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7話

10月10日、誤字を修正しました

 着いた場所には家というより小さい小屋というのが正しそうなサイズの建物が建っていた。表札は出てないけどマップでは間違いなくここのはず・・・中からゴソゴソと音もしてるし、誰か居るのは間違いなさそうだ。


 コンコンコンコン


 ノックは確か4回するのが正しかった気がする。なんか回数によって意味が変わるらしいがとりあえず4回ノックしとけば間違いないって親父に聞いたことがある。トイレとか急いでいるときは2回でいいんだったかな?


「は〜い?」


 中から出て来たのは姉達よりも少し歳上ぐらいの女性だった。髪は茶髪で、ソバカスと眠そうな垂れ目が特徴的だ。


「すみません、冒険者ギルドから依頼を受けて来たのですが、クーリエさんですか?」


「依頼?・・・あ〜、誰も来ないからすっかり忘れてたよ(あちゃ〜どうしようかな・・・)」


 なんか最後の方はボソボソとつぶやいていて聞き取れなかったが、この人がクーリエさんで間違いなさそうだ。依頼書を取り出して渡す、クーリエさんはなぜか若干引きつった顔で依頼書を確認している。


「あの、最後の方がちょっと聞き取れなかったのですが、この依頼はまだ募集してるんですよね?」


「え?あぁ気にしないで。も、もちろんまだ依頼は有効よ、手伝ってもらえるならとてもありがたいわ」


 なんで慌ててるんだ?もしかしてこれから用事でもあったのかな。


「・・・もしかしてこれから用事とかあったんですか?だったら別の日でもいいですよ?」


「そんなことないわ!ご、ごめんなさい大声出して。ただちょっと・・・そ、そう、いきなりだったものだから機材の準備をしてないのよ、ちょっと中に入って待っててもらえるかしら?」


「いえ、確かに急にお訪ねしましたし、待つぐらい全然構いませんよ。ではお邪魔します」


 小屋の中はテーブルと椅子があるくらいで他の物が何にも置いてなかった。かわりに入り口の側に大きなバッグやパンパンに膨れた布袋がまとめて置いてある、これおそらく引っ越しの直前だったんじゃないのか?


「どうしたの?あぁこの荷物?近々この街を出る予定でね。・・・じゃあそこの椅子に座って待っててもらえる?準備してくるから」


 そう言ってクーリエさんは奥の扉の中に入って行ってしまった。

 しばらくすると中からガチャガチャと何かをいじっているような音や、呪文のようなものを唱える声が聞こえて来た、そしてピカッと扉の隙間から光が漏れた後は静かになった。

 扉が開いてクーリエさんが何やら線がいっぱい繋がっている箱を持って出て来る。


「ごめんね〜お待たせして、それじゃあ詳しい依頼内容を話すわね・・・」


 話によると、クーリエさんは今、契約魔法でしか使い道が無い契約石の他の利用方法を研究していて、なんと契約石を一つあげるので計測器を付けた状態で従者の召喚を行なって、魔力の流れや変化を測定させて欲しいらしい。

 正確には他の人でもう同じ内容の計測はしたので、今回は報酬になっている幸運の指環を装備してLukの上昇した状態での召喚をして欲しいそうだ。


 マジかよ。あわよくば契約石の情報を貰えればいいなくらいに思ってたのに、まさか現物をもらえるとは・・・しかもLukが上がった状態で召喚が出来るって至れり尽くせりじゃん!計測は身体に害は全く無いらしいし、もしあったとしても俺はプレイヤーだ、大したことにはならんでしょ。

 ちなみに契約石がどこで手に入るかも聞いてみた。そしたら「え?そんなの道具屋に普通に売ってるじゃない」だってさ、なんでもコントラクターにしか使えないから棚に並んでいる物ではないけれど、大体の道具屋には置いてあるそうだ。・・・なんだよまさかの普通に買えるって・・・まぁ思ったより簡単に手に入りそうで安心したけど。


「ゴホン、じ、じゃあまずこの「幸運の指環」がちゃんと機能しているか、簡単なテストをしましょうか」


 クーリエさんが取り出したのは5本の同じような棒、1本だけ先端が赤く塗られている、なるほど、確率のテストか。


 クーリエさんが棒の先端を隠すようにまとめて持ち、俺がそこから1本取って、また戻す。

 まずは指環を付けない状態で10回くり返す、結果は10回中「当たり」は3回。

 そして指環を左の人差し指にはめて(はめたら勝手にサイズがピッタリになった)同じように10回くり返す。

 結果は・・・おぉ!10回中「当たり」が9回、Luk上昇の効果が出ているんだろうけど自分が特殊能力に目覚めたみたいでちょっと気分がいい。


 ちなみにこの指環の効果を聞いたところ「Luk増加(中)」だった。数字で表される効果じゃない装備もあるんだな、でも(中)でもこの結果か、なかなかすごいんじゃないのか?・・・この世界カジノってあるのかな、「(ふぅ、なんとか成功してるみたいね)」ん?クーリエさん今なんか言ったかな?気のせいか?


「さて、それじゃあいよいよ召喚してもらうわね。まずは外に出ましょうか、大型の魔物とかが召喚されたらここじゃ狭いし、裏に空き地があるわ」


「はい、あ、機材運ぶの手伝います」


 いよいよ初召喚か、どんなのが出てくるんだろ?うわ〜ソワソワしてきた〜


 獣系?鳥系?ドラゴン?・・・何でもいい、強そうなやつでありますように!

次回、いよいよ初召喚です、・・・ちなみに今の段階でタイトルやあらすじ、主人公の名前から、主人公パーティーのメンバーを予想出来てる方っていらっしゃるんですかね?

次の話しの後だと結構予想出来るんじゃないかなと思っているのですが・・・

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