十個めっ♪ 女の闘いって怖いわ…
短いですが、毎日更新頑張るので平にご容赦ください…
俺は、校門前で女子に囲まれているいちごに平静を装って声を掛けた。
「よお、いちご。こんなところまで来て…何かあったのか?」
「あ、平真さん♪やっと来てくれた…待ちくたびれちゃいましたよ♪」(い)
そう言いつつ、可愛らしい笑顔を振りまきながら俺の腕にくっついて来るいちご。…と言うか、これ誰?
「あれ?君、いちごだよな…?今日はどうしちゃったんだ?」
「もう!何を言っているんですか?いちごですよ!貴方の許嫁の可愛いいちごちゃんの顔を忘れてしまったんですか?」(い)
ピシッと空間に亀裂が入るような…そんな緊張感が走った。一つだけわかった、この娘は間違いなくいちごだ。ただ、親に何か吹き込まれたな?あの夫婦はマジで俺とくっつける気なのか…
「「「平真…どういうことなの?」」」(れ&み&り)
「ええと…何と言いますか…」
何で会長も参加してるのかとかそんなことを問い返す事も出来ないほどの迫力がある3人が俺に迫って来た。・・・こ、コロされるぅ!?
「平真さん、この3人は同級生の方々ですか?」(い)
と問いつつ、俺の腕にしがみ付いてくるいちご。なんてこった…れもんとそんなに変わらないふくらみがあるだと!?最近の子は発達が良いな…なんて、最低か!俺は!!現実逃避してる場合か!?
「ああ、幼馴染のみかん、クラスメイトのれもん、生徒会長のりんごさんだ」
手のひらを上に向けて人を紹介する仕草で相手を示しつつ、それぞれを紹介した。
「何で私だけさん付けで他人行儀な紹介なのよ!」(り)
「ええ!?自分でさん付けろと言って置いて…理不尽すぎないか!?」
「それよりも、平真…許嫁ってどういうことなのかな?私ですら聞いたことないんだけど?」(み)
「みかんでも知らないとなると…この子に何をしたの?平真!!」(れ)
「待て!落ち着け!これには深いわけがあってだな…」
「ただ単に、二人の関係を一つの言葉として表したものにすぎませんよ?ねぇ?平真さん♪」(い)
見せつける様にさらに俺の腕にしがみ付くいちご。おい、煽るのマジでやめてもらえませんかね!?
「へえ…貴方みたいな子供が平真の許嫁を名乗るのね?でも、可笑しいわね?平真のお母様は、許嫁の話なんて一言も言ってなかったんだけど?」(れ)
「それは…これから挨拶に伺うところだったんです!ねっ?平真さん♪」(い)
「え?そんな話は聞いてないんだが…」
「もう!平真さんったら緊張しすぎて忘れてしまったんですね?そんなあなたでも、私が一生支えて見せますからね♪」(い)
「微妙に貶されてないか?俺…」
「気のせいですよ?」(い)
そう言って、俺ににっこりとほほ笑むいちご。…気のせいだったのか?
「とりあえず、平真から離れなさい。こんな人が多い所ではしたないわよ!」(れ)
君が言っちゃうのか?れもんさんや…
「れもん…言いにくいけど、私たちが言っても…」(み)
「う…そうなんだけど…」(れ)
「ああ、なるほど。お二人は、平真さんの元彼女さんだったのですか?」(い)
「「違うから!!」」(れ&み)
「私たちと平真の関係って…何て言えば良いの?」(れ)
「付き合ってるわけじゃないから…難しい所だね…。私は幼馴染の肩書があるけど…れもんは…」(み)
「さっき平真が言った通りになっちゃうわけね…複雑…」(れ)
「何か複雑なんですね?それはともかく、早く平真さんの家へ行きましょう♪」(い)
「待ちなさいよ!!」(り)
「ちょっと待って!」(み)
「ちょっと待ちなさい!」(れ)
3人がほぼ同時に反応した。しかし、何故会長も混ざりたがるのか?
「どうかされましたか?負け犬のみなさん?あらら?口が滑ってしまいました♪」(い)
いっけなーい♪と可愛さをアピールなさっているが、それは逆効果ですよ?いちごさん…
「へぇ…」(み)
「ふーん…」(れ)
「子供だからって何を言っても許されるわけではないのよ?」(り)
3人の美少女が、迫力のある笑顔をいちごに向けて来た。怖えぇ…あの、相手は小学生ですよ?一つ穏便に…
「お、落ち着け…な?相手は小学生…」
「「「平真は黙ってて(なさい)」」」」(れ&み&り)
「はい…」
こうなるだろうと思っても行くしかなかったんだ…。頑張ったよね?俺・・・
「私が気に入らないとは言え、愛する人にあたるなんて…最低ですね?行きましょう、平真さん。この方々は私のライバルではなさそうです」(い)
「こら、急に引っ張るなって!?」
と言うかですね、いちごなんだよな?何かこう…大人びすぎてやしないか?何を吹き込まれたんだ…?
「待って!その…平真、ごめんね?その子が勝手にやってる事だと分かっても…良い気分じゃないからあたってしまったの…」(れ)
「私もごめんね、平真。その子が挑発して来てるのは分かってはいたんだけど…感情が抑えきれなくて…」(み)
「私は悪くないわよ!?で、でも…年上としてはちょっとだけ大人気なかったかもしれないわね…。その…ご、ごめん」(り)
「いや、俺が一番悪いんだよ。隠すような事したから…もっと堂々と出来れば良かったんだが…いきなり突っぱねるのもどうかと…」
「そして、それが愛に変わったんですね♪」(い)
「くっ!?い、いい加減にくっつくのやめないか?」
そろそろやばいんですよ…。助平な俺は、どんな時でも胸を押し付けられると顔が緩みそうになるんですよ!今緩めてみろ?大惨事は免れないだろ!?
「平真さん…我慢してますね?ふふっ♪仕方のない人ですね?平真さんの家に行く前の私の家に行きますか?今の時間なら家には誰もいませんし…何をしても構いませんよ?」(い)
そう言って妖艶に微笑むいちごさん。待て?一日で何があった!?昨日は子供相手だと全く気持ちがぐらつきもしなかったのに…!?落ち着くんだ、俺!相手は小学生だぞ!犯罪だぞ!!
「葛藤している平真さん…可愛い♪」(い)
やめて!今胸を強調させるように抱き着くのやめてください!?落ち着くんだ俺!強い意志を見せるんだ!!
「こんな小さな子に何を欲情しているのよ!!せ、生活的指導してあげるから生徒会室まで来なさい!!」(り)
ここでまさかの会長の乱入!?しかし、これは…
「・・・そんなこと言いつつ、何で会長さんとやらまで腕を組んでいるんですか?」(い)
「こ、これは違うわよ!?こいつが重くて動かないから、私が引き寄せられちゃっただけよ!」(り)
「自分から腕を絡めておいて、よくそんな言い訳を言いきれますね…。ある意味手強い人かも…」(い)
「ち、違うわよ!こいつが重いからこうしないと私じゃ動かせないだけよ!勘違いしないでよね!?」(り)
はい、典型的なツンデレいただきました!・・・あれ?そうすると、りんごちゃんは俺に気があることに・・・ないな?いちごが気に入らないでやってるだけだな、うん。俺、彼女の事はからかってばかりだったから嫌われる要素はあっても、好きになる要素は皆無のはずだしな。
それにしても…両側からいがみ合われると…生きた心地しないな…。れもんとみかんの仲良しコンビの方が良いな!って、こんなときに何考えているんだ俺…。うん、感触だけだとどちらが小学生かわからな…
「あんた、今不快な事考えたでしょう!!」(り)
「す、すみませんでした!」
何故わかった!?リアルタイムで分かるとか怖くね?
「仕方ないですよね?平真さん。とても残念な事に、私の方が大きいみたいですし?」(い)
ちょっと待って!?折角、会長のお陰で落ち着いたのに胸を押し付けないで!?それと、会長をこれ以上刺激しないでください!
「な、何の事を言ってるのかわからないけど…そんなことないわよね?海藤平真!!」(り)
おおう、私を選ばなかったらコロす!みたいな表情で俺を見ながら言われても…どうしろと言うんだ!?
「おいおい、今度はれもんちゃんとみかんちゃんじゃなくて、会長と小学生が平真を取り合っているぞ?世も末だな…」(クラ1)
「本当にな…でも、見た目だけだとどっちも小学生に見えるがな?」(クラ2)
「私がお兄ちゃんと遊ぶの!ってか?」(クラ3)
「おい!やめろ!そう言う風にしか見えなくなっただろうが(笑)」(クラ4)
「--」(り)
「「「「す、すみませんでした…」」」」(クラ1~4)
うわ、会長に睨まれて謝ってるわ…クラスのアホども…
「うん、落ち着いた。二人とも、こんなところで争っても先生に睨まれるだけでしょ?なら、当初の目的通り…平真たちがアルバイトしているお店に行って話そうよ?・・・お互いの今後のためにもね?」(れ)
「そうだよね!まずは、話し合おう!平真がどんなところで働き出したのか気になるし…それより、何で急にアルバイトを始めたの?」(み)
「ええと…それはだな…」
「私としては平真さんの家にいけずに不本意ですけど、確かに一度話し合った方が良さそうですね」(い)
「仕方ないわね、私も言ってあげようじゃない!」(り)
「いや、会長まだ仕事あるんじゃないのか?」
「大丈夫よ、助手に全部押し付けるから!」(り)
その言葉を受けて、項垂れる男子生徒が一人。我が高校の副会長様だ!・・・助手呼ばわりとは可哀そうに…
「じゃあ、行こうぜ!みんな!!」(明)
「あんたも来るの?と言うか、誰だったかしら?」(り)
「そりゃないですよ…生徒会長様…」(明)
がっくりと項垂れる明を、その場のみんなが笑った。しかし、信だけは励ましていた…マジで友達思いだよな、お前…
その後、みんなでアルバイト先の喫茶店へ行くことになった。だが、その間も俺から離れようとしないいちごにしびれを切らせてりんごちゃんが絡み一悶着あったりもしたが、何とか喫茶店へと辿り着いたのだった…
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