三十二個めっ♪ 事態が好転する未来が視えないのだが…
すみません、また少し遅れました…
「ん…むぅ?」
なんだ?何か心地良い目覚めを久しぶりに体験している気がするな…ああ、起こされず朝に目が覚めたのは何年ぶりだ?・・・何か忘れているような…?
「おはよう、平真♪」(れ)
「お、おはよう」
なるほど、れもんと一緒に寝たことを忘れていたんだね!この寝坊助さん♪・・・やばい、れもんがほほ笑みながら挨拶してきただけなのに…何かドキドキしているんだが…不整脈か!?…何てぼけて誤魔化せるわけないですよねぇ…
「どうしたの?平真。じっと私を見つめたりして…?」(れ)
「いや…その…やっぱり、れもんは可愛いなぁと改めて思ったりしてた」
「な、何言ってるのよ!?すぐにそう言う事をストレートに言うんだから…。もう…なんだか今頃になって、一緒に寝たことが恥ずかしくなって来ちゃったじゃない…」(れ)
あー…これはやばいわ。恥ずかしがってるれもんがめっちゃ可愛く見えますわ…
「と、とにかく!学校へ行く準備をしないとな!」
俺はなんだか気恥ずかしくなって大声で逃げるための口上を述べたのだが…
「せ、折角だから…おはようのキス…しない?」(れ)
俺の服の裾を掴んでそんなことを言ってきたれもんさん。しかも、しっかりこっちを見つめてきております。これ、俺じゃなくても耐えられない気がしますが…どうなの!?
「し、しかし…朝の時間は貴重であってだな…その…」
「そんなことを言ってる間に済むよね?ん…」(れ)
目を瞑ってこちらを待つ姿勢になりましたぞ!?キス位いいだろ?と言う俺と、キスしたら歯止め利かなくなるからダメだろ!と言う俺がせめぎ合っている…いるのだが…
気が付けばれもんの肩を抱き寄せてキスしようとしている俺がいた!?ほとんど無意識化の行動だが、こういう時は自分の素直な気持ちが出てしまうとどこかで聞いたような、聞かないような?
などと言い訳はするだけ無駄だろう…覚悟を決めて自分も目を瞑って…と思った時、ふと視線の端にそれを捉えてしまった…
「・・・すまん、れもん。助平な俺の正直な気持ちとしてはキスしたかったんだが…」
「どうかしたの…?」(れ)
目を開けてこちらを不安そうに見てくるれもんを置いて、俺はこの状況を作り出した元凶に声を掛ける。
「何で声を掛けずにこっそり覗いているんでしょうかね?母上!!」
「お構いなく?」(菫)
「何度も言わすな!お構いするっつうんですよ!!」
「おはよう平真、おはようれもんちゃん」(菫)
「おはようございます、お母様…」(れ)
「おはよう、母上。って、挨拶はどうでもいいんですよ!?」
「何を言ってるのよ?挨拶は大事なのよ?」(菫)
「今、この時に置いてはどうでもいいって言ってるんだよ!!」
「それはそうと最初から言ってくれれば分かったのに、説明不足よ?」(菫)
「何で説明しないと分かってくれないんですかねぇ!?」
「例え夫婦でも、親子でも、言葉にしないと伝わらない思いってたくさんあるのよ?」(菫)
「そんな深い話じゃないでしょうがっ!?」
「そうよね?まあそれはともかくとして、続きをどうぞ?」(菫)
「そうですか?それでは遠慮なく…って、なるわけないだろうがっ!?」
「朝から騒がしい息子よね、本当に」(菫)
「だから!あんたのせいでしょうが!?」
「全く、気になるところでCMに入った気分だわ。それじゃあ、私は下に降りるから…遅刻しない様に済ませなさいよ?」(菫)
「何を済ませるんでしょうかねぇ!?」
「それじゃあ、朝食の準備出来てるから早めにしなさい?・・・どっちでも使えるあきらとかどうかしら?女の事男の子で漢字を変えれば…単純すぎるかしら?」(菫)
「って、マジで降りていくんかい!?しかも、こちらの返しをスルーですか!?そして、誰の名前を考えてるんですかねぇ!?」
「へ、平真?落ち着いて?」(れ)
「ああ、すまん…余りの出来事に平常心を失っていたわ…」
まさか、毎日こっそり覗きに来るつもりではなかろうな?
「それで平真…続きするつもりなの?」(れ)
「え?これだけ興ざめする事態になってもれもんは出来るものなのか…?」
「だって…肩を掴まれたままだし…平真が望んでいるなら…」(れ)
「これは…離すタイミングを失ったと申しますか…」
前もこういう事あったな!?俺ってば体勢そのままでも言い合い出来るとか変な特技持ってるな…。それよりも問題は…れもんが続きを所望してこちらを見つめてきちゃってる事ですね…。正直な所、俺は母上の乱入のせいでさすがにそんな気持ちになれないんだが…
「でもその…折角だし…キスだけでもする?」(れ)
「え?まさか、キスだけで止まらない予定だったんですか?しかも、さっきの乱入でもキスまでの気持ちは残せるんですね…女性ってメンタル強いな…」
その後は、正直に乱入がなければキスは回避不可能なくらい魅力的だったと話した上で、何とか留まって貰った。さすがに今の状況ではキスする雰囲気まで持っていけんよ…
そして、さりげない通学路の一コマ…?
「あれ?平真がちょっと大人びて見えるような?・・・何があったんだ!?まさかお前…」(明)
「待て待て!勝手な想像で俺の休日の出来事を決めるな!…特に何もなかったぞ?勉強がはかどったくらいかな?あっはっは…」
「無茶苦茶怪しいんだが…」(明)
「そこはそっとして置いてあげなよ?どうやら、さらなる苦境に立たされているみたいに見えるからね」(信)
「え?マジで?・・・俺にはそうは見えんのだが…どうなんだ?平真」(明)
「・・・ノーコメントでお願いします…」
「さっさと私を選んでくれれば嬉しいんだけどな~?」(れ)
「・・・もう少し、みんな心にゆとりをもって待ってくれると嬉しいです…」
「信じてるからね?これからも耐え続けてよね♪」(れ)
「はい、善処します」
朝、れもんにとても魅力的で俺はもう限界です!的な事を言った後から、何かとてもご機嫌である。そんなご機嫌なれもんさんを見て、母上にはいつも以上に弄り倒されましたけどね?何か、れもんは幸せな流し方をしてたのが印象的でした…
「・・・なるほどね。これは、今年中には何らかの形で決着が着くのかな?」(信)
「ん?何の話だ?」(明)
「なんでもないよ。二人ともいちゃいちゃするのは構わないけど、少しペース上げないとギリギリになるよ?」(信)
「お、おう…少し急ぐぞ?」
「うん、分かった♪」(れ)
「・・・なあ、れもんちゃんがかつてないほどご機嫌なんだが…やっぱり何かあったんだよな?」(明)
「僕にこっそり聞いてくるだけ少しは成長したのかな?とりあえず、僕たちはそっと見守るのが一番ってことだよ」(信)
「とりあえず、羨ましい!俺も早く、丸郷さんとイチャイチャしたいよぅ!」(明)
「・・・まあ、止めないよ?頑張ってね」信)
「おう!俺たちがバイト中にイチャイチャし過ぎたら止めてくれよ♪」(明)
「そうなったら止めてあげるから安心しなよ。まあ、明の手に負える女性には見えないけどね…」(信)
「ん?最後の方が聞こえなかったが?」(明)
「何でもないよ?それじゃあ、僕たちも少し急ごうか」(信)
「あ!?いつの間にか平真たちあんなに進んでるじゃないか!?急ぐか!!」(明)
とりあえず、通学中に思ったことは一つ。ご機嫌な様子ですり寄って来るれもんが可愛すぎて辛い…
そして、いつも通り何事もなく授業が終わり放課後の図書館にて…
「平真さん、れもんさんと何があったんですか?ただ一緒に寝ただけでは、ここまでれもんさんがご機嫌なのが不可解です。今すぐに全部白状してください。さあ、さあ!」(い)
「落ち着け!いちご!!最近の君は暴走し過ぎだと思いますよ!?」
「そうさせているのは、平真さんがだらしないからです。主に顔がふやけ過ぎです!」(い)
「そう言われてもな…こちとら勉強を教えて欲しいだけなんですよ?それなのに…」
「何?平真?」(ざ)
「ん?どこが分からないのかな?」(み)
このように、今日は幼馴染コンビに挟まれております。しかし、一番の問題は…
「平真、ここ違うわよ?ここは、教科書のここの部分に書いてある通り…」(り)
と、真剣に教えてくれているりんごにある。何故かって?お察しの通り俺の膝の上におります。で、今更気が付いたんだけど…俺に対する視線が痛い。男女問わずに、俺がハーレムを気付いているようにしか見えないこの現状…ゴミクズを見るような視線を感じたりするくらいです。
今更?そう思うよな?色々ありすぎてそこまで周りを見てる余裕なかったのが逆に良かったんですよ…一度気が付いたら、メンタル最弱の俺は気になって気になって…
「平真…聞いてるの?」(り)
「!?聞いてます聞いてます!!」
びっくりした!?俺の腹に背中を付けてこっちを見上げて来たよ…りんごさん。めっちゃ近かったわ…そして、そのせいでりんごの柔らかさを思い出した…俺の勝ちだな!周りのやっかみどもめ!!・・・すみません、単純助平なもんで…
「と、とりあえずだね、いちごさん?勉強が一段落するまで待っていただけないだろうか?マジで赤点は取りたくないので…」
「・・・分かりました。その代わり…私の日には覚悟して置いてくださいね?」(い)
「え?改めて言うほどなの?それはちょっと…」
「お母様たちに相談して万全の準備をしておきますね♪」(い)
「お願いします!しないで下さい!?」
「平真?そんなことより、早く進めてくれないと教えられないじゃない?」(り)
「そ、そうっすね…。今は全てを忘れて勉強に集中しましょうか…」
そんな、戦々恐々とした俺の心中を押し込めて勉強会は無事?終わった。そして…
「そっか、いちごのあの様子じゃ…今日で私が決めるしかなさそうだね?」(み)
「決めるって何をでしょうか!?」
「何だと思う?」(み)
「聞かない方が良いと本能が言っております…」
それにしても、みかんはもう前のお世話好きな幼馴染には戻って貰えないのだろうか?今も、前のみかんからは想像出来ないような表情をなされていたし…?
それから、いつも通りの弄られ続ける夕食も終わり…危惧していたお風呂も無事に済んだ。そして、二人での勉強会も…くっつかれて続けたけど何とか終わり…とうとう就寝のお時間です…
「よし、寝ようか!明日も学校だしさっさと寝よう!あ、その前に俺だけちょっとジョギングしてくるから先に寝ててください」
「一緒に寝よっか♪」(み)
「分かってたけど聞き入れてくれそうにありませんね…」
分かっていたけどね?それでも、一応チャレンジしたかったんですよ…ええ…
「安心して良いよ?平真。毎回攻めていたら平真から避けられちゃうかもしれないもんね?今日は、抱き着いて寝るだけにするからね」(み)
「え?抱き着いて…!?」
言うが早いか、布団の中で抱き着いてくるみかんさん。え?これで寝るの?俺が無理だよ!?
「だ、抱き着かれて寝るの無理かも…なんて?」
「おやすみなさい♪」(み)
「お、おやすみなさい…。聞き入れてもらえるわけないですよね…」
その後、助平真さんは全然寝付けなかったのは言うまでもない。二回目だから多少慣れただろうって?慣れると思ってるの?健康な男子高校生を舐めてもらっては困りますな!!
結局今日も、限界に達して眠気に屈するまで目が冴えて眠れなかった平真さんでした…
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次話もよろしくお願いします。




