after1プロローグ
というわけで、アフター編開幕です。
毎日更新ではありませんが、どうかよろしくお願いします。
永天暦1563万3千257年…
永天暦…それは全宇宙の絶対の支配者である、永天ラグア・エルライド・イグロシアルが全てを支配してから改められた全宇宙の神々に向けて作られた暦である…
〜
〜惑星国家イグロシアル傘下、とある宇宙、城内庭園〜
そこでは1人の少女が紅茶を飲んでいた…
城内の美しい庭園でこのように優雅なひとときを過ごせるのは、彼女がこの城内でかなりの立場にいることの証明に他ならない。
さらにはそんな彼女と卓を囲む残りの2人も彼女に匹敵する立場なことは明らかだ。
少女は特徴的な真っ白な髪の片方を耳にかけると紅茶のカップを置いて口を開く。
「ラグゼ、ルビア、わざわざ遠い宇宙から呼び出して悪かったね?リーザのお茶会にようこそ。適当に寛いでよ?」
ピンクと水色のオッドアイ…
リーゼの瞳の色彩をそのまま少し薄くして、若干成長させたような見た目の少女…
リーザは招待客2人を見据えた。
「せやなリーザ。それぞれ偉大なるお祖父様から預けられた支配地域がリーザとは別にも関わらず、月に一回はこうして集まるウチらは、仲のいい従姉妹同士とはいえ、ホントもの好きやわ」
真っ赤な髪に紺色がかった瞳…
ルビア・オルガット・シアル…
永天ラグア・エルライド・イグロシアルの孫にも関わらず、その身体的な特徴を全くと言っていい程受け継いでいないその存在は言った。
ちなみに名前の最後につく、シアルの文字は外様とはいえ、永天ラグア・エルライド・イグロシアルの血族の証…
全宇宙に散らばり宇宙を支配する…ラグアの孫や星帝になれなかったラグアの子達に与えられたものだ。
「ルビア、俺は悪くねーと思うぜ?他の従兄弟は気に入らねーヤツらも多いが、リーザは別だ。だからこそ、こうしてお互いの支配する宇宙に呼び合う仲なんだがな?」
「…ウチは他所の宇宙の庭園で昼間から大酒飲み出す兄さんとは兄妹やめたいんやけどな?」
リーザを褒めたラグゼ・オルガット・シアルに対しルビアは呆れながら言った。
ちなみにラグゼとルビアは兄妹で、父親は惑星国家イグロシアル、第二星帝、ルーグ・オルガット・イグロシアルである。
「まあまあルビア?逆にラグゼがお行儀よくしてたらどこか具合でも悪いのかな?って心配になるよ。まあ本来ならいつもみたいに楽しくたわいも無い話をしたいところなんだけどさ…」
いつもとは違う雰囲気のリーザの言い方にラグゼとルビアの2人は怪訝な顔をする…
リーザ・オルガット・シアル…
二代目神星帝、リーゼ・エルライド・イグロシアルの娘だが、さすがにエルライド姓を名乗ることまでは許されなかった。
「じゃー、二人に隠し事は嫌だから言うね?ねえ?二人は今の神星帝についてどう思う?」
途中から真顔になったリーザは言ったのだった。




