after87神星帝争奪戦58
ミグが立ち去ったあと、俺は再び試合見物に戻る…
〜第11試合〜
ジェシカの紹介が続く…
「続きまして………こちらは珍しい参加者の方となっております。何処から来たのかも不明、何者なのかも不明…。ですが、そのと圧倒的強さで、予選を一瞬で終わらせた猛者…。私の立場でその名を呼び捨てにしていいのかはわかりませんが、情報がない以上は仕方ありません。予選突破者っ!!サフィアっ!!」
ジェシカの紹介を聞いて俺はサフィアと呼ばれた存在に目を向ける…
黒髪…それにところどころ、白色のメッシュ…
かなりガキっぽく見える童顔の女…
誰かに似てる気がするが…まあ、さすがにないわな…
見覚えはないから、誰かの配下ってわけではないのだろう。
「…あんなヤツ、マジでどこから沸いてきたんだ?」
俺は思わずそう口にした。
普通に強い…具体的にはキャリーメルあたりはたぶん負ける…
俺がそんなことを思っていると、そいつは俺の方に目を向ける…
いや、正確には俺の神の千里眼に視線を合わせてきたと言うべきか?
『おい?お前は誰で何しに来た?』
俺はそいつに勝手に神通をつけると言った。
別に読心を使ってもいいが、答えが返ってくるならそれでもいい。
にしても、サフィアだったか?
そんな名前何処かで聞いたことがあった様な…
『…神通ですか。そうですか。あなた様がラグア様ですね?生き残りのプリミティブを使って久々に現世に戻りましたが、崩壊寸前の魂を維持するのがやっとで、力がまだほとんど戻っていなくて…。挨拶に伺いたいと思っておりましたが、あなた様は拠点の宇宙から滅多に出てこられない…。そして、今の私ではあなた様の娘の権能を破るどころか、傷一つつかない…本当に不便な身体で嫌になりますね』
サフィア…
思い出したわ。
たしか遠い昔に死んだラピロアの妹…
俺はこいつの警戒を最大限に引き上げた。
ラピロアの血族はどいつもこいつも漏れなく全員権能の概念使いだ。
『…ラピロア…いや、ラピロア様の妹か?何しにきた?』
目的しだいじゃ、祭りなんかやってる場合じゃねー。
リーゼを呼んで2人がかりでぶっ潰す…
俺がリーゼを呼ぼうとした時だ。
『とっくに準備はできてるよ。その気になればいつでも権能でぶっ潰せるよ?』
神通に割り込んだリーゼの声がする…
相変わらずさすがである。
『いえ、何をしにというわけでもないのですが…ボロボロとはいえ、不完全に魂の意識が戻ったのもほんの最近ですし…ただ不完全とはいえ、意識が戻るとあまりにも冥界がつまらなくて…』
サフィアはそう切り出したのだった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
なんとか次話投稿は間に合ったのですが、今度は感想返信が手付かずな状態です。
読んではいるのですが、もうしばらくお待ちいただけると幸いです。




