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after79神星帝争奪戦(裏)5


慎重派…

レオンは元々、楽観的な性格ではないが、ここまで慎重派になったのは他でもないラグアのせいである。


絶対にあってはならないことだが、事実として、あの異常者は暴力で全てを自分色に染め上げてしまった。

今やその支配力は盤石と言ってもいい。


ならば、あの異常者の悪意の矛先が自分の子たちに向く可能性は限りなく減らす。

最初期のあの頃とは違い、自分には家族がいる。

あの元日本人…いや、元人間を名乗るのも烏滸がましい悪魔に絶対に計画を悟らせるわけにはいかない。


どこに好き好んで自分の家族に死ねという親がいる?


それがレオンの考えだった。


だが、父のそんな想いを多少は感じつつも、ミオンやゲオンは不満だった。

ラグアに対する嫌悪…

ラグアに対する恐怖…

相反する二つの感情がレオンに矛盾ともいえる、曖昧な選択をとらせているのだが、実際にラグアを見たことのないミオンやゲオンにはその気持ちは理解できなかった。




テラは侵入者を見据える…


数は2…

獣人系の男女…

神格エネルギーを抑えてはいるが、結界をぶち破ってきたことから、自分より遥か格上の存在であることは明らかだ。

それは現在も神通が使えないことからも明白である。


テラは口を開く。


「無礼極まりない入り方…客人ではないようだな?それともその無礼が許されるほどの客か?」


さすがにそうではないのは、テラは確信があった。

もし、そんな行為が許される存在…

つまりは準星帝であるギウラ様よりも上位に位置する存在…

星王クラスの生きる伝説か星帝…ギリギリ最高幹部と言ったところだ。

獣人系の特長を持っている時点で、星帝はない。


星帝とは、偉大なる永天様から生まれた直属の子…

現在、それ以外はいなかったはずだ。

その中でも永星帝、リーゼ・エルライド・イグロシアル様に実力を認められた存在だけが星帝となる。


元の種族がアメーバ系統ではないコイツらは星帝ではない。


かと言って星王クラスの生きる伝説もありえない。

そんな存在は顔が知られているとまでは言わなくとも、その特長は周知されている。

その中に獣人系はいなかったはずだ。


「名乗るほどの者じゃねーよ?特に、これから死ぬ劣化アメーバの犬なんかにはな?」


男の方は言った。


反逆者…

そう判断したテラは神格エネルギーを全開にすると、獣人系の男女に向けて全力で踏み切る…


すいません、執筆の時間が全然とれません…


次回更新は9月5日を予定しております。

すいませんが、よろしくお願いします。

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