after20神星帝争奪戦2
ついに1か月が経った。
俺は予選の出場選手…
そして、予選を挟まないでいきなり本戦に出る推薦枠の選手に目を通す…
そして…
「なあ?どこから突っ込めばいいんだよ?」
俺の第一声はそれである。
「これは波乱の予感だねー?てか、ミリーのヤツ全く反省してないねー?」
それに対して傍らにいるリーゼは答えた。
「まあ、それは俺も思ったが…どっちみちミリー程度じゃ予選は突破できても本戦は無理だろ?てか予選から上がってきた中に本戦で勝てるヤツがいるのか?どいつもこいつもなんだよ?このふざけた推薦枠はよ?勝たせる気ないだろ?」
「まあまあ、みんな本気で全宇宙のことを考えて推薦してるんだからさ?」
「お前の推薦枠も大概だがな?」
明らかに自分のことを棚に上げているリーゼに俺はそうツッコミを入れた。
コイツの推薦枠も相当酷い…
「まあ、リーゼなんかマシな方でしょ?これとか、あとこれとかはもうアウトでしょ?」
リーゼは本戦トーナメント表の二点を順番に指差す…
そこには他の推薦枠が可愛く見える酷い名前が記載されている。
「…コイツらに負けたヤツは敗者復活戦だよ。ついでにコイツらが勝っても…いや、絶対勝つだろうが、神星帝になんかしてたまるか…。特にコイツは決勝まで残ったら首根っこ引っ掴んでイグロシアルに送り返せ」
俺は一番ありえない名前をコツコツと指で叩きながら言った。
「まあ、エリローズは神星帝になりたいっていうよりか、純粋にお祭りを楽しみたいだけでしょ?まあ、りょーかいだよ」
リーゼは言った。
そう。
本戦出場枠にあろうことか目を疑うような名前が…俺の相棒であるクソアマの名前が記載されていたのだ。
バカに全宇宙を任せるわけにはいかないので、どちらにしろ、強制送還は確定である。
ただ強制送還するにしても、お祭りに参加できなければあとで不貞腐れるのは目に見えているので、決勝までは自由に遊ばせるつもりだが…
「まあ、エリローズとあとはコイツはさすがにダメだ。他は別に誰が勝ち残っても………全く問題ないって言えば嘘になるが、ギリギリ許容範囲だ。そのつもりで進行しろ」
「オッケー」
俺はもう一つの名前を神星帝にはするなと釘を刺すと、リーゼに進行を任せるのだった。




