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第1010話神帝達の宴8


「グゥぅぅぅ!?貴様っ!?何をしたっ!?」


突然体内から襲う激痛にさすがのウドラハークも悲鳴をあげる。


ウドラハークは今、体内から領域発生したリーゼの吸命の概念に神格エネルギーを食われているのだ。

混ぜ込んだリーゼの神格エネルギーを起点に…

これが通常の領域発生ならば避けようもあるが、体内から神格エネルギーを吸われたのではどうしようもない。


だが、それでもウドラハークはぎこちない動きで吸命が発動している自らの体の一部を抉りとる。


まあ、無駄だけど?


「これで…ぐあああああっ!?」


激痛の収まったばかりのウドラハークに再び激痛が襲う。


なんのために初手にチクチクと分散させた攻撃をしたと思っているのだ?

起点になるリーゼの神格エネルギーは10箇所や20箇所ではない。

対処し切る前お前の神格エネルギーがリーゼの神格エネルギーに変わるのが先だよ。

リーゼは口角を吊りあげるが、その直後に頭を抑える。


「ふう…もう完全思考はいらないね…あとは仕掛けた時限爆弾を順番に起動させる…それだけの簡単な仕事なんだから…」


息の荒いリーゼは相当に弱っているのだが、ウドラハークはそれどころではなかった。


「こんな……こんな…陛下…申し訳…ござ…」


言葉を最後まで言い切れずにウドラハークは完全に神格エネルギーをリーゼに食い尽くされる…


そして…


「権能…ゲットか…」


リーゼは呟いた。


そしてリーゼには早々に解決しなければならない問題がある。

リーゼはたった今獲得したばかりの権能を発動させる。


「よしっ!!完全復活!!あとはパパにまとわりついてるゴミをリーゼの権能で消せば終わりだよ」


言いながらリーゼはラグアの元に向かう。




場所は変わって…


ラグアとチェルシーの戦いは完全に膠着状態であった。

権能を温存したラグアではチェルシーを倒せないが、そもそもチェルシーにはラグアを倒す方法が存在しない。


だが、この膠着はラグアとチェルシーによるものだけに限定される。

外部の状況が変わればこんな膠着は容易く覆されるのだ。


「ウドラハーク…」


チェルシーは呟いた。

ウドラハークの神格エネルギーが消失した。

たしかにウドラハークの実力は自分よりは劣るが、それでもこんなに早く倒されるなど、信じられないことだった。


そしてウドラハークが倒されたということは…


「お待たせパパ。パパは休んでて大丈夫だよ。ゴミはリーゼが片付けるからさ?」


チェルシーにとって完全敗北を告げるその声が響くのだった。

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