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after68神星帝争奪戦50


ミリーが祈る中、リーゼは声を張り上げる。


「星王ウリン・ドーラス・イグロシアル推薦っ!!今では全宇宙に散らばるプロトクローンの中でも、最初の一体…。生まれた時期はリーゼとほとんど変わらない。プロトクローンの始祖にして、プロトクローン統括っ!!惑星国家イグロシアルっ!!特別幹部っ!!セシルっ!!」


その紹介の直後、セシルはゆっくりと控えから出てくると、実況にいるリーゼに向かって深々と頭を下げる。

そして、そのまま試合上に歩を進める。



そんなセシルに視線を送りつつ、ミリーは内心でほくそ笑んでいた。


上出来だ。

完璧な対戦相手とは言えないが、まずまずだ。

コイツならほぼ勝てるはずだ。


何故、完璧ではないか?

特別幹部ごときが相手なら、完璧だろうと?


例えば、最近なったばかりの特別幹部…

いや、最近でなくても、偉大なる父上が全宇宙統一後になった特別幹部だったら最高だった。


全宇宙統一前の特別幹部と後の特別幹部では、その格も、権力も偉大なる父上からの信頼もまるで違う。


おそらくヤツは持っているのだろう。

未だに王級程度の力しか感じないが、偉大なる父上から与えられし何かを…

特別幹部とはいえ、古参が侮れないのはそれがあるからだ。


ミリーは多少舞い上がった気持ちを抑えると、警戒度を引き上げ、そのまま口を開く。


「セシル…。最後にあったのは、私の神星帝の戴冠式だったか?」


「はっ、ミリー様、そのように記憶しております。自慢ではございませんが、私、記憶力には多少の自信がございまして、ミリー様が生まれたのは、つい昨日のことのように覚えております。ご立派になられたようで感極まる思いにございます」


セシルはそう言うと、ミリーに向かって一礼する。

特別幹部とはいえ、本国の古参に入るセシルとミリーの現在の立場…

具体的には降格されて準星帝になってしまったミリーとの立場的にはあまり差がない。


もっともミリーはそんなセシルの態度が内心気に入らなかったが…


神星帝に返り咲いたとしても、父上の古くからの配下であるコイツに何かするのは、容易ではない。

落ち着け…こんなヤツにナメられるのも神星帝に返り咲くまでの辛抱だ。


ミリーは、そんな事を考えながら、『頭を垂れて跪け』という言葉を飲み込むと口を開く。


「こちらこそ、お前と戦えることを嬉しく思うぞ?かつて、偉大なる父上のために発揮したお前の力を私にも見せてくれると信じてな?」


「はっ、矮小ながら胸を借りる思いにございます」


セシルは謙遜しながらも全くひかない…


「それじゃー、両者はじめっ!!」


こうして、リーゼの号令で試合がはじまる…


リアル昼夜勤により次回の更新はお休みさせていただきます。

すいませんがご了承ください。

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