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after24神星帝争奪戦6


ついに予選がはじまる…


リーザは周りの球体…

各ブロックを移し出している球体に目を向ける。


Bブロック同様に既にトーナメント形式で試合が始まっているようだ。


「リーザの試合は今日の昼頃か…」


リーザは夥しい量のトーナメントにある名前の中から自分の名前を見つけるとそう呟いた。


ちなみに本戦トーナメントの名前も張り出されてはいるが、例えば、予選○ブロック優勝者VS星王○○様推薦枠という風にしか記載されていない。


「まあ、各ブロックの覇者はまだ決まっていないし、イグロシアル上層部の推薦枠は、その場で発表の方が盛り上がるだろうからわからなくはないけどね」


リーザはそう自己完結すると目の前の試合に目を移す。




「ゲラルドっ!!その程度か?その程度でこの僕の王級一歩手前の闇魔法から逃れられるとでも?」


「くっ…ギラン…貴様…この私を…ゲラルド・オルガット・シアルをなめるなー!!」


Bブロックの闘技場では闇魔法で押しているギランに対し、ゲラルドが純粋な体術で応戦する…

このままいけばギランが勝つだろう。

まあ、どちらもリーザの目から見ればお粗末極まりないが…


リーザはため息を吐く。


これが従兄弟…それも直系筋ではない、第十星帝より下の星帝を親に持つ者達の現状である。

まあ、さすがにコイツらは特に酷いのかも知れないが…

何せこの神星帝争奪戦の趣旨すら理解できていないのだから…


そう。

自分の力が仮に王級以下ならプロトクローンでもなんでも引き連れて叩きのめせばいいだけの話なのだ。

この神星帝争奪戦は戦闘力だけを見るものではない。

知力や戦略も見ているのだ。

明記はされていないが、少し頭を使えばルール上はなんの問題もない。

まあ、仮にそんなことをしたところでこんなバカ共が予選の決勝まで残ることはありえないが…


つまり何が言いたいか…

一言で言うならば低レベル…

その一言につきる…


興味の失ったリーザは他の試合が映し出されている球体に目を向ける…

ラグゼやルビアの試合がもしかしたらやっているかも知れない…

そう思ってのことだった。


だが…


リーザはAブロックを映している球体で目を止める。


そこに映し出されていたのいたのは、真っ赤な瞳に真っ白な髪…

そして右側に一筋だけ入った青色のメッシュ…


お祖父様の血を色濃く受け継ぐその姿をリーザは忘れもしない。


現在は準星帝にまで事実上の降格になったという、元五代目神星帝、ミリー・オルガット・シアル


「…性懲りも無く出てきやがったか…クソババア…」


普段とは打って変わったその口調でリーザはそう言ったのだった。

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