第10話災厄の産声
俺の身体が再び熱くなる。
だがもう3度目だ。だいぶ慣れた。
さてステータスの確認だ。
固有名 なし
種族 ベビーローズアメーバ(進化数3)ランクC
Level1
HP12500000/12500000
MP10700000/10700000
力11200000
耐久10050000
俊敏13000000
通常スキル
土魔法Level10
擬態
固有スキル
神託
マナ吸収Level30
称号
転生者
突然変異
生態系破壊
これは予想はしてたがものすげぇ。
あれだけビクついてたフリー○様軍団は、俺が進化した瞬間逃げだして、全く気配を感じない。
ヤベェわこれ。
でも魔王かぁ。
のんびり惨殺スローライフを送るのも悪くないけど、
世界征服とかも、面白えかもな。
ちなみ、のんびり惨殺は絶対にスローライフではないが、ここにいるのは邪神と殺人鬼である。
正常な思考など、はじめから期待してはいけない。
〜場所は変わってとある村
ミール村最強の冒険者であるウォルトは、森から突如生まれた、凶悪としか言えない気配を感じとった。
彼は村の中で最強ではあるが、人類の中では上の中、
それでも充分一流と言えるのだが、彼が今まで生きてこれたのは、彼の固有スキルである、警報あっての事だった。
彼の警報は、半径10キロにいる自分以上の力を持つものを知らせてくれる。
だが、それが突如として近付いてきたのなら彼もまだ理解できた。
だが、村から3キロほどの地点に突如として現れたのだ。
転移などは人類にも使えるものなど、数人しかいない。
その全てが、この世界の最強の一角に君臨する本物の化け物達。
魔物の側だと、こちらもこの世界の頂点の一角である、13魔王ぐらいしか存在しない。
13魔王には序列が存在するが、下位のものでも向こうから攻撃されない限り絶対に手を出してはいけないのは世界の常識だ。
今から約500年前、現13魔王内序列9位、堕天魔王リリス・ヘヴンとの戦争が起こったが、人類は勇者を2人も失うという大打撃を受けたにもかかわらず、リリスを討伐しきれず、退けるにとどまった。
9位の魔王でさえそれなのだ。
もし、更に上位の魔王と敵対してたら、人類は今生きてはいないだろう。
彼はそんな事を思いながら、村の人々を逃すために準備を進めるのだった。
〜
村の方が騒がしい。
と思ったら大移動を開始しやがった。
おい、ふざけんなよ?
魔物が逃げた事はもはやどうでもいいが、人間は別だ。
あれもあれもあれも俺の獲物なんだけど?
エリローズ 「早く行かないとみんな逃げちゃいますよ?」
わかってるわ、うるせえ。
俺は、直線方向に破壊を撒き散らしながら、一気に突進していく。
次回もウォルト視点のお話です。