after48神星帝争奪戦30
リーザとルビアがそんなやりとりをしている間にも、試合は進む…
〜
第三試合直前…
〜神星帝争奪戦、特設解説室〜
「これを読めって…私殺されない?一族郎党にならない?いくら大お母様でも、庇いきれるの…これ?」
「わかりません…ただわかりませんが、当人の希望らしくて…」
もはや顔面蒼白状態で声が震えているジェシカに対して、マネージャーの男はそう告げた。
はっきり言ってこんなのは読みたくない。
意味まではわからないが、明らかにふざけているのはわかる。
「もう…時間だから読むわ…もし…もし、私が処刑されたら私の親しい人たちに今までありがとうと…そう伝えて…」
もはや半泣きになりながらジェシカは覚悟を決める…
〜
ジェシカは準星帝のゴルーダの若干棘のある紹介をサラリと読み上げた。
次に比べれば、ゴルーダ様なんかマシ…
いや、この方に比べればセリー様ですら、1万倍マシだ。
ついに、ジェシカは読み上げる…
〜
準星帝、ゴルーダ・オルガット・シアルは対戦相手の名が呼ばれるのを待っていた。
準星帝の中で、ゴルーダは決して弱くはない。
ここまで勝ち残ったこともそうだが、ゴルーダは四代目神星帝、ラルファ・オルガット・イグロシアルの息子なのだ。
感情を表に出すことは少ないが、母親とは違い、感情自体は持ち合わせている。
母親譲りの計算高さと冷静さ…
準星帝たちの中でも、一桁台の血族…
トップクラスの血筋の為、優先して強化されたオリジンゴッドの肉体…
従兄弟である、ラグゼやルビアに並ぶほどの神格エネルギーを保有していた。
ルビアは負け、リーザは勝った。
ルビアとリーザの素の能力は、総合的に見てリーザの方が上だが、それ以前に、ルビアとリーザがそれぞれあたった、推薦枠の方々には相当な差があった。
つまりは運も神星帝になるには重要ということ…
さすがにセリー様クラスは無理だが、リーザの相手程度なら自分でも勝てる可能性は十分にある。
そして、得た神格エネルギーは次の相手との戦いに有利になる。
最初の相手が一番重要だ。
母上の意思を継ぎ、次の神星帝となるのは俺だ!!
ゴルーダは表情には一切出さずに内心でそんなことを思った。
だが、この直後、ゴルーダのそんな儚い夢はは完全に絶望に変わることになる…
「そっそれでは…たっ対するは…」
読み上げるジェシカの声が完全にうわずっている時点でゴルーダは嫌な予感がした…
あのセリー様相手にも、気丈に読み上げたジェシカがだ。
つまり…
「惑星国家イグロシアルっ!!今は無き古き惑星…アルムスの邪神にして、偉大なる永天様の姉君…偉大なる永天様の古き友にして相棒…エリローズ様推薦っ!!」
「最悪だ…」
まだ途中だが、ゴルーダは完全に表情にもわかるレベルで絶望しながら呟いた。
このあとに続く紹介で比較的弱い者がくるわけがない。
ジェシカは大きく息を吸い込む…
「ポ○モンマスター、サトローズ&テオチュウ!!…………とっとある名前の言えない方からのメッセージを受け取ってますっ!!…「余計なことを言うお方は早死にするので気をつけてくださいね?」と…」
観客はあまりにあまりなそれに絶句してしまった。
そしてその直後…
「ポケ○ンゲットだぜー!!」
「はっ、エリローズ様の仰せのま…ぐぎゃあああっ!?」
「違いますよね?」
「…テッ…テオチュー!!」
某国民的アニメの主人公のコスプレで帽子のツバに手をかけながら、反対の手で纏った黒い何かを押し付けるエリローズ…
同じくこちらも黄色にペイントしたかの様なコスプレでもはや、色々な尊厳を捨てているテオレーム…
エリローズの最後のメッセージが刺さり、誰も何も言えない状況の中、絶大な力を持ったバカ2人が入場してきたのだった。
すいません、リアルの急用でたった今帰ってきたため、本日の更新は一日ほど遅れます。
申し訳ございませんが、ご容赦ください。




