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四十個めっ♪ 何でこうなったんですかね?

 あれ?何でこんなことになってるんだ?普通に授業を受けて、普通に放課後図書館で勉強して…そして、何故か現在、ざくろ家でざくろのご両親と面と向かっております。・・・こええ、ざくろのお父さんマジで怖いんですけど?俺、何かし…ましたよね…。大事なお嬢さんを誑かしてるようなものですからね、ええ。


 簡単に説明すると、「着替えを取りに行くね」「俺も行こうか?」「お願いします」「ざくろの家は小学校に行ったきりだな」「実は、父を説得出来てないから一緒に説得して欲しいの」「…え?冗談?」「そんなわけないじゃない?」「…やっぱり家に先に行ってます」「さ、行きましょ♪」「お放しになって!?」


 と言う流れでここにいるわけです。・・・可笑しくね?完全に確信犯だと思うんですよね…


「海藤平真君と言ったかな?」(ざくろ父)


「は、はい!海藤平真と申します!」


「平真君、君はざくろとの結婚を視野に入れて交際しているのかね?」(ざくろ父)


「はい!…はい?・・・ええっ!?」


 付き合ってるのかとか聞かれるどころか、結婚を考えているのかとか聞かれてるんですけど!?すでに、付き合っているのは確定している感じなんですけど!?どどど、どゆこと!?


「はいと答えたと言う事は、考えていると言う事で良いんだね?」(ざくろ父)


「いいい、今のはえっとその違うんです!いえ、でもそうでもなくて!?」


 付き合ってるけど結婚する気がないと取られない様にしないといけないけど、まずは付き合ってはいないと説明する必要があって…あれ?でも、付き合ってない男の家に泊まりに…可笑しくないか?おや?他のみんなは何故止められなかったんだ…?


「なんだね?はっきり言ってくれないと分からないんだが?それとも…はっきり言えない何かでもあると言うのかね?」(ざくろ父)


「いえ…その…そのような事はなくてですね…」


 ピンチ!何か、ざくろのお父様は俺を射殺そうと思っているくらいの鋭い眼光で俺を睨みつけておられます。それはそうだ…大事な娘を誑かしているかもしれない不届き者かもしれないんですからね…。いや、俺はそんな事しないですよ!?マジで!!


「あなた?そんな娘を泣かせたらただじゃおかんぞ?と言わんばかりの威圧的な態度では、平真君だって委縮してしまって言いたいことを言えませんよ?」(ざくろ母)


「そんなつもりはなかったんだがな…そんなに殺気立っていたかな?」(ざくろ父)


「ええ、今にも刀で斬りつけるんじゃないかと思うくらいに」(ざくろ母)


「そうか…すまないな、平真君。初めて娘が男を漂わせるような事を言ってきたものだから、無意識のうちに攻撃的な態度になっていたようだ…」(ざくろ父)


「いえいえ!気にしないで下さい!!娘を想う父親の気持ちがわかる何て大層な事は言えませんが、それでも家族を想う気持ちは分かるつもりですから…状況を考えれば仕方ないと思います!」


「そうか、そう言ってくれると有難いな…。本当に済まない事をしたね。こんな気遣いを出来る子を無意味に威嚇してしまうとは…」(ざくろ父)


「そうですよ?反省してください。ここは、私が話しますからあなたは少し間を置いて落ち着いて下さいね」(ざくろ母)


「そうさせてもらおう…」(ざくろ父)


「それでは、私が代わりに話をさせてもらいますけど宜しいかしら?」(ざくろ母)


「は、はい!どうぞ!!」


「そんなに畏まらないで良いのよ?そうね…ここは言葉を崩して接しないと緊張してしまいますよね?」(ざくろ母)


「そ、そんなことはありませんけど…」


 この場にいるだけで緊張するのは間違いない状況なので言葉使い何て微々たる影響でございます…


「それで、二人は何処まで行ってるの?」(ざくろ母)


「!?げほげほっ!!えぼぉっ!?」

「お、お母様!?何を聞いているんですか!?」(ざ)


 余りの衝撃に、唾を気管に入れてむせるという初体験をしてしまったぞ!?


「あら?何か間違っていた?」(ざくろ母)


「夕陽…君が若者に自ら近付いて対応しようとしたのは分かるのだが…流石にその問いは行き過ぎだと思うよ…」(ざくろ父)


「そう…?この言葉使いじゃまずいの?やはり、おばさんでは若者の真似は無理だったという事ね…」(夕)


「お母様、そう言う事ではなくてですね?質問の内容自体に問題があったと言いますか…」(ざ)


「…あら?最近の若者は直球勝負が良いと書いてあったのに…」(夕)


「何の雑誌を読んだんですか…」(ざ)


「インターネットの記事よ?」(夕)


「あのですね、お母様?前にも申し上げましたけど、インターネットと言うのは正しい情報も勿論沢山あるとは思いますが、個々の思想で書いてあることも多く、それが絶対正しいという事ではないのですよ?」(ざ)


「…私なりに精査したつもりだったのに…ダメだったのね」(夕)


「そのように落ち込まれるとこちらが困ってしまうのですが…」(ざ)


「二人とも、それくらいにした方がいいだろう。平真君が困っているじゃないか?」(ざくろ父)


「ごめんなさいね、平真君」(夕)

「ごめんなさい、平真さん」(ざ)


「ああ、気にしなくて良いですよ。その…ざくろ…さんが、家族と仲良く…しかも、とても大切にされているのが伝わって来たので…それだけで、この場にこられたのは良かったと思いますし…。あ、偉そうなことを言ってしまってすみません…」


「いや…君がざくろを大切に思ってくれているのは伝わって来たよ。そうか…ざくろは男を見る目があるようだな、安心したよ」(ざくろ父)


「そうですね、本当に良かったわ。ざくろが好きなった相手がろくでもない男だった本当にどうしようかと…平真さん、娘をよろしくお願いします」(夕)


「夕陽、言葉使いが戻っているぞ?でもなんだ…私からもお願いしよう。平真君、娘の事をよろしく頼む」(ざくろ父)


「は、はい!・・・おやぁ!?」


 何この流れ!?可笑しいよね!?


「どうかしたのかい?変な声を出したりして…?」(ざくろ父)


「お父様が急に許すようなことを言ってから驚いているんですよ。最初は、あんなに娘はやらん!みたいな雰囲気を醸し出していたんですから」(ざ)


「むぅ…そこまでだった…かい?」(ざくろ父)


「そこまででしたよ?本当に日本刀を持ち出して斬りかかるんじゃないかとひやひやしました」(夕)


「本当に…私が身を挺して庇うしかないかと思いました…」(ざ)


「二人とも意地が悪いな…。私がそんなことをするわけがないじゃないか…」(ざくろ父)


「「それはどうでしょう?」」(ざ&夕)


「うぐ…平真君、我が家では男が私一人なんだ…。早く家に来て私の味方をしてくれると助かるよ…」(ざくろ父)


「忠敏さん、そんなプレッシャーを学生に与えてはいけませんよ?平真さん、ざくろの事を幸せにしてくれるなら、全てゆっくりで良いんですからね?」(夕)


「そうですよ、お父様。私たちのペースでやらせてください。平真、これからもよろしくね♪」(ざ)


「あ…はい…こちらこをよろしく…」


 どうしろと言うんですか!?完全に俺とざくろは付き合ってて将来ここに婿に来る流れになってるじゃないですか!?え?何でこうなったの!?ざくろ…まさかここまで計算して連れて来たんじゃ…?


 ちらりとざくろを見ると…とても良い笑顔でした。・・・確信犯だろこれは…どうしよう!!?


 その後、忠敏さんからは一緒に酒が飲める日が今から楽しみだと言われたり、夕陽さんからは早く孫の顔が見たいと言われたりして…とても、付き合ってもいないんですよとは言い出せなかった…激やばでござる…


 そして、話は進み問題なく外泊の許可が出た…意味が重くなってる気がするのは気のせいだと思いたい。それに、次は泊りに来て欲しいみたいなことを言われたのは幻聴だと思いたい…幻聴ですよね?


「幻聴ではないよ?」(ざ)


「あの…さりげなく心を読むのは止めて下さいませんかね?」


「何となくそう思っただけだよ?当たったんだね♪ツーカーの仲になる日も近いかもだよね♪」(ざ)


「俺は、ざくろの心の奥の黒い部分が見抜けませんでしたが…」


 一番危険なのはいちごだと思っていたけど…ざくろの方が上だったとは…。これは、親が一緒のノリだったからいちごは何とかなっていたと分かったな。うむ、経験値を詰めたな!・・・手遅れじゃないですよね?


「私の事はゆっくり分かってくれれば良いんだよ?身も心も平真のものなんだから♪」(ざ)


「ざくろ…腕の組み方が前より大胆になってないか?と言うか、セリフも…は!?まさか…今まで控え目にしていたのはこの日のための伏線!?」


「そこまで考えてなかったよ?たまたまだよ♪」(ざ)


「そ、そうだよな?そうであってくれ…マジで…」


 そうじゃないと、俺は完全にざくろとのエンディングしか迎えられなくなるぞ…



 そんなこんなで何とか帰宅したのだが、ざくろの態度の違いに気が付いた母上からあれこれ追及される夕食となった。夕飯は味を覚えてないというか、何を食べたのかもオモイダセナイヨ…


 そんなこんなでやっと部屋で勉強が出来ると思ったのだが…


「ざくろさん、それは何を待っているんでしょうか?」


「もちろん、キスを待ってます♪」(ざ)


「違う答えを期待したけどそうだよな…。それで、どうしてキスを待っているんでしょうか?」


「それはもちろん、これから夫婦の営みをするにあたってまずはキスからが良いなぁ♪と思ったので…そのまま襲い掛かる予定?」(ざ)


「そんな予定はございません!!ざくろは何を言ってるのかな?もしかして、中身がいちごに代わったのか?いや、いちごでももう少し抑えてくれていたぞ…?」


「え?しないの?」(ざ)


「さも不思議な事を聞いたみたいな反応止めて!?君は何でそんなことになると思っていたのかね!?」


「私が妻宣言を親を利用してまでしたので…それなら覚悟はあるんだろうな?ゲヘヘヘ的な感じで襲い掛かってくれるかと思ってた」(ざ)


「うぉぃ!?俺は、ざくろの中でどんなワイルドキャラなんだよ!?」


「いえ、ただの助平さんですが?」(ざ)


「ただの助平さんはそこまで鬼畜じゃないぞ!?全国の助平さんに謝りなさい!!」


「ごめんなさい」(ざ)


「いや…素直に謝れてもどうして良いか分からなくなるんだが…」


「それでは、改めまして♪」(ざ)


「よし!意味が解りません!!何故またキス待ちに戻ったんですかねぇ!?」


「一周してそろそろ押し倒しに来るかな?って思って♪」(ざ)


「全然理論的じゃないよね!?しませんからね!?」


「あ、ごめんなさい。お風呂が先だった?それなら…お風呂でする?」(ざ)


「しません!!マジでいちごが乗り移ってるんじゃないだろうな?」


「女性の前で、他の女性の名前を出すのはマナー違反ですよ?」(ざ)


「あ、すみません…。って、そうではなくてだね!?」


「それじゃあ、お風呂に入ろっか♪」(ざ)


「待て!?何故俺を引っ張って行こうとしてるのか!?」


「え?一緒に入るために決まってるじゃない♪」(ざ)


「入るって言ってないよね!?大体、まだお風呂の準備だって…」


「平真!お風呂入れるわよ~!!」(菫)


「タイムリー過ぎるだろうが!?」


「きっと神様からの後押しですよ♪一緒に入ろ?」(ざ)


「可愛い仕草で誘ってもダメですからね!?くっそう!でも、可愛いと思ってしまう俺も大概だな!!」


 本当にいい加減にしろよ?助平真さん!!



 その後、押し切られて一緒にお風呂…何て事には何とかならずにすんだ。しかし…いちごが二人になった気分だ…これから先どうなんだろうか…



 それで、お風呂を済ませて部屋に戻って来たんだが…


「不束者ですが、宜しくお願い致します」(ざ)


「うん、意図は分かったがちょっと待とうか?ざくろは、どこまで本気なんだ?」


「私の全てを差し出すくらい本気です」(ざ)


「あのね、ざくろさん?両親公認になったからって、俺たちはまだ付き合ってもいないんですよ?可笑しいと思いませんか?」


「でも、平真?私は、全部を捧げる覚悟を決めたんだよ?つまり、今が新鮮食べ頃です♪」(ざ)


「どんな理屈!?意味が分からないことだらけなんだが!?」


「今日覚悟を決めたばかりなので、新鮮な気持ちと覚悟があるって事です。つまり…今なら、平真のお願い何でも聞き入れられる気がするの♪」(ざ)


「な、なんでもですか?」


「はい♪何でもです♪」(ざ)


「・・・は!?平真!しっかりしろ!!これは明らかに罠だろうが!?」


「本当に何でも受け入れますよ?」(ざ)


「あーあーあー!!聞こえませーん!!!」


 煩悩退散!気持ちを切り替えるんだ!海藤平真よ!!


「…よし!寝るか!!」


「はい♪」(ざ)


「うん、返事は良いけど絶対に勘違いしてるよな?」


「ナニがですか?」(ざ)


「発音!発音変だったぞ!?マジでいちご化しすぎでしょうよ!?」


「そんなにいちごが好きなの?」(ざ)


「なんでそうなったの!?名前出したのは悪かったけど、そうじゃないですよ!?」


「浮気しても、最後は私の所に帰ってきてくださいね?」(ざ)


「随分度量が大きい奥さんですね!?そもそも奥さんになってないですけどね!?」


「では、納得したところで…どうぞ♪」(ざ)


「だから!普通に寝るだけだから!こうなれば力づくで!!」


 もう、何を言っても通じないと思った俺は…無理やりベッドに連れ込んだ。…いや、そう言う意味じゃないですよ?普通に二人で寝るだけ…それも可笑しいけど、そこまで否定するとさらに面倒な事になるのは目に見えているので…だが、そこは今やいちご以上の覚醒ざくろさん…


「そんなに強く抱きしめなくても…私は逃げないよ?」(ざ)


「だから一緒に寝るだけ!何もしません!!」


「でも、平真…?私を抱きしめて眠れるのかな?だって、抱きしめてる娘は何をしても受け入れる覚悟があるんだよ?健全な青少年である平真は、この状況で眠れるの?」(ざ)


「状況説明しないでください!俺のもろい決意を砕くようなことはしないで!マジで!!」


「・・・やっぱり、平真は強情だよね?そこが素敵でもあるんだけど…♪分かったよ、今日は引いてあげる…毎週チャンスがあるんだもんね♪」(ざ)


「・・・母上に泊めるの止める様に言っても無駄なんだろうな…」


「菫お母様がそんなの許すわけないじゃない♪諦めて私を受け入れてしまえば楽になれるよ?色々な意味で…」(ざ)


「お、おやすみなさい!!」


 今のざくろはマジで危険すぎる…いちごと違って年齢と言う防波堤もなく、凶器を持っているからな…


「おやすみなさい、旦那様♪」(ざ)


「ぐぉぉぉ!?眠らせない気だろ…」


 折角背を向けたというのに、俺の背中に抱き着いて凶器を押し付けてきた…。この状況で眠れると思うのか!?


 しかし、ざくろは本気でこのまま眠る気らしく…返事もなく、しばらくすると寝息が聞こえて来た。俺はもう諦めるしかないと、眠ろうとしたが…まあ、眠れるわけがないですよね?


 結局、俺は限界が訪れるまで眠れなかったのは言うまでもない。それでも眠れるからやはり図太いのかもしれないが…

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


ぎりぎり間に合った…次話もよろしくお願いします。

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