after78神星帝争奪戦(裏)4
〜四宙天サーリーナ支配下、とある宇宙〜
「!?っ、客っ!?いや、侵入者か!?」
宇宙の最高神であるテラという女はその時、たしかに波動を感じた。
何者か…
それもオリジンゴッド級の存在がこの宇宙に転移してきたのだ。
自分が作り出した結界を神格エネルギーの力技でぶち破って…
「テラ様、いかがなされました?」
テラの異変に気づき、すぐに側近の中級神がかけよってくる。
テラの配下には上級神はいない。
それはテラが初期オリジンゴッド程度の神格エネルギーしか持たない、オリジンゴッドのだということも大きいが、そもそも今の時代に本来上級神など必要ないのだ。
神級スキルを使わせるのは中級神で事足りる…
永天、ラグア・エルライド・イグロシアルの全宇宙統一後、最高神たちは戦力を用意する必要がなくなった。
「…侵入者だ…お前達はギウラ様を守れ」
「「はっ」」
側近…5体しかいない中級神たちに緊張が走る…
敵の…どこから沸いてきた敵なのかもそもそも不明だが、コイツらはまともな実戦がはじめてだ。
この宇宙の神級には、テラとテラの配下しかいないのだから、神々同士の争いなどあるわけがない。
そもそもオリジンゴッドであるテラ自身が、実戦などはじめてだ。
テラはオリジンゴッドの中では赤子も同然…
今から約1000万年ほど前に生まれた…
この宇宙の誕生と同時に、空間軸内の神格エネルギーから自然発生…
一般的なオリジンゴッドの誕生の仕方でらあるが、その話は今はいい。
重要なのは…
テラが生まれた時にはすでに全宇宙は永天、ラグア・エルライド・イグロシアルの支配下だったことだ。
永天様には会ったことはないが、生まれたばかりの頃に全宇宙の4分の1を統括するという、サーリーナ様には会ったことはある。
逆らう気など微塵も起きなかった。
神としての…いや、本当に同じ神なのかも疑いたくなるような存在…
それがテラのサーリーナにあった時の感想だった。
ギウラ様…
ギウラ・オルガット・シアルと名乗る永天様の孫が派遣されてきたのは、そのすぐあとのことだ。
テラは考える…
実戦などははじめてだが、相手は自分の防御結界を力ずくでぶち破るような存在だ。
地力で勝てない上に相手の方が遥かに戦い慣れしていると見ていいだろう。
そう判断したテラは配下以外に使うのは、ほぼはじめての神通を発動する。
サーリーナ様に救援を要請しなくては…
間に合え…
だが…
「…神通が使えない…いや、配下には使えてはいるから、故意的に妨害されたということか…」
テラがそう呟いた時だ。
「なあ?姉貴?さすがにもうちょっとぐらい、強い宇宙にしてもよかったんじゃねーか?」
「…そこに関しては、あたしも同感だけど、父上は超がつくぐらいの慎重派だからね?襲撃の許可が降りないんだよ」
そんな会話が聞こえてきたのは…
すいません。
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