表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
231/1167

第190話セリーVSラナトス帝国


開戦から数分がたった。


セリーはモルエデス神国で生み出したアンデットを次々と帝級スキル、魔導帝の力で転移させていた。



〜ラナトス帝国〜


ラナトス帝国軍の旗色は悪い。

それどころかかなり一方的な展開だった。

当たり前だ。

先陣を切っているのは、量産型アンデットとは言え、帝級スキル死霊帝ににより生み出されたアンデット達ははっきり言って強い。

ラナトス帝国の兵は蹂躙されるのみだ。


「クソがっ!!」


フレストは目の前のアンデットを10体まとめて吹き飛ばしながら毒づく。

敵軍の力を見誤ったか?

自軍でこちらが優勢なのは、フレストをはじめ、六炎衆と呼ばれる幹部達のみである。

他はただただ、無残に殺されていくだけだ。


フレストは叫ぶ。


「六炎衆を残して軍を退けっ!!このままじゃ無駄に兵をすり減らすだけだっ!!」


ラナトス帝国軍は撤退を開始する。



〜モルエデス城、玉座の間〜


「セリー様、ラナトス帝国軍がフレストと数名を残し、撤退を開始しました」


タリスは言った。


撤退?

ラグア様が私に下した命令はフレスト以外の有象無象の始末。

1人たりとも逃すなどありえない。


「タリス、アンデット軍を全て追撃に回す。1人も生きて返さない。逃げ込んだラナトス帝国ごと滅ぼす」


セリーはそう言い放った。


「では、すぐに遊撃に回っている他の方々に連絡を…」


タリスはそこまで言いかけて、言葉が止まる。

セリーが凶悪な殺気をタリスに向けたのだ。


「タリス、お前は私に恥をさらせと?ラグア様から与えられた命令も満足にこなせない無能とそう言いたいのか?」


「いっいえっ、そんな事は…」


セリーは殺気を引っ込める。


「さて、私達も出るとしよう。フレストだけはラグア様の獲物だ。殺さないように気をつけて対処するぞ」


セリーはそう言ってタリスと共に転移する。



〜ラナトス帝国〜


なんだ?

撤退を命令した瞬間、急にアンデットの動きが変わった…

アンデット共は自分と六炎衆を完全に無視して撤退中の味方とラナトス帝国を優先して攻撃をはじめた。


マズイ…

この程度のヤツらなら倒す事自体は簡単だが、撤退中の味方とラナトス帝国を守りながら戦うのはさすがに厳しい。

とゆうか倒しても倒しても次々と転移して現れる以上キリがない。

一つだけわかったのは、コイツらはただのモンスターではない。

コイツらを指揮している指揮官が絶対にいる。

フレストは思った。


仕方ない。

ガラじゃないが、ここは六炎衆に任せて自分は本国の守りにつくか。

六炎衆ならこの程度のアンデットに負ける事はない。


フレストはそう考え本国に撤退する。


この判断がフレストにとって致命的な事態を生むが、この時のフレストは気づかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ