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第200話再び招待状


うん、予想はしてたよ。

予想はしてたけどさ?

フィローラから招待状くるの早くね?

俺がフレスト倒したの昨日なんだけど。

まあ、いいや。

俺は前回と文面がほぼ同じな招待状を見ながら思った。


ちなみに今日は城にはフィローラは来ていない。

宴の準備とか言ってたけど、直接言った方が早くね?

と思うのは俺だけだろうか?

アイツ最近なんだかんだ俺の城に来てるし。

まあいいか。

宴は前回同様、三日後…

とりあえず参加しとくか。

別に今どこにも仕掛けてないから暇だし。

俺は思った。



〜〜〜


「フレストが…九天の6位が堕ちた?」


九天内序列第5位ルル・オルガットは届いた招待状を見て目を疑った。

しかもそのフレストを倒したのは、同じく九天のラグア・エルライドだと言う話だ。


早い。

早すぎる。

確かにフレストとラグアはいずれはぶつかるのは、誰の目から見ても決定事項だっただろう。

だが、前回の九天の宴からまだ一年程しかたっていない。

そしてフィローラに牽制されていたフレストが自ら仕掛けるとは考えにくいので、ラグアが仕掛けた事になる。

そこから読み取れるラグアの性格はかなりの好戦的だ。

これは非常にマズイ。

ラグアの九天内序列はフレストと入れ替わり現在6位…

そして前回の宴の席で、見たラグアの実力は自分を超えるが4位からのこの世界の神々には及ばない。

つまり次に消されるのは自分だという事だ。

マズイ…

なんとかしなければ…

ルルは考えるのだった。



〜〜〜


「あはははははははっ」


フィローラの招待状を手に爆笑する男がいた。

男の名はバルト・シアンズ…

九天内序列第3位である。


「さすがはラグア君だよ。僕が見込んだだけはあるよ」


「バルト様、笑っている場合では…」


側近の1人が言う。

ラグアの存在はいずれ自分達の脅威となる。

ならば今のうちに潰すべきだ。

側近の1人は言外にそう言っていた。


そんな側近に対してバルトは笑顔のまま答える。


「君の言いたい事はわかるけど、ラグア君と戦えばたぶん負けるよ?」


「なっ!?神にすら至ってない者ごときにバルト様がですかっ?」


側近の1人は驚愕の表情を浮かべながら言った。


「うん、ほぼ確実にね。招待状を見る限りフレストの国は文字通りの全滅みたいだし、フィローラ殿のラグア君に対するあの気の使い方は異常だよ。確実にラグア君の実力はあんなものじゃない。少なくともゼオンよりは確実に上だね」


ゼオン・ヴェルゾアス…

九天内序列第2位、またの名を大魔王ゼオン・ヴェルゾアス…

自らの主人よりも上位にいる九天よりラグアの方が上だと言う事を自らの主人に言われた側近は固まった。


「とにかく今回の一件で決めた。僕はラグア君につくよ。異論は認めないよ?」


バルト・シアンズは笑顔で、しかし目は笑っていない笑顔でそう言ったのだった。


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