第140話テレーズ帝国攻略戦7
シュドレはジルドを睨む。
ジルドは言う。
「おや?いい顔ですね。いいでしょう。私の力の一部をお見せしましょう。嘆きの雨」
ジルドの体から出た怨念の一部が空に舞い上がる。
しかし、ジルドの体からは絶えず怨念が出続けている為、ジルドの纏う怨念は減らない。
シュドレの制約空間一帯に雨が降る。
シュドレは微々たる程度だが、自分力が抜けていくのがわかった。
敵に対するデバフ効果…
戦闘が長引けばこちらが不利か。
シュドレは思った。
「では、いきますか」
その言葉と同時にジルドは真っ直ぐに突っ込んでくる。
「四元の王、死炎」
シュドレは四元の王から火を選び、ジルドに叩き込む。
それをジルドは完全に無視して前進する。
ジルドの背後で配下が次々に燃え上がり、その命を散らす。
ジルドが炎の弾幕を抜けてシュドレの前まで迫る。
シュドレは、ここではじめて剣を抜いた。
シュドレの剣は、リンガイア王国一の名工に造らせた逸品だ。
それはライナーが使っている剣や、エルライド王国の
宝物庫に眠っている武器程の力はないが十分な一級品だった。
「怨念纏い死霊斬り」
ここでジルドも抜刀と同時に斬りかかる。
それはさすがのシュドレも、直撃を受ければ無傷では済まない威力だ。
シュドレは四元の王の水の力を剣に流し込む。
シュドレの剣は、王級スキルの力に耐えられる力を持っている。
実際のところそんな剣はこの世界に僅かしか存在しない。
シュドレの剣を造ったリンガイア王国の名工はこの剣を造ったあと半年寝込んだ。
この剣にはそれだけの力が込められていた。
そのまま受ければ、いかに名工の逸品のこの剣でも弾かれ、シュドレは大きく体勢を崩していただろう。
それどころか、かすっただけで余波でダメージを受けてしまう。
そんな凶悪なジルドの攻撃をシュドレは水の力を剣に流し込む事で受け流す。
更に返す刀で風の力を込めて斬りかかる。
込めた力は風の刃…
ジルドは咄嗟に距離をとるが、剣の延長線上に風の刃が発生してジルドを切り裂くが…
ジルドの配下の1人が真っ二つになる。
シュドレは考える。
もう一回水爆を撃つか?
いや、ここまで接近されてしまえば、自分もただでは済まない。
最悪、ジルドだけが外道の王の効果で生き残る。
かと言ってこのまま長期戦になれば、嘆きの雨の効果でジリ貧で負ける。
仕方ない。
シュドレはここでエミリーに隠していた最後の王級スキルを使う決意をする。
できれば、ジルドが犠牲の王を発動させてから使いたかったが、シュドレには神の力を使うという最後の手段もある。
「発動、王級スキル、超常の王」
シュドレは最後の王級スキルを発動させるのだった。




