第161話第二次神魔大戦8
マズイ…
最悪だ…
考えろ。
コイツは俺の事を殺せないとは言っていた。
だが、どうにかできる手段は持っているだろう。
なにしろ神格エネルギーが俺の5倍なうえに概念が全く見えない。
どうする?
やるだけやってみるか?
いや、勝てる訳がない。
エリローズの協力があっても正直微妙なとこだ。
約1000万年前、エリローズは最高神を瀕死にまで追い込んだらしいが、マジでどうやったんだよ…
こんな化け物相手に…
俺がそんな事を考えていると最高神が動き出す。
「発動、概念、調停、封印の手。概念、分譲、魂の分割」
最高神の両手が光輝くそれぞれ金色と銀色に…
どっちがどっちだかわからないが、どっちも食らったらヤバイのはわかる。
てか、概念1つじゃねーのかよ?
ふざけんなよ。
このチート野郎が。
俺は心の中で毒づく。
「発動、不滅の帝、無限分裂」
勝とうなんて思わない。
こんなのは俺の本体が逃げる為の時間稼ぎだ。
さらに…
「発動、万物の神、次元の神、時空の神、パラ…」
ここまで言いかけたところで最高神が本体のところにまで、辿りつく。
「そんな大技やらせんよ。それに逃がす訳にはいかないしのう?」
マズイかわしきれない。
最高神の金色の方の手が俺に直撃する。
「ゲェオオオオっ」
一瞬誰の声かと思ったわ。
うん、俺の声だね。
そして遅れてくる激痛…。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…
ヤバイわ。
これまでで一番ヤバイかも知れねえ。
俺死ぬんじゃね?
いや、概念、不滅がある限り死なねーか。
「ふむ、封印できたのは半分程度か。まあいい。次で終わりだ」
ヤバイ…
ステータスも神格エネルギーも半減…
このステータスじゃ、もうかわせない。
そして、半減した神格エネルギーではさっきやろうとしていた大技は使えない…
終わった…
完全に…
俺が完全に諦めたその時…
「概念、消滅、封印消滅」
その瞬間、俺の体に神格エネルギーとステータスが戻る。
俺は紙一重で最高神の一撃をかわす。
「ラグア様。こんなところで負けるおつもりですか?そんな子に育てた覚えはありませんよ?」
「いや、育てられた覚えもねーよ。クソアマ」
俺の隣に立っているのは、見知った顔だった。
俺は言う。
「どうしたエリローズ?俺に従う気にでもなったか?」
完全に虚勢だが、コイツに感謝なんかするぐらいなら死んだほうがマシだ。
まあ俺もう、死なねーけど。
「ラグア様。確かにこのまま、あなたが負けるのを待っていれば、いずれ私の夢は叶うかも知れません。しかし…」
エリローズはそこで一度言葉を切ってから言う。
「クソガキのお膳立てで私の夢が叶う?そんな事…そんな事、許せる訳がないじゃないですか。ラグア様は知らないかも知れませんが、あのクソガキがどれほど私の邪魔をして、どれほど私をコケにしてくれたか…。消滅の神…いや、私、エリローズのプライドにかけてこんな形で夢が叶うなんて許せません。ラグア様、コイツを殺しますよ。最初にボロ負けしたのは、何兆年前か、とうに忘れてしまいましたが、長年の恨みここで晴らしますよ」
エリローズはその凶悪なエネルギーと殺気を、全身にみなぎらせながら言うのだった。




