プロローグ
初投稿です^_^
末永くよろしくお願いします^_^
東京拘置所独房~
そこにはかつて史上最悪の連続殺人鬼と呼ばれた男がいた…
男は死刑台に向かいながら思った、俺は生まれてくる世界を間違えたと…
男がはじめて人を殺したのは、15歳の頃。
当時、小遣いを使い果たした男は、軽い気持ちで民家に侵入、空き巣である。
男にとって不運だったのは、物色をしているとその家の主である、老婆に出くわしてしまったことだ。
男は怖かった、ただひたすら怖かった。一瞬で頭が真っ白になり気がつくと男は老婆を絞め殺していた。
男にとって幸運だったのは、その民家が山奥の田舎だったことだ。
男は老婆を担いで外に出ると、山中に遺棄した。
遺体は、今でも見つかっていない。
男はその時警察に捕まるのは恐れたが、人を殺したことに関しては、むしろ心地良かった。
男はゲームが好きだった。ゲームの命の重さと現実の命の重さの違いがわからなかった。
男は歪んでいた…
それから10年男は殺し続けた。
その頃には、男は殺人行為自体の虜になっていた。
一カ月以上人を殺さないと、精神が安定しないのだ。
男は勤勉だった。
警察の目から逃れるために、あらゆる擬装工作をした。
相手に返り討ちにあわないように、あらゆる武術や格闘技、軍隊格闘術を学んだ。
全国指名手配を受けてからは、何度も整形した。
しかし男は逃亡先でも殺し続けた。
〜現在に至る〜
男の首にロープがかかる。
目の前の3人の刑務官が同時にボタンを押す。
それが男が見たこの世界での最後の光景だった。
男は後悔はしていない。
ただ生まれる世界を間違えたと本気で思った。
男の意識はそこで断たれた。