閑話とある人間のお話
俺の名前は木下悠斗、どこにでもいる普通の高校生だ。
ある日、学校に遅刻しそうになり、急いで飛び出したら、トラックに轢かれて死んでしまった。
だが、死んだと思った俺は、人間の神様のゼギウスさんの力で転生できた。
俺が生まれたのは、リンガイア王国の首都リンガイア。
勇者の息子として生まれた。
これ、よくある異世界転生じゃね?
俺主人公じゃね?
俺つえーできるんじゃね?
まるでゲームの様な世界に転生した俺は、完全に舞い上がっていた。
転生者同士の殺し合いなど、前世では虫以上の生き物など殺した事の無かった彼は人事のように聞いていた。
同じ地球からの転生者達は、きっと話せばわかりあえる。
殺し合いになんかなりようがないと俺は思った。
実際には、転生者の中に、史上最悪の連続殺人鬼が混ざってる事など、彼は知る由も無い。
転生一カ月後〜
俺はこの頃からすでに言葉を話し出したので、両親はびっくりしていた。
ゼギウスさんからもらった、言語理解のスキルは、普通は1歳頃勝手に身につくらしい。
両親には、俺が転生者であると言う事を伝えてある。
俺ははじめて自分のステータスを見た時、完全にバグってるのかと思った。
だって、生まれたばっかで平均ステータス5000超えてんだぜ?
だが、ゼギウスさんの力で両親のステータスを見たら、更にバグっていた。特に勇者である父親、平均ステータス1億5000万っておかしいだろ?
てかMP∞って何これ?
つまりこの世界では、これが普通って事がわかった。
転生三カ月後〜
俺はこの頃には、もう歩けるようになっていた。
これはゼギウスさんからもらった、固有スキル念力
Level1の補助があっての事だ。
いやー、ホントゼギウスさんには、感謝しかないよ。
俺が歩けるようになった今日から、剣や魔法の修行をはじめるらしい。
俺は内心ワクワクしている。
魔物を倒してレベルを上げるのは、危ないから10歳にならなければダメらしいが、それまでに基礎は教えてくれるらしい。
俺にとって1番心配なのは、魔物とは言え命を奪う事に対する抵抗感だ。
俺はさっきも言ったが、虫以上の生き物など殺した事などない。
まあ、こればっかりは慣らすしかないんだろう。
俺はそんな事を思いながら今日も修行に励む。
彼は知らない。
殺戮を嬉々として行い、三度の飯より拷問、殺戮が大好きなそんな精神異常者が転生者の中にいる事など‥
一区切りついたので今回は閑話を載せました。
次回から本編に戻ります。
※ちなみに彼の父親は人間の中では最強クラスでこの世界の頂点の一角です。




