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第194話六炎将の最後


「!?っ、ジゼルーーーーーー」


六炎将が、また1人セリーの分体に引き裂かれる。

だが、セリーはそんな事は気にも止めない。

それよりも優先すべき事項がある。


既にラグア様は到着なさった。

間に合わなかったのは、もはや仕方がない。

ならば一刻も早く。

ラグア様の元に馳せ参じるのが、側近である自分の務め。


「魔導帝、ハザードマジックフィールドっ」


帝級スキル、魔導帝の範囲内にいた残りの六炎将は全滅する。

セリーが戦っていた場所はセリーを中心に半径1キロのクレーターができていた。


なぜ最初からやらなかったか?

ラグア様はラナトス帝国を滅ぼせと言ったが、更地にしてこいとは言わなかった。

だから極力分体や、アンデットを使ってラナトス帝国自体には被害を出さない様に戦っていた。

だが、もはやどうでもいい。

押されているわけでもないのに、主の前に馳せ参じる以上の優先事項などありはしないのだから…。


セリーは再びタリスを連れて転移する。



〜〜〜


「「申し訳ございません」」


はあーっ

俺は目の前で土下座しているバカ2人を見ながらため息をつく。

なんなの?

アルムスって強くなればなるほどバカになる呪いでもかかってんじゃねーの?


俺は言う。


「もういいから下がってろ。エリス、お前は万が一の時はサポートに回れ」


俺の命令でライナーはエミリー達の方に戻り、エリスは俺から少し距離をとった位置に控える。


その時、突如俺の前に転移してくるものがいた。

転移してきた2人はそのまま俺の前で跪く。


「ラグア様、遅くなりました。敵軍は全滅いたしました。あとは私のアンデット達が生き残りを根絶やしにしていますので、しばしお待ちください」


セリーが代表して俺に言った。

あれ?

そこまでやれって言ったっけ?

まあ別にいいか。

どっち道フレストは殺す予定だったし、今のところモルエデス神国があれば別にこの国いらねーしな。

まあ、適当に労っとくか。


「セリー、タリスご苦労。特にセリーよくやった。お前らも下がっていろ」


「「はっ」」


セリーとタリスは下がる。


さて、俺はフレストに向き直り、千手観音モードを展開させながら言う。


「よお、一年前はずいぶんとなめた口聞いてくれたよな?まあ、今さら謝っても逃すつもりもねえけどな。さあ、楽しもうぜ?」



バカなっ、バカなっ、バカなっ…

何故?

何故あんな化け物共が従っている。

今ラグアと会話していた女も、九天入りしていてもおかしくない実力なのはわかる。

それにライナーとか言うヤツもそうだ。

エリスとか言う女はもはや論外だ。

あれはもはや創造神クラス…

フィローラに匹敵する。

ダメだ。

勝てる訳がない。

もはや俺も俺の国も風前の灯…

………いや、待てよ?

あの言葉の感じ、ラグアは1人で自分を相手にするつもりだ。

ならまだ手はある。

あくまで可能性だが…

フレストは思った。


こうしてラグアとフレストの最後の戦いが幕を開けるのだった。


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