第14話名前
エリローズ 「それでは、第1回名前を考えよう会議を開催いたします。」
「黙れ、お前には聞いてない。」
現在俺達は、ミール村の1番立派な屋敷、つまり村長の家にいる。
ちなみに俺の姿は、人間形態である。
なぜかって?魔物の姿だと俺喋れないんだよ。
アメーバに声帯などない。
ちなみに先程、余程名前を付けたいのか、エリスに名前を決まってない事を告げた瞬間、エリスに勝手に神託をつけて、俺達の会話に割り込んできた。
「あの、先程から頭の中に直接声が聞こえるのですがどちら様ですか?」
エリスは完全に困惑している。
エリローズ 「邪神エリローズです。はじめまして、同じエリちゃん同士仲良くしましょう。」
「いや、ただのバカだ。ほっとけ。」
エリスの頭の中に邪神を名乗るものの声が聞こえるが魔物は即座に悪態をつく。
邪神エリローズ、この世界の創造神の1人。
人族の神、人神ゼギウスと同格の神。
本物かどうかはわからないが、少なくとも、頭に直接話かけたり、勝手にスキルを付与できる様な、出鱈目な事が可能な存在。
それを相手にバカといいきる魔物。
どちらも絶対逆らってはいけない存在。
エリスにとっては、仕える相手が魔物だろうと村最強の冒険者だろうと同じ事、奴隷に対する自分の扱いなどそこまで変わらない。
「は はぁ」
エリスはそう答えるので、精一杯だった。
あれっ?
この子あんま自分の意見を言わないタイプか?
だとしたら困るな、この子うちの参謀なのに。
この子っていい方は、見た目が20歳ぐらいだからだ。
前世の俺の享年は39歳。
裁判には何年もかかったのに、ここまでスピード処刑されたのは俺の凶悪性からだろう。
俺の弁護団は、俺の犯行の異常性から、責任能力の有無にについて闘ったが、犯罪の計画性、その後の証拠隠滅などから俺の死刑は決まった。
とにかく、前世の俺より19も下の女は、この子と言っても問題ないだろう。
ともかく自分の意見を言わないのは、俺にとってもよろしくない。
そう思って俺は言う。
「エリス、お前もバカが言ってた「名前を考えよう」だっけか?に参加しろ。」
「私なんかがあなた様の名前を決めるなど、差しでがましい事を‥」
いい終わらないうち俺は言葉を挟む。
「いいから参加しろ。これは命令だ。」
こうして会議はスタートした。
書ききれなかったのでもう一周名前編やります。




