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第160話第二次神魔大戦7


亜空間から現れた人物、レオンは思った。

遅かったと…


獣人国家ライカン帝国とミグ達は協力関係にあった。

ミグ達がラグアのところに来る直前に、レオンと鍛神グロムスはミグ達と別行動をとっていた。

死んでも復活する仲間達、それを利用した強力な自爆技、更に最高神の本隊…

レオンが最高神を連れてくるまでもたすには、十分過ぎるはずだった。


だが、現実はどうだ。

ミグとイシュトスは戦死…

最高神の本隊は全滅…

かろうじて生き残った味方は完全に戦意喪失…

最高神はもはやいつでも出られる状況だ。

だが、全てが遅すぎた。

どうしてこうなった?

たった今、最高神を連れて戻ったレオンにはわからなかった。



誰だコイツ?

敵か?

俺は反射的に鑑定を使う。


転生者…

最後の1人か…

そう言えばもう1人いるって話だったわ。

完全に存在忘れてたわ。


俺がそんな事を考えていると、ゆっくりと老人が現れる。


寒気…

体が震える。

俺が恐れている?

不滅の概念を手に入れて死ぬ事がなくなった俺が?


ダメだ。

俺の中の何かがコイツはヤバイと警報を鳴らす。

実力はエリローズより更に上…

コイツが最高神…


「おい、エリローズやるぞ。勝負は俺の勝ちだ。俺に従えっ」


俺はエリローズに言った。


だが…


「…私の存在意義………。もうどうでもいいですよ」


ダメだ。

コイツは使い物にならない。

俺だけで勝てるか?


………


無理。

神格エネルギーは俺の約5倍…

それに司る概念は不明だが、恐ろしい力を感じる。

精神論だけではない。

オリジンゴッドになった今でも、コイツのステータスは完全には見えない。

あのエリローズでさえ見えたのにだ。

具体的には概念の部分が全く見えない。

なんだよこの化け物…

あのクソアマ、こんなのを相手にするとかバカだろ。

俺は思った。


ここで現れた老人は口を開く。


「やってくれたな…若い神よ…問う、貴様は何を望む?そこの女と同じ様にこの宇宙の消滅か?」


その声は静かだが、アルムス中に響きわたる様な声だった。


にしても俺の望むもの?

うーん。

スローライフ?

拷問、殺戮、惨殺こそが俺のライフワークなんだよな。

そんな日々をのんびり玉座に踏ん反りかえって送っている、今の生活に特に不満はないんだよな。

強いて言えば、俺の気に入らねえヤツを殺してえぐらいだけど、それは人にやってもらうものじゃねえ。

つーか、俺がやりてえ。

俺はこの世界が好きだ。

気に入らねえヤツは圧倒的な力で黙らせて、俺のやりたい様にできるこの世界が。

法律もクソもない、あってもそんな法律がある国事、皆殺しにして終わり。

なんて素晴らしい世界だ。

この世界に転生させたって言う一点だけは、このクソアマに感謝しなきゃいけねえな。

そして俺はまだまだ楽しみたいんだ。

クソアマも殺さなきゃいけねえし、俺を完全に見下しているコイツもいつか殺してやるが、そんなのはもはやいつでもいい。

命は俺の気まぐれの為に存在する。

それが俺の望む理想…

だから、だからこそ、こんなところで邪魔される訳にはいかない。


俺は答える。


「別になんもねーな。今のままで、俺は満足だよ。わりーが帰ってくれ」


うん。

これぞ平和的解決。

ん?

あれ?

最高神が苦い顔をしている。

そして、次いで放たれたのは完全な敵意…

なんか答え間違えたか?


最高神は言う。


「…悪いが、心を覗かせてもらった。貴様は生きていては…いや、存在してはいけない存在だと言う事がよくわかった。不滅の概念のおかげで、貴様を殺す事はできないが、貴様を野放しにしておく訳にはいかない。これは儂の…最高神…この宇宙を生み出したものの責任だ」


こうして、俺と最高神との出会いは俺にとって最悪の方向に向かっていった。




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