ヒロイン話(デート話)りんご2個めっ♪
今回はりんご視点です
平真とのデート当日、自分で言うのも何だけど…楽しみにし過ぎたせいか早い時間に目覚めてしまった。集合時間はゆっくりにしてあると言うのに、全然寝直せる気がしない。こういう時改めて思う事は、私は平真が本当に好きなんだと言う事。
正直な話、私は最初に告白のようなことをされて舞い上がっていただけだと思う。それから、ライバルが現れて何か引けなくなって…。でも、平真と一緒に過ごすうちに本当に自分が平真の事を好きになっていることに気が付いた。気が付いたら…止められなくなっていた。
そして、今は気持ちが自分でも抑えられないくらいに平真が好きだと言い切れる。原因はやっぱり…キス…なんだろうな。・・・今、思い出しただけで顔から火が出そう。何であの時、私にもしてと言っちゃったんだろう!後悔してないけど、後悔しているの!大胆過ぎた…でも、それがあるから今のこの気持ちを持てたんだと思うと…やっぱり、戻って止められるとしても止めないんだろうなと思う。…自分でも何言ってるのか分からなくなってきちゃった!?
そう、要は平真が好き過ぎて自分でもどうして良いか分からなくなることが増えて来たって事。みんなはどうやって自分の気持ちに折り合いを付けているんだろう?他の娘には負けたくないと言う気持ちで抑え込んでいる?平真に嫌われたくないから抑え込んでいる?どちらも可能だし不可能でもあると思う。
どちらにしろ、この気持ちを私が抑えきれなくなったら…私も、いちごみたいなことをしてしまうんじゃないかと恐れている。だって、平真は私にはそう言う行為をして欲しくないみたいだから…
平真が考えている栗花落林檎は、とても純粋で可愛らしい娘になっている。だけど、実際は私だってその…エッチな事だって考えるし、そう言う事をしたいって願望だって持ってたりする。…確かに、ちょっと自分でもずれてることだってあるとは思うけど…それでも、平真が思っているよりは大人だと思う。
だからこそ、どこまでそれを伝えて良いのか分からない。全部ありのままを伝えて…もし、平真が私に幻滅してしまったら…そう思うと下手な事を言えない。だから、私は一歩遅れてしまって何かあった時に参戦出来ない事が多いんだと思う。
こんな事を考えているなんて、平真は思っていないんだろうな…。そう思うと、たまに言ってスッキリしたいと思う事もある。だけど…そんなエンドレスの中、私は結局保身を選んでしまう。平真の事をヘタレ何て言えないよね…
「いつもより気弱な事ばかり考えてる…早起きして時間があるせい?しっかりしなさい!林檎!!あんたはこれから大好きな人と初デートなんだよ!そんな気弱な態度じゃ平真が心配しちゃんでしょ!失敗出来ない大事な日なんだよ!気合を入れなさい!!」
うん、惰性でも声に出して言うと力になったりするよね。大丈夫、どんな私でも平真は受け入れてくれる器の大きい人なんだから!・・・その分、助平で困った人なんだけどね…
ダメだ!ベッドの中でうだうだやってると色々考えてしまうみたい!ここは、顔でも洗ってスッキリしよう!!
そう考えて、洗面台へ向かったのだけど…
「あら?おはよう、りんご♪」(誠)
「おはよう、お母さん…」
会わないで済むわけじゃないけど、それでもまだ会いたくなかった…
「随分早いわね?そうよね、平真君との待望の初デートだもんね!楽しみ過ぎてゆっくり寝てられないのも仕方ないわね」(誠)
「別にそんなんじゃないからね!ちょっと…今日は、眠りが浅くて起きちゃっただけ!」
「なるほどね、夜に備えて何度も身体を清めたいって言う乙女心なのね?分かるわ♪」(誠)
「違うからね!そんなんじゃないから!!」
「うんうん♪分かってるから♪そう言えば、たまたま昨日買って来たんだけど、大人の香りのするシャンプーがあるんだけど…朝シャンとかする?何なら、持って行っても良いわよ?」(誠)
「大人の香り…?」
「そうよ?平真君を魅了出来ちゃうかもね?」(誠)
「べ、別にそんなことに興味ないけど…ないけど…ちょっとだけ試してみようかな…?」
「是非そうしてみなさい♪下品なほど強い匂いじゃないし、落ち着いた大人の爽やか系の香りで引き付けられるわよ?」(誠)
「爽やか…それなら、私から匂っても可笑しくないよね?」
「そうよ!下手に匂いの強いのを使っちゃうと、背伸びしていると思われて微笑ましい気持ちが強くなっちゃうけど、これならさりげなくあれ?いつもと違うな?って気が付いて貰えるわ!それって大事なのよ?いつもと違うって部分がりんごの事を意識させるきっかけになったりするの」(誠)
「意識させる…せ、折角だから使ってみる!いつもの洗面台の下に入ってるの?」
「そうよ?ついでに念入りに身体を洗うんでしょ?ふふっ♪お母さんが洗ってあげようか?」(誠)
「な、何言ってるのよ!自分で洗えるわよ!!」
「でも、自分じゃ細かい部分が洗えないかもしれないわよ?お母さんが念入りに洗ってあげるわよ♪」(誠)
「いらないっていってるでしょ!?」
「そうよね?りんごが身体を許すのはもう平真君だけだもんね?今夜、一緒に入って洗いっことかしちゃうの?」(誠)
「し、しないわよ!親でもセクハラになるんだからね!いい加減してよね!!」
そう言い放って、私は洗面所に飛び込むように入って扉を閉めた。
「時間はまだまだあるから納得いくまで洗いなさいよ~?」(誠)
「うるさ~い!もう良いから、朝ごはんの用意でもしてて!!」
「はいはい、ごゆっくり~♪」(誠)
その言って、やっとお母さんの気配が離れていった。平真とのデートの事を話してからずっとこうだ。応援してくれるのは嬉しいけど、度が過ぎている。大体、娘にその…そう言う行為を推奨するってどうなの?絶対に可笑しいと思うわ。
でも、聞いた話だといちごの両親も似たようなものだって言ってた…お父さんまでああだったら、私なら家出も考えちゃうかもしれない。家出先は平真の家?・・・何考えてるの!私ってたらまた変な事考えてる!?もう、予定とは変わったけどさっさと入っちゃおう!!
その後、シャワー中もお母さんのせいでモヤモヤとしてしまった私はかなり長い時間をかけてしまった。・・・もちろん、シャンプーは使ったよ?ついでに、お母さんのボディーソープも使ってやったよ!ただ、シャンプーは私が思っていたより匂いが強い気がする…自分だから?何度も匂いを確認してしまったけど、外ではやらないように気を付けよう…
シャワーに時間をかけてしまった私は、朝食を取る間も色々お母さんにからかわれた。そして、色々あって約束の2時間前、すでに準備万端になっていたりする私がいた。
「今から行けば一時間以上前に着くけど、一時間なら誤差だよね?」
などと自分に言い聞かせて早めに出る事にした。平真がもし早く着てくれていれば、一緒に居る時間が長くなるし…合理的だよね!!
「あら?随分早いのね?」(誠)
「…そう言う割には、分かっていたと言いたげな顔してるよね?」
「それはもちろん、娘の事ですからね♪」(誠)
何だかんだで、娘の事を分かってくれているから余計に質が悪いんだよね…
「と言うわけで、はいこれ♪忘れものよ?」(誠)
「え?何これ?」
「何って…〇妊具一式よ?」(誠)
「初デートに向かう娘にそんなものを持たせる親がどこにいるのよ!?」
「ここにいるわよ?」(誠)
「ここ以外の話よ!?」
「千代浦家辺りにいるんじゃないかしら?」(誠)
「な、何でいちごの名字が出てくるのよ…?」
「何でって…〇イン友達だからよ?あら?どうしたの?いきなり崩れ落ちるなんて…変な事を言った?」(誠)
「平真…どうやら、菫さんからどんどん親同士の輪が広がってるみたいだよ…」
デート前に知りたくなかったな…。でも、今日はそう言う事は忘れて楽しむって決めたから…頑張って気にしないで行こう!!
私は、すくっと立ち上がって玄関に向かおうとしたけど…
「ほら、忘れ物よ?」(誠)
「おいて行こうとしたのよ!持ってこないでいいから!!」
「え?でも…折角良い雰囲気になれたのに、これがないからって理由で平真君がヘタレたらどうするつもりなの?」(誠)
「え?・・・そ、そんな事…ないでしょ?」
「だって、平真君は全員とデートするまでは少なくともそう言う関係にならないようにしているんでしょ?それなら、用意何てしているわけないじゃない?だったら…りんごが持っていくしかないじゃない?逃げ道は塞いでおかないとね♪」(誠)
「お父さんが要所でお母さんに逆らえない理由を知った気がする…。でも、私がそんなものを持ってるなんて何か…して欲しいと思ってるみたいじゃない…?」
「え?本当はそう言う事をして欲しいんでしょ?」(誠)
「そこまでじゃないわ!…ないけど、雰囲気次第では…そう言う事もあるかな?って…」
「それは十分求めているって事よ?ただ、りんごの場合はやっぱりそう言う事を平真君が気にしているから、彼の気持ちを考えて抑えちゃっている部分が大きいみたいね?」(誠)
「べ、別にそう言うわけじゃ…」
「そうね?元々、そう言う事自体を否定してきたものね、りんごは。でも、気持ちが一番と言うけれどそう言う事をするのもちゃんと受け入れないと…平真君、取られちゃうわよ?」(誠)
「っ!?分かってるけど…でも、平真が望んでないのに…私からその…ねだるようなのはあまりしたくないと言うか…」
「なるほど、そう言う言い訳をして本当は怖いんでしょ?平真君との今の関係すら壊れてしまうんじゃないかって?」(誠)
「・・・だって、私今でも抑えるのがやっとなくらい平真の事を好きなのに…そんな関係になったら抑えられなくなっちゃう気がして…」
「そうね、ライバルがいなければそれもありだったかもしれないわ。だけど、現状4人もライバルがいるんでしょ?他の娘たちは、デートの時そう言う関係になろうとしないと思う?」(誠)
「それは…少なくとも二人は迫ると思うけど…でも…」
「じゃあ、こう考えてみて?平真君のために我慢したのに、我慢しなかった娘に平真君を取られるなんて嫌でしょ?」(誠)
「それは…嫌」
「そうでしょ?それなら、今回のデート中は全てを忘れて思い切り甘えちゃいなさい!それで、そういう雰囲気…気持ちかな?そうなったらいっちゃえばいいでしょ?考えすぎずに本能に従えば良いのよ!!」(誠)
「本能まで言われるとちょっと否定したくなるんだけど…」
「もう!深く考えないの!平真君と関係を築いた後でも考えられる事の方が多いでしょ!思い立ったら即行動よ!!」(誠)
「そうやって、お父さんも落とされたのね…」
「人聞きが悪いわね?お父さんから、君無しでは生きられない!と迫って来たのよ?」(誠)
「その前に骨抜きにしたんじゃないの?」
「・・・記憶にございません」(誠)
「それ、言っちゃダメなやつ…」
「じゃあ、簡単じゃない?りんごも平真君を骨抜きにしちゃえば良いのよ♪」(誠)
「簡単にいくわけないじゃない…。骨抜き云々はともかく、今日は全ての立場を忘れて…一人の女の子として甘えてみる事にする…それくらいなら、平真も許してくれると思うし…」
「まあ、それでいいでしょう。ガンガン行きなさい!!」(誠)
「・・・自分の心には素直になってみる。行ってきます」
「まだ結構早いわよ?後、はいこれを忘れちゃダメよ」
「どうしても持たせたいのね…分かったわよ、そこまで言うなら持っていくわよ!」
「全く、素直じゃないんだから」(誠)
「この件に関してはNOと言いたいわ…」
「とりあえず、早く行くのは構わないんだけど…それならそれで、平真君に一報を入れてからにしなさい」(誠)
「何で?」
「りんごは分かってないわね。今の貴女は、初デートで気合を入れてお洒落をしているのよ?とても可愛らしいと思うわ、親の目を抜きにしてもね?それなのに、一人で人通りの多いところで待っている何て…変なのに声を掛けて下さいと言っているようなものよ?」(誠)
「大げさよ?そんな事あるわけないじゃない」
「やっぱり、変な所でずれているのよね。とにかく、楽しい初デートにしたいなら最初から躓く可能性はなるべく排除して方が良いでしょ?」(誠)
「だから、大げさよ!お母さんと話していると何か洗脳されそうなんだもの!もう行くからね!行ってきます!」
「あ、待ちなさい!?もう…仕方ないわね…」(誠)
お母さんの制止を振り切って家を出た。これ以上色々言われると、何か平真とそうするのが当たり前に思えるようになってしまいそうで怖かった。・・・うん、流れに身を任せる感じで良いよね?
なんだろう?いつもの景色なのに何か違う気がする。自分の気持ち次第で景色も変わるんだ。色々な事が私にとっての幸せに変換されている気がする。…完全に浮かれているなぁ、私…
仕方ないじゃない?好きな人と…しかも、相手にとってもちゃんとした二人きりのデートは初めてみたいだし…楽しみにしない理由なんてないよね?うう…まだ始まってもいないのに色々幸せ過ぎて不安になってきちゃった…
そんな考えをしながら、交通手段を利用して待ち合わせの駅前に到着した。周りを見回してみたけど、やっぱりまだ着いてないみたい。・・・さすがに早すぎたね。
近くのベンチに腰を下ろして待つことにした。時間を持て余すと、やっぱり色々と考えてしまう。今日明日のデートの事、これからの事…。デートを抜きにしても色々な学校の行事もあるけど、私はクラスどころか学年も違う。学校まで違ういちごほどじゃないにしろ、3人も同じクラスの娘がライバルにいるとなると…
って、ダメでしょ!今日はうだうだ考えないで、思いっきり楽しむと決めたんだから!!
「ねえ、彼女?暇そうだね?俺たちと遊ばない?色々おごっちゃうよ?」(軟派男1)
「うんうん、君みたいな可愛い娘なら喜んで色々奢っちゃうよ♪プレゼントもしちゃうかもだ!」(軟派男2)
「え?わ、私に言ってる…?」
位置を考えても私に言ってるようにしか思えなかったけど、一応周りを見回してみた。・・・残念ながら、やっぱり私に言っているようね…どうしよう…!?
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
一日遅れた上に、デートまで辿り着けませんでした…(汗
次でもりんごデート編は終わらない可能性が高いです。ご了承ください
次話もよろしくお願いします。




