表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
126/1167

第89話自然の神


私はエリス。

ラグア様の最初の配下で、今回ラグア様から統括と言う役職をいただいた。

元々奴隷だった私がここまでになれたのは全てラグア様のおかげだ。

ラグア様は現在では本物の神だが、私の中ではラグア様はずっと前から私にとっての神だ。

ラグア様のお言葉は全てに優先するし、ラグア様の意思は私の意思だ。

今回の私の使命はセルナースの監視とカティア様のサポートだ。


私達は現在、エルライド王国から遠く離れた海上にいる。

そう私達は浮いているのだ。

これは私の新しい王級スキル、空間王の力だ。

空間王は空間の完全支配まではできないが、ある程度の空間操作を可能にする。

今回私が浮いているのは、空間王の力の1つ空間固定の力だ。

他にもいくつか出来る事はあるが、それはおいおい説明しよう。


私は言う。


「セルナース。ゴルド・シーマはこの下の深海だ。どうやって行く?」


セルナースは答える。


「エリス、神である私に対して敬意のカケラも感じないのは気のせいかしら?」


「質問に答えろ。それに私の神はラグア様だけだ。エリローズ様など敬意を持つべき相手もいるが、それにしても万が一にでもラグア様と敵対する事があれば、私は迷う事なくラグア様につく。」


「あら、見上げた忠誠心ね。私とは大違い。まあいいわ。とりあえず深海までの道は作ってあげる。たぶんラグアもそのつもりで私とカティアさんをここに回したのだろうし。発動、自然の神、海神の通り道。」


海に巨大な大穴が空いた。

いやこの表現は正しくない。

水が大穴を作る為に自分から避けた。


セルナースは言う。


「さあ、行くわよ。カティアさん。エリス、あなたもボーっとしてないで行くわよ?私の監視もあなたの仕事なんでしょ?」


「あ、ああ。」


私はそう答えるのでやっとだった。

拳圧で海水を吹き飛ばして空間の固定を繰り返せば、道を作るぐらいの事は自分にもできる。

今回私が自分でやらなかったのは、セルナースを試す為だった。

どれぐらいこちらに協力的なのか、どれほどの力を持っているのか。

結果は全く底が見えなかった。

これが神級スキル。

これが神。

セルナースは中級神クラスでラグア様やエリローズ様よりは劣ると言うが、私にとってはどちらも絶大な力だと言う事ぐらいしかわからない。

このままではダメだ。

今の私の力ではラグア様の役には立たないかもしれない。

それどころか足手まといになるかもしれない。

そんなのは絶対に嫌だ。

許せるはずがない。

とにかく今のままの私ではダメだ。

この戦いが終わったらエリローズ様に相談しよう。

私はそう決めた。


「本当において行きますよ?」


下からセルナースの声が聞こえる。


「ああ、今行く。」


私はカティア様とセルナースと共に深海に降りるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ