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after60神星帝争奪戦42


その頃…


「…フィリアのヤツ、遊びすぎだ。あれでは見せ場を通り越して、客が退屈しているではないか。まあ、私もフィリアも久々の実戦なことは間違いないし、仕方がないか」


フィリアと瓜二つのピンク色の髪を指先でクルクルと絡ませながら、その人物は言った。


フィリアの妹にして、惑星国家イグロシアル、最高幹部、四天王、フィリム・アースである。




完全に遊んでいる姉の試合を眺めながら、フィリムは考える。

今日の試合は12戦…

次が6戦目だが、自分の試合は後半だ。


フィリムは対戦表に目を落とす。

予選を突破していない、イグロシアル上層部からの推薦枠にはあらかじめ対戦表が配られていた。


「…優勝はまず不可能だな…」


フィリムは呟いた。


予選突破枠は自分にとって敵ではないが、推薦枠は完全に化け物揃いだ。

そもそも、これはやる前から決まっている出来レースに近い。

そう。

全てはラグア様の推薦枠を優勝させ、全宇宙の臣民の前で新たな神星帝を認めさせる演出なのだ。


「まあ、私はやるべきことをすればいいだけだ」


ラグア様が築き上げた理想郷において、全宇宙をあげた祭典…

イグロシアル上層部の圧倒的な力を見せつけつつ、一度地に落ちた神星帝の栄光を取り戻す…

祭典の執行部の一人として、自分はやるべきことをすればいいだけだ。


フィリムは思うのだった。




フィリムがそんな事を考えている頃…


ライナーとラウラは第五階層に作られた最高級レストランを貸し切り状態で食事をしていた。


ライナーもラウラも、もはや一般人とは間違っても呼べない…

惑星国家イグロシアル、本国の最高幹部と特別幹部は、全宇宙において雲の上の存在に等しい…

貸し切り状態にしなければ、確実になんらかの問題が起こるのは目に見えている。


ライナーはその性格上、ミグなどとは違い、飛び込みで店に行き、「気を使わずに食事を続けなよ?」などと無理難題を押し付けたりはしない。


権力は乱用するべきではないが、使わなければならない時には使うべきだとライナーは思っている。




食事がはじまってしばらく…


「そういえば、父さんも出るんだよね?」


ラウラは父にそう問いかけた。

出るとはもちろん、神星帝争奪戦のことである。


そう。

推薦枠がもらえる対戦表には父の名前もあったのだ。


「ああ、出るぞ?お前と当たるかも……すまん…」


言いかけたライナーはその先の言葉を言わずにそう謝った。

ラウラの次の相手を思い出したのだ。


「ふふっ、むしろ父さんらしいよ?あ、バカにしてるわけじゃないよ?」


ラウラは笑う。


剣以外はからっきしダメ。

本当にこの人から剣をとったらただのお人好しのバカだ。

母さんは父さんの頭になろうとした。


母さんのことはあまり好きではないが、あれで二人の関係は良好なのかも知れない…


せいぜい仲良くやりなよ?

自分が母さんの代わりに父さんを支えるその日まで…


ラウラが裏ではそんなことを考えながらも、久しぶりの親子の食事は楽しく過ぎていくのだった。

すいません、iPhoneがバグって完成直前で、書きかけ分が吹き飛びました。

次回はお休みで次の更新は20日でお願いします。

申し訳ございません。

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