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ヒロイン話 みかん一個めっ♪

遅くなって申し訳ございません(汗

 私は7歳の頃、純粋に彼のお嫁さんになるのを夢に見ていたと思う。


 私の名前は仙石(せんじゃく)みかん。将来は平真のお嫁さんになるの!でも、最近の平真は変。だって、私よりも勇者になることに夢中みたい。つまらないな…でも、私には仲良しな友達がいるから平気なの!ざくろちゃんって言ってとっても綺麗な子。私もあんな綺麗になれたら平真はお嫁さんにしてやる!って言ってくれた約束を思い出してくれるかな?


 私は平真にお嫁さんにしてやる!と言われてから、お母さんがお父さんにすることを真似て平真のお世話?をしている。自分では結構出来るようになったと思うけど、お母さんからするとまだまだ先は長いらしい。・・・もっともっと頑張ろう!


 お母さんが言うには、結婚に大事なのはずっと一緒にいたいと思う心なんだって。私は平真とずっと一緒にいたいと思っているけど、平真にも思ってもらえないと結婚は出来ないって…難しそう。平真って可愛い子を見つけるとすぐに格好つけるから…。そのせいでいつも失敗してるけど、その子に平真を取られたら嫌だから教えてあげないんだ!


 平真は、勇者を目指す様になってからみんなに厄介者扱いされているけど、私だけは平真の味方なの!だって、私は勇者を目指す前の平真も知っているから、それが勇者を目指しているからじゃなくて平真の優しさだって分かってる。


 でも、平真をよく知らない人は勇者の俺に任せろ!と言って、なんにでも首を突っ込んでくる平真はとても鬱陶しく思っちゃうんだろうな。それに、勢いだけで行動するから失敗が多いのも原因かも…。だから、妻の私が平真ずっとそばで支えてあげるんだ!それが妻のやくわりだって平真のお母さん…(すみれ)さんが言ってたからね!


 菫さんと言えば、最近「私の事はお義母さん(おかあさん)と呼んでとしつこく言って来て困ってるの。私が、平真のお母さんじゃダメなんですか?と聞いてみたんだけど、将来はそう呼ばれたいから今のうちから練習も兼ねてそう呼んで欲しいと言って譲ってくれない。


 私は、お母さんと同じ呼び方だと間違えてしまいそうだから菫さんって呼ぶ事にしたら、菫お母さんと呼んでと今度は言って来て、結婚してから呼びますと言って何とか納得してもらった…はずなんだけど、たまに思い出したように早くお義母さんって呼んで欲しいと言って来て私を困らせてくるの。この前、可愛い子は笑顔も良いけど困った顔も良いのよねぇと言っていたけど…私ってからかわれているのかな?


 そんな菫さんだけど、とても優しい人だと私は思う。何度もお邪魔しているけどいつも笑顔で迎え入れてくれるし、私が平真の好きな食べ物を教えて欲しいと言ったら作り方や好みの味付けまで丁寧に教えてくれたの!


 料理と言えば、最初は失敗しちゃったものを平真に食べさせて悪いことをしちゃった…。でも、平真は女の子の料理は全部笑顔で食べきる!それが俺の紳士道だ!とか言って全部笑顔で食べきってくれたっけ。今度はこれより美味しくなってる事を期待してるぜ!とか言って笑顔が引きつっていたけど…。


 後から菫さんから聞いた話だと、平真のお父さんの受け売りらしい。平真のお父さん…(いさむ)さんも、菫さんの料理を絶対に笑顔で食べてくれたんだって。一度、菫さんは勲さんを試すためにわざとまずい料理を作った時も、笑顔で食べきったって言ってた。


 どれくらいまずくしたのか怖くて聞けなかった。だって…菫さん、とても嬉しそうに話してたから…私も今度平真に試してみようかな?・・・やっぱりやめよう。やっと美味しいって本当の笑顔で言って貰えるようになったばかりだから、またまずくなったら平真が可哀そうだよね・・・


 平真といると毎日が楽しい。この間も、散歩に行くという平真について行ったら、何故か猫との全力の追いかけっこになって私は何とかついて行ったんだけど、途中で見失ってしまったの。その場所が良く知らない場所だったから、ちょっと心細くなって泣きそうになっていたら塀の上から、「俺様参上!」とか声を出しながら平真が飛び降りてきてびっくりしちゃった。


 その後、足を少し痛そうにしていた平真に大丈夫?って声を掛けたら、「俺は女を泣かせる奴は許さない。これはみかんを泣かせそうになった俺への罰だ!」と言ったの。でも、その後やっぱり痛いのか変な歩き方してたんだよね…


 とにかく、平真のお嫁さんになるために毎日頑張ってるけど、平真は勇者に夢中で私が頑張ってる事に気が付いてもいない気がするの。でも、そう言う貴方の為に頑張ってるのよ!と言うアピールは相手の負担になるからしちゃダメだってお母さんに言われてるから、気が付いてもらえるまで頑張る事にしたの。だけど…時々私頑張ってるんだよ!って言いたくなっちゃうのは仕方ないよね?




 それからも色々な事があって、平真への気持ちがどんどん強くなっていくのが自分でも分かった。でも、最初からお嫁さんにしてもらうという目標があったから私の日々は変わらなかった。毎日家事を覚えて平真の世話をする。それが当たり前になってきて、いつの間にか忘れていた。平真に好意を寄せる女の子が現れるかもしれないと言う現実を…


 それは私が9歳の頃の話。


 その日、私はみんなと談笑していた。他愛もない話、テレビの話題や学校であった些細な出来事など話すことはいっぱいある。そうして休み時間を過語していた時、平真がざくろを連れて来た。


 なんだろうと話を聞いてみると、ざくろが寂しそうに私たちの談笑の輪を見つめていたと言う。私は忘れていた、ざくろが話し方が違うという理由なんかでみんなに疎遠されている事実を…。それでも、何回かは誘って輪に入ったりはしていた。だけど、やはり話し方が難しく会話が途切れてしまうなどの理由で互いに気まずくなり、誘い辛くなっていってしまった。


 もちろん、ざくろと二人で会話することもあるし、そこに他の子が混ざる事もあったけど…気が付くとざくろが離れていたり、相槌を打つだけになっていたりした。でも、それをざくろも納得しているのだから仕方ないとどこかで思ってしまっていた。ざくろが話し方のせいで大人っぽく見えるそんな理由だけで大丈夫だろうと思い込んでしまっていた・・・


 そして、その放課後ちょっとした事件が起こった。ざくろから珍しく平真に話し掛けたと思ったら、休み時間に談笑の輪に連れて行ってもらったお礼を改めて言いたかったみたい。私は、なりゆきをみまろうとしてすぐに話し掛けられ驚いた。平真はざくろが相槌を打つだけでいたのを見ていたらしい。普段、周りなどそれほど気にせずに我が道を行くみたいな行動を取ることが多いのに…何となく釈然としない気持ちになった。


 そんな気持ちも反映してか、私も気になりだしたことだけど、ざくろの家の事情と言う話でやり過ごそうとしてしまった。でも、平真はそんなのを認めなかった。


 ざくろが視線を逸らす癖、私は長く付き合って知っていたけど本人に指摘したことはない。だって、そう言う癖って私も絶対持ってるだろうし、指摘されると良い気分何てしないからね。でも、平真はずけずけとそう言う所を指摘してくるんだよね、私が何度注意してもやめてくれない。もちろん、お陰で私の悪い癖がいくつか直ったんだけど・・・


 そうこうしているうちに、また勇者話を始めた平真だけど…ざくろの様子が可笑しかった。そして、等々泣きながら教室を飛び出して行ったざくろを唖然として見送ってしまった。もちろん、平真よりはすぐに立ち直ってざくろの家に連れて行って謝らせることにした。


 ざくろの家は大きい。お屋敷ってイメージそのままだと思う。だから、厳しい家なのだと思ったけど…少なくとも私には、私の家族みたいな普通お父さん、お母さんに見えた。もちろん、私たちが居る時だけ違うのかもしれないけど…


 とにかく、平真を引っ張るようにしてざくろの家に行ったのはいいけど、具合が悪いという理由で会えなかった。これは平真が避けられてるのかな?それとも、泣いたところ見られて気まずいから私とも会えない?


 仕方ないので、今日は諦めることにした。平真がほっとしたのか変な事を言い出したので私は怒って世話をやめちゃうよ?と脅しをかけてみた。


 平真は思った以上に動揺してくれた。私は思わずにやけそうになるのを堪えて怒った振りを続けた。家に帰ってからお母さんに、平真は私がお世話をやめると困るんだって!と言って自慢した。お母さんには軽く流されてしまったけど、私はしばらくにやにやしていたと思う…


 そして次の日、私は私のご機嫌取りをするような平真を初めてみた。いつもは何も言わないのに、私にいちいちいつもありがとう的な言葉をかけてくる。嬉しかったけどその時私は悟った。男ってやましいことがあると相手の機嫌を取ろうとするんだなって…


 そして、いざとなると何だかんだ言い訳をする平真を引っ張るようにして登校して、教室でざくろの前まで引っ張っていった。そして、ざくろに謝らせて私もフォローした。ざくろの様子な何か可笑しかったけど、平真の謝罪を受け入れていたので正直ホッとした。もし、ざくろに拒まれたら私が平真のお世話を出来なくなっちゃうかもしれないからね・・・。


 でも、ざくろの様子を見ていると何か胸がざわつくような気がした。でも、何か聞いてはいけないような気もして何も出来なかった。私は振り払うようにその事を忘れようといつも通り平真のために頑張る毎日を過ごした。


 そして、小学校の卒業式の日私は気が付いてしまった。ざくろが平真に好意を寄せていることを…


 前から違和感は感じていた。でも、気が付かない振りをしていた。ざくろが本当に平真を好きになったのなら話してくれるはず…そんな言い訳を自分にして気が付かない振りをしていた。


 でも、卒業式で平真に声を掛けれたざくろを見た時分かってしまった。これは、恋する少女の表情だと・・・


 そして、13歳の私は…きっと平真の事を思っているようで、自分の事ばかり考えていた。そして、狂いだしていたのだと思う。


 ざくろは、平真への想いを上手く隠していた。実際、私は違和感はあれど気が付いていなかった。でも、その表情を見た後は、ざくろが必死に隠していると言う事が分かってしまった。


 いつの間にか、平真とざくろは疎遠になりあまり話さなくなっていたけど、ざくろは平真を視界にいれていることが多いのが分かった。気を付けてみなければ分からないほど自然にそれをざくろはこなしていた。


 直接平真を見るような分かりやすいことはせず、本当に自然に他に視線を向けているようで平真を視線の端で捕らえる様に見ていた。そこまでするからには相当の想いがあるのだと思う。だから…


 私はざくろに平真との話を前よりもするようになった。自分でも浅ましいと思う。彼女に自発的に諦めて貰おうと言う、本当に見下げ果てた最低の考え…


 そして、中学に上がってからの私は、平真のための時間を増やした。とにかく、早く平真に私だけを見てもらえるようにさせたいと言う思いが身体を突き動かしていた。


 料理の腕もあがり、平真も美味しいと自然に言ってくれるようにまでなった。相変わらず、平真はちょっとおかしいことを言っているけど私にとっては好都合だった。だって、彼によりつく他の女がいないのだから…


 その日は、いつもの様に平真のために頑張って終わる一日のはずだった。でも、お昼に平真から屋上に呼び出された。ちょっとだけ期待したけど、平真の様子はいつも通りに見えたから何もないだろうと油断していた。


 簡単に言うと、平真に告白…違う、プロポーズされて思わず断ってしまったのだった。その事を公開したのは、屋上からの階段を降り切ってすぐだった。


 最近、友達でも誰かと付き合っていると言う子が少しずつ増え、その話を聞いては自分と平真を重ねていた。平真のお嫁さんになるのは最終目標としても、その前の恋愛模様で平真と…もにょもにょするのも素敵だなと思っていた。


 だけど、そのせいでいきなりのプロポーズによってその恋愛の過程が全て飛ばされてしまうのではと思ってしまい、咄嗟に断ると言う愚行を犯してしまった。すぐに戻って返事を変えたいところだけど…さすがにそんなことは出来ない。


 そして、狂っていたであろう私は、平真が学校から下校したのを見届けてからざくろに平真からプロポーズされたことを相談した。もちろん、ざくろの気持ちを知っている人がやるような所業ではない。確認と更なる牽制、そして…背中を押してもらえるかもしれないと言う恐ろしく自分勝手な期待。


 分かっていた事だけど、ざくろは背中を押すことをしてくれなかった。だから…私はざくろと別れた後、急いで家へと戻った。平真への返事を手紙でするために。


 平真は落ち込むとよくゲームセンターで気を紛らわせるのを知っていたから、私は今の自分の気持ちを綴った黒い封筒のラブレターを平真の家のポストに入れた。平真は帰って来るとポストをチェックする役目を負っているから最初に平真が見つけるはずだ。私の計画は完璧である。


 次の日、私が平真を起こしに行ったら何故か平真は驚いた顔をしていた。そして、手紙の話を一切しない…どういうことだろう?少し疑問にも思ったが、平真は意外に恥ずかしがり屋でもあるから交際するのは隠しておきたいのかもしれないと思い、深く聞くのはやめた。


 その日は、ざくろが何故か倒れると言う事件もあったけど概ね何事もなかった。ざくろが倒れた時は心配した、私の中にもまだそんな感情があったのだと思って必死になり過ぎた気がするけど…


 それからも、平真はいつも通りだった。いや、ちょっと自信満々だったのが大人しくなったけど…でも、その方が目立たないし良いよね?私たちは付き合ってるんだから、もう何も問題ないけどね♪


 そして、中学3年生に上がった時、平真にも親友が出来た。私とざくろみたいに、微妙なバランスで成り立っている親友ではなく、本当に気が合う人を見つけたみたいだった。明君と、信君。信樹郎君は名前で呼ばれると嫌と言う事でそう呼ぶ事になった。平真の親友なら、私も平真の恋人として仲良くしないとね♪


 それから、気が合う3人で同じ高校に行こうと言う話になって、私も平真と一緒が良いから今の高校に進むことになった。ざくろも私と同じ高校が良いと言って付いてきた。でも、平真と離れたくないと言う気持ちはバレバレだった…いい加減、諦めてくれたら本当の親友に戻れるのに…


 そして、高校に入学して二学期が始まったある日事件が起こった。東御れもんが平真にちょっかいを出したのだ。私に平真がいい加減恋人らしいことをしようと言われ、またもびっくりして逃げちゃった私も悪いけど…あの女が何かしたに違いない!と、私は意気込んだ。だけど…


 事実は、私と平真はずっと行き違っていただけだった。その事に気がつかせてくれたれもんには感謝した。そして…私の狂った思考を戻してくれた平真に私は改めて恋をした。だから…ざくろとちゃんと話さないといけない…


 それから少しだけ平真から勇気をもらった私は、ざくろに嫌われる覚悟で真実を話す事を決意した。平真のバイト騒動などでゴタゴタした次の日のお昼休み、一緒にお昼を食べると言う名目でざくろと空き教室へと移動したのだった…

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

いつものように書くととても書ききれない…何話にもなりそうな内容だったので、こんな感じとなりましたが…いかがでしたでしょうか?いつかちゃんとみかんと平真のエピソードを書きたいですね…とてもコメディチックになりますが(汗


次話は25日21時とさせて下さい。とても間に合いそうにないので…

次話もよろしくお願いします。

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