第1話
デジタルでの作業に慣れていませんので、読みずらいかも知れません。
太陽の日差しで目が覚めた。1回伸びをしてベットから降りる。軽めに動ける服装に着替えそのまま家の外に出る。ストレッチをして家の近くにある森を目指し駆け出す。
太陽の日差しが森に注ぎ神秘的な雰囲気だ。空気はまだ冷たいが、風が体を通り向ける感覚は実に心地が良い。
5分ほど走ったところで目当ての魔物を見つけた。鹿によく似た魔物だ。こちらには、気づいていない様だ。見つからないよう少しづつ距離を縮める。3メートル程近づいたところで足に力を入れ音を立てずに一瞬で距離を詰めた、魔物はこちらに気づいたようだが、もう遅く俺は腰に付けてある長めのナイフで魔物の首を切り落とした。
「良し、上手くいったな。」
まぁ、目標は気づかれないで狩る事だったが感覚が鋭いこいつに対しては上出来かな。と少しだけ妥協する。
少し移動し、次に狙うのは鳥型の魔物だ。魔法を使うと少なからず傷ついてしまうため離れた所からナイフの投的で仕留める。ヒュッ、と音お出し一直線に向かって行った。ナイフに気がついた魔物はその場から飛び去ったが俺はそれを見越して逃げるルートに先回りし2本目のナイフで突き刺した。
1時間ほどで狩りは終了。後は、選別をして帰るだけだな。手際よく作業を行い来た道を引き返した。
選別した魔物は家の裏に一旦置いておく。俺は、シャワーを浴び部屋に戻り身支度を整える。
壁にかけられている服を着る。いつもとは違う服だ。上下紺色をしたブレザーに学園らしき物のワッペンが胸についている。部屋の隅には少し大きめのカバン。制服と同じワッペンが付いたカバンが目に入る。
(意外と早かったな。)
俺はそんなこと思いながら、リビングへと向かった。
リビングの奥から話し声が聞こえる。もう集まっているみたいだ。
「皆おはよう」
挨拶をして、中に入る。
「あ、おはよう~アラン。てか、遅~い 。いきなり遅刻とはいい度胸だね。」
(あれ、遅れたっけ?)
「おはようございます。アラン君。リアム、アラン君は遅れてませんよ。むしろ貴方が早すぎるのです」
「ほほほ、確かに今日は4時間前にはいた様だからね。ビックリしたわい」
「あはは...。まぁ意識高い系?みたいなあ感じだよね?」
「いや、俺に聞かれても困る」
「さぁ、話はその辺にして朝ごはん食べちゃいましょう。」
リリアさんが促し4人全員が座る。丁度4人テーブルでパン、ご飯とスープに野菜ご飯にかける調味料が載っている。では、
「いだたぎます」
俺は、米と調味料、スープを手にし食べ始める。やはり米だね。うん美味し。
「そう言えば姉さん。何で4時間も早く来たの?」
「え?そりゃあアランの制服姿を早く見るためよ。私だけ見てなかったもの」
(あれ、そうだっけ…)
「あの時は、私とローウェンさんの2人しか家にいませんでしたから。丁度リアムは外に出てていませんでしたね。」とリリアさんが補足してくれる。
「あの時はね、生活用品が切れかかってたから買出しに言ってたのよ。でもね、欲しい物が売り切れてて結局買えなくて、帰ってきらアランの制服姿も見れなくて最悪だっわ」大げさに手をヒラヒラと振った。
「まぁでも、あの小さかったアラン君がもう学生さんになるなんて、早いものね。リアムにいじめられて泣いてくる様子がまだ鮮明に覚えてるわ」
「あの時は、本当トラウマになるかと...。あの時の姉さんは怖かったですね。今は、こんなんですが。」
「ちょっと、それどういう意味よ。姉としての威厳はまだまだあるんだからね。マグレで勝ち越したからって調子に乗らないでよ」
「自分からその話題を言うなんて、やっぱり気にしてるじゃん。この前は全然気にしてないとか言ってたのに」
「それは…あれよ!後から悔しい気持ちが込み上げてきてのよ!次にやった時は負けないからね」ビシ!と指を出す。
「はいはい、お話もいいですけど、そろそろ準備をしないと駄目ですよ。アラン君。リアムも食べ終わったら食器洗うの手伝ってね」
「は~い」
俺は、朝ごはんを食べ終わると自分の部屋に戻り必要な物をまとめる。
持っていく大きな荷物はあらかじめ準備して送ることになっている。なので、それ程かさばってはいないが、多少重いものがあれば次元収納でなんとでもなる。これも魔法の1つだ。
基本はマジックポットと言う魔道具が知られているが、次元収納は高度な魔法で誰にでも扱える魔法ではないらしい。
爺さん曰く「あまり、人前で使う魔法ではない」とか、なにしろ使える人が少なく貴重な為トラブルの元になると言ってた。
(トラブルは嫌いだし、そこら辺は気をつけないとね)
荷物をまとめ(次元収納に)家の外に出る。爺さんと姉さん、リリアさん、それともう1人増えていた。
「あ、ソーラさんおはようございます。」
「やあ、アラン君おはよう。今日は、君の門出と聞いてね。祝福と君の制服を見に来たんだよ。」
「そうなんですね。何かすいません。いろいろと忙しいのに来ていただいて」頭を下げる。
「いいのよ、アラン君。ソーラなんかに頭を下げなくても。忙しいと言っても、ただいるだけの存在なんだから」
「ん?この声はリリアか、いきなり雑音が聴こえたから驚いたよ。いたんだね、全然気づかなかったよ。」
「別に、アラン君の門出を祝うのに貴方が来る必要なんて無いのよ?早く帰って残りの仕事をしたら?唯一の仕事なんでしょうし」
「それだけでは無いのだかね。大勢を相手にしていると大変なんだよ。リリアみたいに家事の様な小規模な仕事じゃないんだよ」
互いに、フフフ...と笑っていたが周りの空気が殺伐としている。
本当、仲が悪いなあ。あの2人、昔からの敬遠の仲らしいけど2人が喧嘩したら大地が消し飛ぶからやめて欲しい...。
「ほらほら2人ともその辺にしたらどうじゃ。今日の主役はアランじゃぞ。少し落ち着かんか」
「はい...すいませんでした。」
「うむ、調子に乗りすぎたようだな。すまなかった」
お、さすがは爺さん。絞めるところはしっかりと絞めてくれる。若干薄くなる事があるけどね...
「さてと、アラン。少し騒がしくなってしまったが、学園生活頑張ってくるのじゃぞ。」
「うん。でも、まだ正式に合格したわけじゃないからね。」
「アランなら、大丈夫よ。入学試験なんてちょろいもんよ!なんて言ったって、私たちの家族なんだからね!」
「ふふ、そうね。」
「同感だな」
「皆ありがとう。正式に合格したらこっちに通知が来ると思うから楽しみに待っててよ」
「楽しみじゃの。それとアラン。今後についての大事な話をするぞ」
「アランも知っての通り、今わしたちが住んでいるこの世界。正しくはこの空間は外との時間軸がズレている。この事は決して口外しないことじゃぞ」
「分かってるよ。爺さん。それに、外の世界になれるため何度か出た事があるし、俺は基本的にトラブルが嫌だから慎重に行動するよ」
「うむ。それとここで覚えた事はちと特殊での、アランの歳でその強さは外の世界ではまず有り得ない事じゃ。多くの人の目に止まれば大騒ぎになるじゃろう。」
「それはやだな」
「それでの、わしから直接学園側にお願いをしといた。」
「え、爺さんが?」
「学園にの、古い知り合いがいるんじゃよ。全ての事情を話した訳では無いが協力はしてくれると言っていたの。信頼出来る者だから安心せい」
「爺さんがそこまで言うなら心配はしてないよ。ありがとう」
さてと...置いてあるバックを持ち直す。次元収納に大きめのカバンは入れてあるので学園のカバンのみだ。
ふと、鞄を見ると横に付いているポケットの中に手の平ほどの羽の付いた妖精がいた。
(この子、どこかで見たような...あ、この前森で助けた妖精か)
「こらこら、君、そんな所に入ってちゃ駄目でしょ。こっちに来なさい」
ソーラさんが手招きをする。
しかし、妖精はソーラさんの元には行かず、俺の肩に座ってしまった。
「アラン君は随分と、気に入られているようだね。その子達は契約者にしか近寄ってこないはずなんだけどね。」
「この子は、この前森の奥で怪我をしていたのを見つけたので手当をしたんですよ。」
「なるほど。命の恩人な訳か。それでこんなに懐いているのか...。アラン君、この子を一緒に連れていってはくれないかい?」
「え、俺がですか?」
「そこまで、気に入られていると逆に引きはがすのが勿体なくてね。アラン君さえもし良かったらね。どうだろうか?」
妖精が潤んだ瞳で見つめてくる。
(う...断りずらい。)
「えっと...分かりました。連れて行きます。」
妖精がガッツポーズをとる。とても嬉しそうだ。
「そうか、ありがとう。それと、その子には名前が無いからね。つけてあげて欲しい。」
「分かりました。」
再度カバンを持ち直す。
「よし、それじゃぁ皆行ってくるね」
「気をつけるのじゃぞ」
「いってらっしゃい!寂しいからって泣くんじゃないわよ」
「体には気をつけてね。ご飯は毎日食べるのよ」
「妖精の加護があらんことを」
俺は、みんなに背を向けて外の世界へと繋がるゲートに歩き出す。
これから先、何が起きどんな未来があるのか、俺には分からないが不思議と不安は無い。むしろ、ワクワクしている。俺はそんな思いを胸にゲートをくぐった。