第12話はじめての人間
ウォルトとの戦闘、久しぶりに人間を殺せる。
俺は舞い上がっていた。
女の方は、俺の一撃で○メック星の○リーザ様の最後みたいな状態になった男の隣で泡を吹いて倒れている。
そこそこ可愛い顔してんのに残念なヤツだ。
コイツは起きてから殺そう。
無反応のヤツを殺してもつまらん。
てかあのバカ今まで、言語理解がないと会話ができない事黙ってやがった。
エリローズとのやりとりで俺の通常スキルには言語理解が加わった。
さてまずはアイツのステータスはと
固有名 ウォルト
種族 人間
Level71
HP5070000/5070000
MP4080000/4080000
力5060000
耐久5050000
敏捷3890000
通常スキル
言語理解
剣技Level13
風魔法Level8
隠密Level3
固有スキル
警報
称号
魔物殺し
いーねーさすが人間、みたこともないスキルがいっぱいだ。
てか固有スキル俺以外にも持ってるヤツいるんだな。
まあ、戦闘用じゃなさそうだし放置でいいや。
てかコイツ俺がグレーターアメーバだった時にみた
HP500万越えの化け物がコイツだ。
散々ビビらせやがって、今の俺はあの頃の最弱生物じゃねえ。
って言っても進化したのさっきだけどな。
細かい事はいい、俺は対して警戒もしないでウォルトに突っ込む、そこにウォルトの剣の一撃が入る。
俺のHPは一撃で約6000削られる。
だが俺がコイツに負ける事は、100%ありえない。
じゃなければ、わざわざ質量で劣る人間形態で、戦闘などしてない。
俺の耐久力を抜いたのを、ウォルトもわかったらしい。
ウォルトは叫んだ。
「俺の剣技は貴様の耐久をも貫通するっ」
もはや呼び方が、貴殿から貴様に変わってやがる。
まあ、敵だし? 殺すし? いいけどよ。
だがアイツは勘違いしている。
俺のマナ吸収は、Level30に上がって1秒間にHP、MPの回復量は1万、つまり俺が何もしなくても一生かかっても俺を倒せる事はない。
この世界のランクとは、強い弱いじゃない。
もはや、生物としての格の違い。
ウォルトにとって最大のミスは、俺がまだ雑魚だった時に潰しておかなかった事だ。
もっとも、その時は俺の存在など歯牙にもかけなかっただろうが。
俺の指先から伸びた音速の触手は、ウォルトの肩をなんなく貫通する。
「ぐぅぁぁ」
ウォルトは苦痛に声あげる。
これこれこれ、これこそ知恵のない魔物なんかじゃ絶対に味わえない至福の時間。
俺はその後、1時間ほどわざと急所を外して、触手を刺し続けたあととどめを刺した。




