after74神星帝争奪戦56
リーゼが実況席を去ったあと、次の試合がはじまろうとしていた。
「第八試合っ!!そんなルーク様に対するは…」
今日はもはや散々な目にあっているが、それでもさすがはプロだ。
第九星帝ラーク・オルガット・イグロシアルが息子…
ルーク・オルガット・シアルの紹介を完璧に読み上げると、続く推薦枠を読み上げる…
推薦した人物は雲の上の存在だが、今日はそんなのばかりである。
もうヤケだ。
「偉大なる永天様の兄にして、全宇宙にたったお三方しかおられない永星帝の一人…。全宇宙統一前の戦いでは単騎でミグ陣営を圧倒したほどの実力者…。惑星国家イグロシアルっ!!永星帝、三島煌一様推薦っ!!三島煌一様の二番目の弟子にして、二代目三島組、組長っ!!ローギン様っ!!」
ジェシカの紹介の元、スーツに身を包んだ明らかにガラの悪い男が現れる…
二代目三島組とは何か…
それはラグア配下のリムリット神衛団を三島煌一が作り出したと思ってもらえればいい。
もっとも、二代目三島組と名前がついているだけあって、やっていることは完全にヤクザのそれだ。
全宇宙の表を統治するラグアに対し、三島煌一は裏社会から…全宇宙の闇の部分を支配することを選んだ。
初代組長はもちろん三島煌一自身である。
もっとも、表も裏も闇だらけのイグロシアル上層部が牛耳っている今の全宇宙に大した違いなどないが…
ちなみに二番弟子とジェシカは言ったが、それは三島煌一が最初に自分の技術を叩き込んだのは、エリスだからだ。
「………」
「おい?何も言わずにはじめる気か?」
無言で威圧してくるローギンに対して、ルークは言った。
ローギンはここでようやく口を開く。
「おい?ガキ?一度しか言わねーから、よく聞け」
ドスの効いたその声以上に、ルークは自分を敬うつもりは一切ないローギンの態度を内心で不愉快に思うが、同時に思い出す。
コイツら、生み出された神たちにとって、自身を生み出した存在…
こいつの場合は煌一様は絶対の存在だ。
そして、コイツら生み出された神たちは多くの場合…そう…偉大なるお爺様の神衛団の筆頭であるリムリットのように、それ以外の…特に長年共に戦ってきた仲間以外には敬意を払う気は一切ないことも…
もっとも他者を見る基準が、ラグアとそれ以外に近かったリムリットにしてみれば少しは成長したと言えなくはないが…
ちなみに今のリムリットの基準は、特別なマスターの仲間とそれ以外…である。
話を戻そう。
三島煌一によって生み出されたローギンはそう前置くと口を開く。
30日の更新はお休みとなります。
………すいません、スランプです。
アイディアが浮かんできません…
もう少しお待ちください。




