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after49神星帝争奪戦31


〜イグロシアル上層部、観覧席〜


「………おい?………リーゼ?」


「ん?パパ?引きずり下ろした方がいい?」


俺は額に青筋を立てながらリーゼの名を呼んだ。

それだけで俺が言わんとしていることをわかるのは、さすがはリーゼである。


そんなリーゼの言葉に俺は少し冷静になって考える。

たしかにあのバカのアレはアウトだ。

グレーじゃない。

まごうこと無き、ブラックである。

本来ならすぐにでもあのバカ2人に逆にモンス○ーボールを投げつけて、イグロシアルに向かって放り投げる必要がある。


だが…


「………いや、今回はいい。試合は始まっちまったしな?今引きずり下ろすと不自然極まりないのもそうだが、見方を変えれば特定のヤツに対する、特別扱いととられなくもない。クソアマを引きずり下ろせば、必然的にあのラルファの息子だったか?アイツが勝つんだろ?」


「まあ、特別扱いにとられる可能性はあるね。神星帝の支持率はミリーが失墜させたとはいえ、パパ自体…永天の支配は盤石だよ。全宇宙を完全に支配することにより、この屍の上に作り上げた擬似的平和を一から作り上げたイグロシアル上層部不満を抱くものはほとんどいない。パパやリーゼ達は全宇宙において、本当の意味で雲の上の神様だよ。仮にそんなことをしても、毛ほども逆らうヤツなんかでないだろうね?神様のやることは全てにおいて正しいのだから…」


俺にそう言葉を返したリーゼはそこで一度言葉を切る…

どうやらまだ続きがあるようだ。


「でも、逆にここでエリローズを退かせれば、残ったラルファの息子に対していらない忖度が生まれることも考えなきゃならない。公平な神星帝争奪戦において、パパもリーゼもそんなことを望んでいない」


リーゼは公平を強調して言った。


たしかにルール上は公平である。

誰にでも神星帝になれるチャンスはある。

まあ、蓋を空けてみれば、アマチュア…いや、子供同士の喧嘩に推薦枠という名の武装集団を参加させているようなものだが…


リーゼは俺に背を向ける。

試合会場に降りるようだ。


「けどまあ、形式上の注意と救済措置の告知ぐらいはしてくるよ。エリローズのことだから、2回戦以降も絶対にふざけるだろいから、そして、今、注意しておけば決勝かその付近で引きずり下ろすのに違和感なくいけるんだよね。そして、運がいいんだか悪いんだか、エリローズに負けた、ゴルーダは敗者復活戦に参加確定だね」


リーゼは試合会場に本戦の転移するのだった。

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