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第101話魔族領3


どれくらいの時間が経ったのだろう。

たぶん対して経ってはいないだろう。

そうセリーは思った。

索敵に回している魔導王の一部によるとフィリアの方はもうすぐ片付く。


ギリギリの戦闘状態でも索敵に力を割く余裕がある。

それがセリーの強みだ。

スーパータスカー。

皆さんは右手と左手で別々の事ができるだろうか?

例えば右手で作文を書きながら左手では計算式を解き続ける。

常人には無理だ。

訓練をすればできるものもいると言うが、まず一握りの天才の領域だろう。

セリーは物心ついた時にはそれが当たり前の様にできた。

人が話している時に同時に話して怒られる事が、子供の頃は本当に理解できなかった。


どうして?同時に聞き取ればいいのに。


それが怒られた時のセリーの感想である。


セリーには、ラグアやエリローズの様な化け物じみた能力はないし、ライナーの様な天才的な戦闘センスもない。

しかし、彼女もまた紛れもない天才だった。

それが、魔王ラグアの最高幹部の1人、四天王セリーだ。



索敵に割いている力でセリーは感じた。

フィリアの方は片付いた。

もうすぐ来る。

もう索敵はいらないだろう。

セリーは索敵を切ってフィリムに声をかける。


「フィリム、解析はまだか?もうすぐフィリアが来る。そっちはどうだ?」


さすがのセリーもフィリムに話しかけながら、索敵と戦闘を同時にこなすのはできなくはないが、かなりの神経を使う。

それが解析を頼んでから、今までフィリムに話しかけなかった理由だ。


「もう少しだ。そっちは大丈夫なのか?」


「ああ、ギリギリな。フィリアが戻ったら攻勢に出る。解析を続けろ。」


そこでゼブルがフィリムとの会話に割って入る。


「おやおや、困りますね。これ以上増えるのなら、さすがの私も残りの王級スキルも解放するしかありませんかね?」


セリーは考える。

この状況でまだ王級スキルを温存?

ハッタリか?

ナメてるのか?

いや、どちらでもないとしたら使う事で何かリスクのあるスキルなのか?

まあいい。

使わせなければいいだけの話だ。

セリーは叫ぶ。


「マジックミストっ、マジックトラップ、時間操作、マジックレーザー」


ゼブルの未来の動きを予測しながら、マジックトラップを仕掛けつつ、マジックレーザーを放つ。

ちなみにライナーにはこれぐらいやらないと勝負にならない。

やはり、アイツは天才だ。

戦闘に関してはだけだが…。


あちこちで爆発とレーザーを食らいつつ、ゼブルは真っ直ぐ向かってくる。

ちなみにマジックミストはマジックトラップを使うための下準備だ。

マジックミスト無しにマジックトラップだけしかけても、そんな見え見えの罠はバカでもかからない。

ライナーはそれでもたまに食らうが…。


「セリー、戻ったよ。」


フィリアが戻ってきた。

これで攻勢に出れる。

だが、ゼブルはまだスキルを隠しているらしい。

油断はできない。


セリーは慎重に作戦を考えるのだった。




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