

術者を倒さない限り形勢は完全に不利…

そう悟った敵の行動は早かった。

セリーの前には帝級クラスが二人転移してきた。


「私は九天内序列第8位ナタリー・アルタナス。これ以上好きにはさせない」


「俺はゼオン様の配下、三魔王の一人ラディアだ。魔王ラグアの配下よ。2体1で悪いがお前を倒さないとこれは収まりそうもないから死んでもらうぞ?」


ちっ

セリーは舌打ちする。

魔導帝の力で見た感じはラディアは格下だが、ナタリーは同格クラスと言ったところか。

だが、だから黙って通すかと言われれば、そんな選択肢は彼女にはなかった。

セリーは言う。


「ラグア様に逆らうゴミ共め。私はセリー。魔王ラグア様の四天王の1人にして最高幹部の1人。貴様らは私が殺してやりたいのは山々だが、あいにく私はその権利を持ち合わせていない。喜べ、狂喜しろ。貴様らはラグア様の糧となれるのだ。光栄に思うのだな?」


セリーの言葉でナタリーとラディアの表情が怒りに変わっていくが、セリーはそんなことを無視して、死霊帝を無差別攻撃モードに切り替え、新たにアンデットを作り出すのもやめる。

他に気を使いながら押さえ込める相手ではない。


「なめんじゃねー!!」


ラディアはそう言うとセリーに向かっていき、ナタリーはそのまま後方から無言で真っ黒な物体を次々に打ち込んでくる。

おそらく、エンペラーギフトだろう。


こうして、セリーとナタリー、ラディアの戦いがはじまるのだった。


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