第18話災害
今日はこの話を最後に寝ます。
俺は敵軍の一団に突っ込む。それだけで手前にいた5人のHPが吹き飛んで0になる。
ちなみにエリスは体術スキルを使って人間の一団と普通に戦っている。
人間を殺すのに嫌悪感がないのは嬉しい誤算だ。
趣味の合う良き友になれそうだ。
実際のところエリスは、人間を殺すのに嫌悪感がないわけではないが、ラグアに逆らってまで拒否する度胸などない。
自分自身が強くなってみてより明確に分かる自分の主人の出鱈目な強さ。
エリスは思う。それならこの魔物についていき新たな魔王の配下として幹部になるのもいいかも知れない。
元々奴隷だったエリスは、失うものなどない。
自らの主人ラグアに対する気持ちは、はじめの頃は畏怖しかなかったが、今では尊敬と敬愛と言う気持ちも芽生えつつある。
余談だが、殺人犯と長期間いっしょにいた人間はその恐怖から逃れる為か殺人犯に対し長年の親友の様な感情を抱くと言う。
エリスは向かってくる男の頭部を蹴りで爆散させながらそんな事を考える。
俺は触手の一撃で手前の3人を横薙ぎに引き裂く、返す刀でさらに4人をモザイクに変える。
「うおおおおおおおおお」
向かってくる一団にサンドカッターを乱射する、それだけで30人近い人間の命が消える。
「怯むなー‼︎進め‼︎ここを突破されたら町は終わりだ。」
恐らく指揮官クラスの男は必死に鼓舞するが、兵達の指揮は低い。
「うわああああーあんなのに勝てるかよっあんなの魔物じゃねえっ災害だぁー」
俺は逃げ惑う敵兵の首を次々に跳ねてゆく。
1人も逃がさねえよ?
俺のその行為が兵達の士気を更に下げる。
さっきまで鼓舞していた指揮官が俺の背後から斬りかかる。
遅いわーマジでクソ遅い。
寝ぼけててもあんなの当たんねーよ。
俺は背中から伸ばした触手の一撃で指揮の男の心臓を貫く。
口から盛大に血を吐きながら倒れて男は動かなくなる。
更に逃げ惑う男の部隊を身体中から伸ばした無数触手で次々に引き裂く。
よし、このスタイルを千手観音モードと名付けよう。
「うあああああ‼︎助けてくれー‼︎」
最初1万はいた敵軍はすでに半分以下。
気にしてなかったが、さっきから大量の経験値が入りレベルが上がり続けている。
レベルアップの為か戦闘に意識すると、どいつもこいつも止まって見える。
あんなの殺してくれって言ってるようなもんだろ。
あっ1人だけ俺よりは全然遅いが、動いてるって言えるレベルのヤツ発見。
と思ったらエリスだった。
〜
こうして1万いた敵軍は文字通り全滅した。
俺のレベルはMaxの70まで上がり進化可能となった。
エリスのレベルも100まで上がった。
なんか進化可能とか出てんだけど、人間って進化するのかよ。
こうして後にモレストの悪夢と語り継がれる殺戮劇は俺の完全勝利で幕を閉じた。




