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after28神星帝争奪戦10


その頃…


〜イグロシアル上層部、観覧席〜


「師匠ー。退屈過ぎて死んじゃうよー。こんなことならあたしも出ればよかったよー。試合つまんないしー」


俺の席ほどではないが、豪華絢爛な自分の席を離れ、ミグは俺にそう文句を言いにくる。


ミグがつまらんと言うのも無理はない。

何しろ大半は低レベルの一言に尽きるからである。

一応、各ブロックに目立った連中はいるにはいるが、それも周りのレベルが低すぎて本来の実力を出すまでもない。

見ている者とすれば暇の一言である。


「…お前が出ても公開惨殺ショーになるだけだろーが?つーか、黄泉の神はかけてあんのか?今回殺しありなのは、黄泉の神が大前提なんだぞ?」


俺の言葉にミグは頬をぷっくりと膨らませる。

敵に回すとこの上なく、めんどくさいヤツだが、味方なら味方で何百万年経ってもガキのままだ…


「…師匠はあたしを誰だと思ってんの?やってあるよ?試合がはじまってから1分ぐらいで、プロトクローンすら、死んでから30分後に復活するように調整をかけてね?」


俺はそこまでやれとは言っていないが、ここしばらく使う予定がないおかげで、黄泉の神のストックは俺もミグも有り余っているから問題はない。

すでに生産体制が確立されているウリンの研究所からは常に変換済みギフトが送られてくるしな?


そして、頭はただのガキなミグだが、スペックだけは一流だ。

試合開始1分で夥しい数の参加者のプロトクローンにまで余さず黄泉の神を付与させる程に…


話が逸れた。

ミグの言うことも一理ある。

俺の目から見ても今の状況は退屈なことこの上ない。


そんな俺の思考を読んだのか、リーゼが口を開く。


「…別にここに閉じこもってなくちゃいけないってわけでもないでしょ?…実際問題周りを見てみなよ?もう既に何人かいないでしょ?」


俺は周りを見渡す…

既にノーマンとカティアは既にここにはいない。


「…アイツらは抜け出すの早いな…まあ、じゃー俺も軽く観光でもしてくるか」


神星帝争奪戦は何も試合ばかりではない。

この迷宮宇宙、第五階層全てがお祭り状態だ。

屋台もあれば、商業施設や歓楽街も多数ある。

アイツらがじっとしていられるわけがない。


「あたしも行くー!!リーゼちゃんも来るでしょ?」


「リーゼもここにいるつもりはないけど、ちょっとオルメテウスのところに寄ってから行くよ。オルメテウスの配下…つまりティナ達が復活したらしいから軽く話してくるよ」


「うん、終わったら合流しよ?」


こうして、俺はミグを連れて…リーゼは別でそれぞれ観覧席をあとにするのだった。

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