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8話

 クーリエさんの手によって、俺の身体に線が取り付けられていく。

 顔、手首、指先・・・これなにでくっつけてるんだ?ボンドとかじゃ「スライムの粘液よ」・・・ちゃんと落ちますよね?


 準備OK、幸運の指環は・・・テストで装備したままだ、大丈夫。


「じゃあこれ、契約石よ。・・・何が出てくるか楽しみね」


 契約石は野球ボールぐらいの大きさの赤い水晶だった。これこのまま飾ってもかっこいいだろうな。


 軽く深呼吸してクーリエさんの方を見る。どうぞ、と掌を返してジェスチャーしている。

 では・・・いくぞ!


「コントラクト!」


 魔法を使用した途端ボンヤリと身体が光り出した。続いて契約石も光り出し、そのまま俺の手から浮き上がって・・・


 ピカーーーーーーーッ


「ぬわーーーーー!」


 目がっ!目!眩し!バ◯ス、◯ルス〜〜〜

 ・・・あ、見えるようになってきた。失礼、取り乱しました。


 やっと白一色から回復した視界に最初に映ったのは・・・はい?


「契約により参上いたしました、ご主人様」



 ーーーなんか変な服着た少女だったーー



「・・・その、君が俺の従者?」


「はい。名前はご主人様がお決め下さい、名付けは大切な儀式ですので」


「あらあら、可愛らしい子が召喚されたわね。人型って割と珍しいのよ?」


 あ、クーリエさん忘れてた。いや珍しいったって割となんでしょ?

 というかそれよりもこの娘、戦えるのか?背なんか俺の腰ぐらいまでしかないぞ。


「へ〜人型って珍しいんですか、そんで名前ねぇ・・・」


 改めて目の前の少女を見てみる。

 髪は黒髪のショートヘアー、幼い顔立ちだが整っていて将来は美人になりそうな顔をしている。

 そして目を引くのが着ている変な服だ。

 真っ白の綺麗な生地で、なんていうんだろう左肩からたすき掛けしたような服・・・そう、袈裟けさっていうんだっけか?大仏様が着ている服にそっくりだ。右肩がまるっと出てる。

 名前、どうすっかなぁ。ま、こういうのはフィーリングだな。


「う〜ん・・・『ミオン』ってのはどうかな?あとさ、ご主人様ってのはやめよう?俺はサンっていうの、そっちで呼んでくれる?」


 見た目小学生の少女にご主人様なんて呼ばせてたら通報されるわ!


「分かりました、ではサン様とお呼びします。そしてミオンの名、有り難く頂戴いたします」


 できれば様も取って欲しいんだが・・・まぁいいか。

 そういやクーリエさん何してんだ?あ、片付けしてるのね、なんかやけに急いでない?


「サン様、従者のステータスはサン様も見ることが出来ますのでご確認下さい」


 あ、ステータス見れるんだ、そりゃ見といた方がいいな。

 どれどれ・・・


 ネーム『ミオン』

 レベル1

 性別『女』

 種族『菩薩』

 HP1000

 MP1000

 習得済みスキル

「仙術」

 称号

「サンの従者」


 ・・・まて、まてまて、HPMPがすでに俺の2倍とか仙術ってなんだとかいろいろあるが、まあいい。

 菩薩!?いや菩薩様!?なんてもん召喚されてんだ!神クラスだよ!天上人だよぉぉぉぉぉぉ!


 落ち着け、落ち着くんだ。間違いなくミオンはレアキャラだ、それも頭にウルトラとかレジェンドがつくレベルの、だ。

 うん、バレたら確実に悪目立ちするな。ただ少女を連れ歩くだけでも目立つってのに・・・目立つだけならまだしも、いらん妬み嫉みはノーサンキューだ。


 よし、やる事は決まった。とりあえず少女連れで目立つのはもうしょうがない、だがミオンが菩薩である事だけは当分隠しておきたい。

 ほとんどのプレイヤーはセオリーとして「鑑定」のスキルを取ってる、当然俺も取るつもりだ、鑑定がないと手に入れたアイテムの詳細すら分からないからだ。

 テイムモンスターや従者なんてのはまず間違いなく鑑定される。だからミオンには速やかに「隠蔽」のスキルを取ってもらう必要がある。

「隠蔽」はステータス鑑定を弾くスキルだ、スキルショップに売っているはず。住人の冒険者もスキルの書でスキルを覚えるんだ、人型のミオンもスキルの書は使えると踏んでいる。


 そこまで考えていたら片付けを終えたクーリエさんが戻ってきた。だからなんでさっきからそんなに急いでるの?


「いやーありがと!いいデータが取れたわ。はいこれ依頼書ね、もう私のサインは書いておいたから。報酬はその手につけてる幸運の指環ね、じゃあ悪いんだけど私急いでるから、これで依頼完了ってことで。それじゃね!」


 言うだけ言ってさっさと小屋に入ってしまった。まぁこっちとしても急ぎやる事ができたところだ、ちょうどいいか。


「ミオンお前・・・菩薩だったんだな。俺よりお前も方がよっぽど偉いんじゃないのか?」


「いいえ、私は確かに菩薩ですが、サン様に召喚された際に再構築された存在、先程生まれたようなものです。それにレベルが1になっているので元の姿よりもかなり弱体化しています。サン様が主人、私が従者であることに変わりはありません」


「そういうもんなんだ?まぁいいか。それよりこれから急いでスキルショップに行くぞ。ショップの場所はもう分かってる、こっちだ!」


 なるべくプレイヤーに出会わないように、人通りの少ない道を行かなきゃいけないな・・・

というわけでやっと登場の、最初の従者ミオンちゃんです

名前の由来は「観音」菩薩をもじってミオンちゃんとなりました


そう、彼女は「観音菩薩」なんですね〜

・・・どうでしょうか、残りのメンバー、予想できましたでしょうか

ちなみパーティは6人制ですので「サン」「ミオン」と残りは4枠です

残りのメンバーも早く登場させてあげたいものです

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