第211話九天大戦2
「おい、暇だぞ?いつになったらここまで来るんだよ?」
俺はエリローズに向かって言った。
「ゼオン本人かあの4位の方が来ない限り誰も来ませんよ。王級クラスどころか、帝級クラスでも辿りつけはしませんね」
エリローズは答えた。
やっぱやりすぎたかな?
俺は思った。
ちなみにここ、玉座の間にいたるまでにはやられても問題ない戦力をこれでもかと言う程配置している。
まず、エルライド王国中に張り巡らしたセリーのアンデット、その数5億…
これを突破するのは餌としての最低条件だ。
そして、エルライド城前に配置したのは、帝級スキル、七大罪の悪魔達、あ、ちなみに俺はいないから悪魔7体のみが配置してある。
ちなみにここを突破するには、帝級クラスは最低でもないと無理だ。
ここで選別は終了。
エルライド城内にいるのは、無限分裂で出した俺の分体の更に分体達…
あとで餌を倒した分体の分体を今、玉座に座っている分体…つまり俺が吸収すればいい。
なんかややこしいな。
なんか配置している途中で魔王っぽくてつい面白くなってさっきやっちまったけど、こんなに暇になるならやるんじゃなかったわ。
今からでも、餌回収部隊だけでも消そうかな?
俺はそう思って無限分裂の分体の分体を消そうとしたところで止まる。
おい、弱すぎだろ…
セリーのアンデットすら抜けずに全滅しやがったよ。
マジかよ…
現在一応の最終防衛ラインであるここ、玉座の間には俺の配下…特別幹部から上の連中とエリローズ、それから九天客人の三人と一応ノーマンもいる。
ちなみにこの食客と言う名の穀潰しは、危なくなったら下げるつもりだ。
暇だからいいでしょ?とか言うふざけた理由でここにいるのを許してる、寛大な俺を評価してほしいぐらいだ。
俺は言う。
「ちっとでも期待した俺がバカだったわ。セリー、死霊帝を全力展開しろ。無差別攻撃でいぶり出す。イグロシアル全域をアンデットで埋め尽くせ」
「はっ」
セリーは死霊帝の全力展開をはじめる。
これでさすがにまともなヤツが来るだろう。
術者であるセリーを倒す…
つまり、ここに辿りつかない限りアンデット達は止まらない。
ちなみに無差別攻撃と言ったのは、セリーの負担を減らす為だ。
ダミーエルライド王国内ならまだしも、イグロシアル全域に侵攻させるアンデット達を全てセリー1人に制御させれば、その負担は計り知れない。
と言うか制御に手一杯でセリーが何もできなくなる。
俺はこれから来るであろう、上質な餌に胸を躍らせるのであった。




