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第1011話神帝達の宴9


何がだ?何が間違っていた?

はじめから我1人で戦うべきだったのか?

いや、それでは殿下と殿下の娘だけに完封されてしまうのは目に見えていた。

つまりはこうするしかなかったのだ。


いや、過ぎたことだ。

ウドラハークがいなくても我だけでやるしかない。

ウドラハークの概念は気づかれたようだが、我に読心は通用しない。

我の…特別なプリミティブの中でもウドラハークと我のみが覚醒した特殊な概念の真髄を悟らせなければ…

だが、そんなチェルシーの淡い期待は一瞬で消滅する。


「おいおい?そりゃいくらなんでもウチの参謀様をナメ過ぎだぞ?」


「感情の起伏…さらにはパパの攻撃が当たった時の神格エネルギーが完全に回復しているのを見る限り、お前の概念は予想がつく。まあ、概念、黄泉…。黄泉の神の強化版で黄泉の世界と現実を自由に移動できるってとこかな?普通の相手に対しては最強だよね?何しろ死なないんだからさ?」


共鳴でリーゼと意識を共有している俺とリーゼは言った。


「ぐっ…」


チェルシーは歯噛みする。


正解だ。

黄泉の世界と現実を自由に行ききできる能力…

その絶対に死なない力を与えられたからこそ、チェルシーはルービスメゾルの計画の頭を任されていたのだ。

まあ、もちろんチェルシーが全てのプリミティブゴッドの中で名実共に最強なのもあるが…


「さて、いくら概念、黄泉とは言っても魂ごと消されたらどうなるかなー?リーゼわかんないやー。どうなるかなー?パパー?」


もはや勝利が確定している為だろうが、リーゼが悪ふざけをはじめる。


まあ、悪ふざけにのってやるか。


「どうなるんだろうな?俺もわからないぞ?やってみればいいんじゃないか?」


「さすがパパー。天才だねー」


「…調子に乗るな」


チェルシーの姿が完全に消える。

黄泉の世界に逃げたのだろう。


まあ、無駄だが…


「バカだねー?どこに逃げようと権能からは逃れられないんだよ」


リーゼは言いながら黄泉の世界に逃亡したチェルシーの魂を完全に潰す…


その時だ。


「あ、ミスった。逃がさないよー」


「貴様らの権能をよこせーっ!!」


余裕の表情で棒読みでそんなことを言うラピロアと、一切余裕がない切羽詰まった声のルービスメゾルが転移してくる。


一つだけ確実なのは、ラピロアに演技の才能がないか、そもそも演技するつもりがないのかのどちらかなことだ。

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