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第996話白と青のグラデーション61


「くっ…」


全身にビリビリくる神格エネルギーの余波にリーゼは必死に耐える…


計画は完璧だった。

でも最後の最後でアゼルメーテの捨て身の選択に逆転された。


この流れが100%なかったかと言えばそれは違う。

でもそれはいくらなんでもありえないとはじめからその可能性を捨てていた。


そりゃそうだ。

自分もアゼルメーテも最終目的は同じだ。

ミグとパパの決戦に割り込むということ…

だが、アイツは自らその選択肢を捨てた。


「…正気かよ?そんなことしたらもうこの先には進めないよ?」


リーゼは言った。


「だから言っただろう?貴様らの勝ちだと…だが、我の敗北もまたない。言ったはずだ。この場の全ての存在を道連れに我は逝く…」


この状況なら、リーゼに勝つこと自体は簡単だ。

だが、この状態のまま、ラグアとミグの戦いに割り込んだところでもはやなんの役にも立てないどころか、足を引っ張るのは目に見えている。

ならばせめてラグアに有利にならない選択肢…

いや、ラグアが有利になる可能性はそもそもはじめから排除すべき…

リーゼと相討ち…

それがアゼルメーテの決断だった。


「ふふふっ、見上げた覚悟だね?強いくせにその力に驕る…いや、過信とも言えないか…自信を持つどころか自らを引き換えに最良の選択をする…。認めてあげる。完敗だよ…」


リーゼのその言葉を確認するとアゼルメーテは黄泉の神の発動を自らの意思で止める。


「さらばだ。白天の娘よ…ついこの間まではオリジンゴッドでありながら我にはじめて命を捨てる選択をさせたことを誇るがいい」


「悔しいけど、読み負けたって言わざるおえないね…殺りなよ?」


対するリーゼも黄泉の神の発動を自らの意思で止める…


そして…


「ぐっ…まああとは大将同士の決着かな?先に逝ってるよ」


「ああ、我もすぐに逝こう。こやつらを葬ってからな?」


アゼルメーテは言いながら黄泉の神によって復活した連合軍を復活しなくなるまで八つ裂きにする…




そしてアゼルメーテは、黄泉の神で誰も復活しないのを確認すると、最後のゴッドバーストを放つ…

そのイカれた神格エネルギーから放たれるふざけた威力の神格エネルギーの衝撃波は宇宙に再起不能の亀裂をいれる…

もはやこの宇宙はただ死を待つだけの状態だ。



こうしてリーゼ達とアゼルメーテの戦いは最後はリーゼとアゼルメーテの相討ちという幕切れ………にはならなかった。




「…ここまでやってやっとか…化かし合いはリーゼの勝ちだよ…うっ…頭痛がする…でも休んでるわけにはいかないよね…」


もはや死を待つだけの宇宙にそんな声が響いたのだった。

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