表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1086/1167

after9永天神話5


〜数時間後〜


リーゼとミグは映画館をあとにする…

当然のことながら一本道を作り出しながら映画館に入ってきたリーゼ達を見た瞬間、映画館の職員は問答無用で全ての客を叩き出した。


普通ならそんな暴挙に出れば大問題になるが、状況が状況なだけに誰からも一切の文句は出なかった。

ここで文句を言おうものなら殺されるどころか、一族郎党になりかねない。




「面白かったねー。続きはいつかなー?ねえ?リーゼちゃん?」


先程の物騒極まりない会話が嘘のようにミグはまるで本当の子供のようにリーゼに無邪気にそう言った。


「…ミグ?そう言えば聞きそびれたけど、エリスにもらったアレを見れば続きなんかいくらでも見れるんじゃない?」


「普通の俳優の人達があたし達の役を演じてるから面白いんじゃん?エリスのアレはエリスとノーマンの記憶を媒体に具現化して編集しただけじゃん?リアルだけどそんなのあたしも覚えてるもん。リーゼちゃん役の女の子も可愛かったしさ?まあ、ちょっと可愛すぎてリーゼちゃんらしい残虐さには欠けたけどさ?」


リーゼ役の子役は、主に虐殺等のシーンになると言わされている感がすごかった。

まあ、さすがにそれはミグにもわかったらしい。


「で?この後はどうするの?」


「うーん…ご飯かな?そうだ!!さっきのリーゼちゃん役の子とあたし役の子も招待しようよっ!!」


「…ミグ…あんたはある意味天才だよ…」


さっきの問答をまるで理解していないミグのその発言にリーゼは呆れながらそう言った。




〜1時間後〜


「えっ永星帝様、せ…星王様。ほっ本日はお呼びいただき…」


ミグ役の女の子…おそらく12〜3歳ぐらいだろうか?

本物のミグは9歳程度の見た目だから若干大きく見えるが、突然強制連行されて地獄の食事会に連れてこられた影響で完全に小さくなっている。


「えーせいていさま、せいおうさま、おまねきありがとー」


逆にリーゼ役の幼女は見た目の年齢はリーゼとほとんど変わらない。

年相応の対応と言ったところだが…


リーゼ役の幼女はミグ役の幼女に物理的に口を塞がれる。


「しっ失礼いたしましたっ!!なっなにぶんまだわからない子供なのでどうかご慈悲をっ!!」


そんな二人の対応にミグはチラリとリーゼに視線を送る。

何を言いたいのかはわかる。


「…さすがに学習した?二人とも、このバカの気まぐれで呼び出して悪かったね?お詫びにあとでリーザに便宜を図らせるから、大抵のことは聞いてくれるはずだよ?まあ、パパとママと相談して決めるといいよ」


「滅相もございませんっ!!」


「ありがとー」


こうして食事会は終始緊張した様子で、食べるミグ役の女の子…

子供らしく食べるリーゼ役の幼女…

どこか不満そうな表情でやけ食い気味のミグ…

こうなることがわかりきっていて、いつもと変わらない様子のリーゼ…


そんなシュールな状況のまま食事会は終了するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ