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after14宣言2


リーゼの中継演説が行われているその頃…


〜惑星国家イグロシアル、玉座の間〜


「相変わらず上手いなアイツ…俺より独裁者に向いてるんじゃねーか?」


「鋭治だって人を惹きつける力はあるわよ?」


玉座の間で姉ちゃんのお世辞を聞き流しつつ、俺はリーゼの中継演説の続きを聞く。




『そう。このままじゃいけない。このまま次の神星帝を決めなければ、またパパが治める前の世の中に戻っちゃう…はっきり言ってリーゼ達は強いよ…。言うことを聞かない人達を力でねじ伏せるなんか造作もない。でも、そんな悲しいやり方はリーゼもやりたくないよ………さあ、ここでみんなに今一度問う。この世の支配者…絶対にして、唯一の神に相応しいのは誰?』


永天、ラグア・エルライド・イグロシアル様っ!!


全宇宙からそんな声が響く…


カリスマ的演説からの力を仄めかす脅し…


純粋な力によって全宇宙を統一した今のイグロシアルなのだが、どの口が言ってるんだ?とリーゼの前で思える者はいない。

そして、心の隅でそんなことを思っている者たちもこの後の宣言は心に響くだろう。

リーゼは内心でほくそ笑む。


コロコロ変わる全宇宙の感情に満足しながらリーゼはたたみかける…


『いい返事だね。なら誰が神星帝になっても困らないね?さあ、みんなよく聞いて。リーゼは神星帝なんか誰がなってもいいと思ってる。パパを信じるみんなの気持ちに偽りなんかこれっぽっちもありはしない。だからこそ、ここに宣言する!!みんなに平等にチャンスがある神星帝争奪戦の開催を!!』


全宇宙から高揚した歓声が響くのを確認すると、リーゼは締めにかかる。


『開催は今から1か月後…参加資格はパパを信じるみんななら特になし。当日はパパやイグロシアル上層部も集まる…。参加者…そして、その歴史的な瞬間をこの目で見たいというみんな!!大いに歓迎するよ!!当日はみんなに会えることをリーゼも楽しみにしているよっ!!』


全宇宙からの歓声…ざわつき…そして熱気は鳴り止まない。

リーゼは満足気にニッコリと微笑むと手を振りながら中継演説を終える。




「さあ、楽しい楽しいお祭りの幕開け…神星帝争奪戦を利用して、ミリーに不満を持った反対勢力を牽制すると同時に偽りの民主制の提案…。永天は永遠にこの世の支配者となり、全宇宙の絶対の神として未来永劫君臨し続ける…ミリーのバカがやった不始末の後処理はこれで完璧だよ」


中継を切った私室でリーゼは呟くのだった。

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